クレルより最新鋭のスピーカーシステムが登場
KRELL LAT-2 Lossless Acoustic Transducerスピーカー |
同モデルは、クレルならではの大胆かつ緻密な設計によってハイエンド・オーディオ・スピーカーに「ロスレス・アコースティック・トランスデューサー」という新たな価値をもたらした前作「LAT-1」に続くシリーズ第2弾。
ブックシェルフというサイズにおいて、常識を覆す壮大なスケールを実現した、まさに想像を超える2 ウェイスピーカー・システムの登場である。主な特徴は以下をご参照いただきたい。(季刊・オーディオアクセサリー編集部)
●「LAT-2」の主な特徴
【斬新なユニット構成 】
システムは、1インチ(25mm)トゥイーターと7インチ(180mm)ウーファーによる2ウェイで構成され、優れた位相特性と広いリスニング・サービスエリアを実現。
トゥイーターは25mm口径のリング状ソフトドーム・ダイヤフラムを25mm口径ボイスコイルでドライブするLAT-1トゥイーターと同一の画期的なユニットである。ウェーブガイドと称するフェーズプラグを中央に装備することによって、単体ユニットの再生能力としては50kHzに及ぶ広帯域に亘って位相の乱れのない安定した超高域レスポンスが得られる。
ウーファーはLAT-1のミッドレンジで採用された特殊ダイヤフラムを新たにウーファー用としてリファインした18cm口径コーン型。パルプとカーボンのコンポジットによるダイヤフラムは、成型の後、六つに切り分けてから再び接合するという特殊加工によって、軽さ、強靭さを併せ持ちながら分割共振を徹底的に抑えこんでいる。また、ロングボイスコイルとスムーズで適切なダンプ力を持つサスペンションによって極めてリニアーなピストンモーションパフォーマンスを達成。フレームはキャスト・マグネシウム/アルミニウム合金。磁気シールドされている。
【共振を限りなく抑え、変換効率を限りなく100%に近づける総アルミ合金・キャビネット】
高性能ユニットの音をロス無く100%引き出すためにLAT-2のキャビネットには非共振性と高変換効率を実現したLAT-1の基本コンセプトをそのまま投入。
フロントバッフル、左右サイド、リア、トップとボトムの6ブロックに分けられたキャビネットはマグネシウムとケイ素を含有させたアルミニウム合金を析出効果させた分厚い押しだし材で構成されています。また特にバッフル部のアルミ合金には、マグネシウム、ケイ素に加えて微量の銅を混合しさらに強度を増加させている。
側面は外周にコンピューター・シミュレーションと手作業の補正によって厳密に計算された滑らかで緩やかな曲線をもたせ、同時に縦方向への細かなギャザーを刻むことで、音の回折作用に徹底対処。また、表面対内面の大きな面積比の形状効果、ハード・アノダイズの硬度差の相乗効果で素材レベルでの共振も極限まで抑えこまれ、平均1インチ〜1.5インチ、場所によっては最大1.75インチという厚みをもつ、がっちりとした筐体はユニットの強靭な振動にもびくともしない高い非共振性を達成。
35Hzにチューニングされたベース・ローディング・ポートはウーファーの背面からシフトさせ2分割することで最適なエアー・ロードがかけられ、サイズを疑うほどの豊かな低域が得られる。また、その開口部は空気の自然な流れを生むフレアーな形状とすることで風切りノイズ音も徹底排除されている。
【電流アンプ思想が生んだハイスピード・クロスオーバー】
クロスオーバーの基板素材には1/8インチ厚の分厚いガラス/エポキシを使用し、幅広で6milという通常の2倍の肉厚の銅トレースを採用。極小のマイクロフォン効果と、低抵抗、低インダクタンス、そして高電流供給能力を持っている。
クロスオーバー周波数は、2.7kHz、スロープは2次12dB/octaveの低群遅延性能に優れたベッセル特性を持たせています。それぞれに入念なインピーダンス補正回路を搭載。
ネットワークに使用されているインダクターは全て高純度OFCによる空芯構造。ツイーター用には特に高域特性に優れるリッツ線を採用。磁気歪のない優れた過渡応答を生む。
全てのキャパシターはWIMA製完全密封高品質ポリプロピレン・タイプを採用。しかも低容量の小型キャパシターを並べてパラレルに複数個使用することで、インダクタンスとレジスタンスを極小に抑える。電流ドライブアンプやCAST伝送などクレル独自の思想を最大限に盛り込んだ高い電流供給能力と優れたリニアリティーを獲得し個々のドライブユニットに理想的操作環境を供給。極めてスムーズなインピーダンス特性、周波数レスポンスと動特性、ダイナミックスのすべてを圧倒的な高品位で達成している。
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