年末年始はHDD内蔵のスカパー!HDチューナー「
TZ-WR320P」を使って録画三昧の日々を過ごした。録画したコンテンツを徹底的にコレクションしたいので、録画したコンテンツを外部にムーブできない内蔵HDDは使わず、もっぱらホームネットワーク上にLANで接続したBDレコーダーにせっせと録画していた。もちろん年末年始に放送された「24」の一挙放送もほぼ録画できた。こうやって使っていると、TZ-WR320Pをシングルチューナーにし、HDDを外してコストダウンしたお手軽モデルがあってもいいように思えるのだが…。それはさておき、テストへ進もう。
TZ-WR320Pを使ってみると、従来のSP-HR200Hに比べて格段に操作性が向上していることが実感できた(
関連記事)。とくに番組検索機能とチャンネル別表示により、興味のある番組が次々と見つかり、BDレコーダーの容量はどんどんと埋まってしまう。これをBDに焼いてしまえばHDDの整理ができるのだが、ドラマなどのシリーズものはまとめて書き込みたい。
しかし予約の重複や機器の動作のタイミング、HDD容量オーバーなどにより、シリーズものが「歯抜け」になることが多々ある。たとえば「旅チャンネル」の「居酒屋紀行シリーズ」などは、SD放送時代から10年近く追いかけているが、コンプリートできたためしがない。スカパー!関連の番組を録画していると、光ディスクに整理したくても整理できないタイトルが、HDDを塞いで行くことがとにかく多いのだ(筆者だけかもしれないが…)。
筆者のようにBDレコーダーのHDD容量をすぐにオーバーしてしまう恐れがある人は、「スカパー!HD録画」専用に東芝の“REGZAブルーレイ”シリーズを用意するのがオススメだ。
「スカパー!HD録画」対応BDレコーダーは東芝のほか、ソニー、パナソニック、シャープから発売されているが、それぞれ特徴がある。東芝のREGZAブルーレイ「RD-BZ800」の魅力のひとつは、最大8台までの外付USB-HDDを登録して、それぞれに録画番組を保存できることだ。
この機能を使えば家族が自分専用のHDDを用意して、それぞれに番組を保存できる。筆者のように多くのジャンルを録画するユーザーは、「居酒屋紀行だけを記録するHDD」とか、FOXCRIMEで放送されている、やたらとスピンオフが多い刑事ドラマ「Law & Orderシリーズ」専用のHDDなど、番組ごとに用意してもいいだろう。BDディスクの価格が下がってきているものの、書き込みの手間を考えると、信頼性は光ディスクより劣るかもしれないが、外付HDDのほうが使い勝手がよい場面もある。
ただし念のために補足させていただくと、USBハブなどを使って一度に複数のUSB-HDDを1台のレコーダーに接続することは不可となっている。また、REGZAブルーレイで番組を録画した外付HDDは、著作権保護技術の仕様上、録画した機器でしか再生できない。たとえば他のREGZAブルーレイにUSB-HDDを接続しても再生はできないので、予め注意が必要だ。
REGZAブルーレイシリーズは「スカパー!HD録画」以外にも特筆すべき機能がある。それはREGZAシリーズの録画機能を搭載した“レコーダーテレビ”で残した番組を、ダビングしてBDディスクに保存できる機能だ。これまでREGZAシリーズに録画した番組をBD化するには、過去にも連載で紹介したような裏ワザを用いていたが、REGZAブルーレイがあれば「REGZAテレビ→REGZAブルーレイの内蔵HDD」にダビングした後、これをBDディスクに保存できる。テレビのREGZAからダビングした番組は、定評のあるレコーダーの高度な編集機能を使って納得いくまで編集できるのも、録画ファンなら見逃せない魅力だろう。
最近ではHDD&BD機能を一体化したオールインワンモデルが主流になりつつあるが、いまだに売れ筋のレコーダーテレビといえば東芝のREGZAなので、テレビといっしょに同社のBDレコーダーを購入するメリットは大きいと感じた。
RD-BZ800は、東芝が“RDシリーズ”として発売したBDレコーダーとなるわけだが、とりわけ目を惹く新機能は見あたらない。DVDレコーダー時代のRDシリーズを知るものとしては、やや寂しくもあるが、RDシリーズのカムバック第一作としては不満のない仕上がりになっている。今後もシリーズは第2弾、第3弾と続くはずなので、ぜひ録画ファンを驚かせる機能を満載して、再び“レコーダーのきら星”として、輝いて欲しいものだ。
(レポート/鈴木桂水)