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“高品質”Bluetoothの最前線!クアルコム「Snapdragon」最新動向と展望をキーマンに訊く

公開日 2024/03/22 12:10 山本 敦(構成:ファイルウェブ編集部)
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山本 さらに言えば、ヘッドトラッキングであったり空間オーディオの処理だったり、AI処理であったりと、こうしたチップに求められる性能は今後ますます高くなっていくと思います。クアルコムのチップはそうした部分において強みを発揮するものと思いますが、いかがでしょう?

大島 そうですね。そうした高負荷な処理を、低消費電力で実行できる点も強みです。

山本 たしかに、2〜3時間でバッテリー切れみたいなのはガッカリしてしまいますからね。そのほかではLE AudioやAuracastなどにも、Snapdragonは早い段階から対応していましたから、周辺環境が整えば色々と進みそうです。


取材時の様子
大島 他社のチップセットメーカーさんもそうした技術は当然フォローしてくると思いますが、我々としては、aptX AdaptiveやaptX LosslessをLE Audioのなかに収めるといったことでオリジナリティを出していきます。Bluetooth Classicにおける、SBCに対するaptXのようなイメージですね。

最新技術「Qualcomm XPAN」でワイヤレスオーディオ再生は次のレベルへ



山本 これから製品が出てくるであろう最新の「S7」チップについても状況を教えていただけますか?

大島 特に注目していただきたいのが、「S7 Pro」が搭載する「Qualcomm XPAN(エクスパン / Expanded Personal Area Network Technology)」です。これを活用することで、ワイヤレスでのロスレスやハイレゾに関心が高い日本のオーディオファンが望む領域にまで来られると思うんです。

例えば、自宅の2階の部屋で音楽をワイヤレスで楽しんでいて、コーヒーを取りに1階のキッチンへ降りるといったケースで、従来のBluetoothだったらスマホなど再生機器を一緒に持っていかないと音楽が途切れるのが普通です。ですがXPANなら、Bluetoothが途切れる状況ではWi-Fi接続へと自動で切り替え、音楽を聴き続けられます。また、ワイヤレス伝送できるサンプリングレートやビットレートも従来より高くなります。

山本 しかも、それを低消費電力で実行できるというのもポイントですよね。従来通りのリスニングができて、なおかつクオリティが上がるという。

大島 そうですね。Wi-Fi接続を使った高ビットレート試聴を、完全ワイヤレス型イヤホンで実現することも目的のひとつです。

山本 XPANは低遅延性にも効果がありますか?

大島 はい。より大容量データを伝送できるようになりますから、それが低遅延にも有利に働きます。

山本 2020年にSnapdragon Soundが発表されて、3年以上経ちました。お話を聞いていると、今後ますます世界が広がっていきそうですね。2024年の展開も期待しています。ありがとうございました。

【あとがき】Snapdragonによる「一歩進んだライフスタイル」が楽しみ


(執筆:山本 敦)

クアルコムは世界の半導体メーカーの中でも、特に積極的にワイヤレスオーディオに関連するテクノロジーの進化を牽引してきた。同社の大きな強みはスマートフォンやタブレットなど、音楽再生機器としての役割を果たすデジタルデバイスと両輪の技術開発が行えるところにある。現在もAndroid OSを搭載する多くのモバイルデバイスに、クアルコムによるSnapdragonシリーズのシステム・オン・チップ(SoC)が採用されている。モバイル向けSnapdragonと併走しながら、クアルコムのワイヤレスオーディオ向けチップもクオリティと機能の両方からエキサイティングな楽しみ方をユーザーに提供してきた。

クアルコムがワイヤレスオーディオ関連の最先端ソリューションを「Qualcomm Snapdragon Sound」としてパッケージ提案を始めてから、3年が経過した。現在日本ではシャープ、ソニーによるハイエンドクラスのスマートフォンがSnapdragon Soundに対応。aptX Adaptiveによる安定した96kHz/24bit対応のハイレゾワイヤレス再生、クリアなハンズフリー通話音声、そしてモバイルゲームの快適さを高める低遅延伝送などの魅力により、他の製品に対する差別化を実現している。

今後、Snapdragon Soundのエコシステムはモバイル端末の枠を超え、SnapdragonシリーズのSoCを採用するモバイルPC、オートモーティブ、XR/VRスマートグラスなどのウェアラブルデバイスにも拡大する。また、2023年の秋に発表した新世代のワイヤレスオーディオ向けSoC「Qualcomm S7 Pro Gen 1 Sound Platform」では、送受信機器を超低消費電力のWi-Fiプロトコルでつなぎ、最大96kHz/24bitのハイレゾワイヤレスオーディオを伝送する新技術「Qualcomm XPAN(エクスパン)」を発表した。搭載製品が出てくる時期は早くとも2024年の後半以降になりそうだが、宅内のWi-Fiアクセスポイントに直接つながり、例えば「家じゅう歩き回っても途切れない音楽ストリーミング再生」のような一歩進んだライフスタイルがやって来る日を、筆者も楽しみに待ちたい。

【プレゼント情報】ボーズ最新イヤホンも当たる!オンラインキャンペーンがスタート




クアルコムは、Snapdragon Insiders JapanのInstagram開設を記念したプレゼントキャンペーンをX(旧Twitter)とInstagramで開催中! 賞品は、Snapdragon Soundに対応するボーズの完全ワイヤレスイヤホンやワイヤレスヘッドホンなど。XとInstgram両方に応募することで当選確率が2倍に!

<賞品>
・A賞 Bose QuietComfort Ultra Headphones
・B賞 Bose QuietComfort Ultra Earbuds
・C賞 Bose Ultra Open Earbuds
・D賞 Snapdragon Signage(卓上ディスプレイライト)

<応募期間>
2024年3月31日(日)23時59分まで

<応募方法>

■X
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■Instagram
・Snapdragon Japan公式アカウント(@snapdragon_jpn)をフォロー
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(提供:クアルコム)

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