エソテリックからSACDセパレート「P-05/D-05」登場 − 新メカ「VMK-5」搭載
(株)ティアック エソテリック カンパニーは、SACDトランスポート「P-05」、ステレオDAC「D-05」の2モデルを7月下旬に発売する。価格はいずれも630,000円(税込)。
両機はESOTERICブランド20周年記念モデルの第2弾にあたるモデル。第1弾はSACDプレーヤー「SA-10」とプリメインアンプ「AI-10」(関連ニュース)。P-05/D-05は、すでに独HIGH ENDショーなどで発表済みのモデルだ(関連ニュース)。
ESOTERICのSACDセパレートシステムには、ハイエンドの「P-01/D-01」、そして「P-03/D-03」がすでに発売されており、両機はセパレートシステムの中では最も手頃な価格帯のモデルとなる。
■SACDトランスポート「P-05」
新開発のドライブメカを搭載したのが最大の特徴。方式はVRDS-NEOで、P-01やP-03と同じだが、本機のために新たに設計したもので、型名として「VMK-5」という名称が付けられている。
メカのシャーシはアルミ製。ターンテーブルは同径のポリカーボネート素材を貼り合わせたハイブリッド構造とし、共振を抑えるとともに、回転時の静粛性を高めた。また、ピックアップはP-03で採用している軸摺動型ピックアップを搭載。レンズを移動させたときにレーザーの光軸が常に垂直方向を維持し、高精度な読み取りを可能にしている。
メカをカバーするブリッジ部は、質量があり内部損失を持つ高剛性BMC(Bulk Molding compound)と高質量のスチールによるハイブリッド構造を採用。さらに、ディスク・ローディングは、トレーの開閉からディスククランプまでの動作をエソテリック独自技術の差動ギア方式で行うため、滑らかにトレー開閉が行える。
スピンドル部は、ディスクローディング時に一時分離する新方式を採用し、スピンドルモーターを下側に配置することが可能になった。これによりサイズも小型化を果たし、トランスポート全体のサイズダウンに貢献している。
ドライブメカ以外の特徴では、電源に大型トロイダル・トランスを搭載。またCD再生時には、高精度クロックを用いて、ジッター低減とfs88.2kHz(2倍)、fs176.4kHz(4倍)へのアップコンバートが行える。
同社製品の特徴でもあるワードシンク端子は本機も装備。入力可能周波数は、44.1/88.2/176.4/100kHzに対応する。
また、i.Linkは6Pと4P端子をそれぞれ装備し、SACDのビットストリーム出力が可能。i.Link出力時にはジッターを低減するフローレートコントロールに対応する。D-05など同機能対応機器と組み合わせることで、信号を受けた側の機器のクロックを用いて信号を制御することができる。なお、デジタル出力はi.Link端子のほか、XLR端子を2系統、RCA端子を1系統装備する。
筐体は、フロントパネルに肉厚のアルミ材を採用したほか、天板と側板にも5mm厚のアルミ材を使用。さらに、ボトムシャーシ内部に8mm厚のスタビライザー、外部に5mm厚のスチール製ボードを装着している。天板にはVMK-5の動作が視認できる窓が設けられている。ターンテーブル停止時のみ照明が点灯し、ディスクのレーベルを確認することができる。
■ステレオDAC「D-05」
D-03の思想を随所に踏襲したステレオDAC。L/R独立のDAC基板と共に、電源部やアナログ回路などもL/Rを完全独立。電源トランスからアナログ電源、アナログオーディオ回路に至る経路を、左右独立で、全く同じものを配置している。大型のトロイダルトランスをL/Rチャンネル用に2台搭載するなど、贅沢な完全デュアルモノ構造を採用している。
DACデバイスには、旭化成エレクトロニクス社製のフル32bit動作デバイス「AK4397」を世界で初めて搭載。L/Rチャンネルに各1基ずつ搭載している。本デバイスは入力インターフェースだけでなく、内部のデジタルフィルター、デルタシグマモジュレーターまで32bit処理を行うもので、24bit以下のデータが入力された場合でも高精度の演算を行うという。また、CDのPCM信号をDSD信号にコンバートするモードも備える。
DACデバイスのアナログ部はチャンネル間を完全対称にレイアウトし、チャンネル間のクロストークを抑えたほか、ジッター低減のためにクロック専用電源も設けている。
i.LinkインターフェースはP-05と同様、6Pと4Pを各1系統ずつ備える。前述のフローレートコントロールに対応し、ジッター低減を可能にしている。
ワードシンク機能は、クロックを出力するOUTモードと、外部クロックを入力するINモードを装備。P-05などに対しては、より高精度なD-05のクロックを出力し、より高精度のマスタークロックなどを所有している場合は、そこからの入力を受けるというふうに使い分けが可能となっている。入出力できるクロックは、44.1/88.2/176.4/48/96/100/192kHz。
またワードシンクでは、入力PLL回路を2段で搭載。接続する機器のレベルに応じ、1段のPLL回路を使用したPLL1モードとPLL回路を2段使用したPLL2(Dual PLL)モードが選択可能。PLL2(Dual PLL)モードでは「D-05」の高精度水晶発振器を用いて高純度なマスタークロックをDACデバイスに供給することができ、ジッター精度や位相整合を高めることが可能。ワードシンク機能がない機器からの入力に対してもジッター成分を低減することができる。
筐体は、P-05と同じく、肉厚のアルミ材を随所に採用。フロントパネルはショートスクラッチ仕上げ、側板と天板はサンドブラスト仕上げとなる。本体の高さはP-05と同じく126mm。
【問い合わせ先】
ティアックエソテリックカンパニー
AVお客様相談室
TEL/0570-000-701
(Phile-web編集部)
両機はESOTERICブランド20周年記念モデルの第2弾にあたるモデル。第1弾はSACDプレーヤー「SA-10」とプリメインアンプ「AI-10」(関連ニュース)。P-05/D-05は、すでに独HIGH ENDショーなどで発表済みのモデルだ(関連ニュース)。
ESOTERICのSACDセパレートシステムには、ハイエンドの「P-01/D-01」、そして「P-03/D-03」がすでに発売されており、両機はセパレートシステムの中では最も手頃な価格帯のモデルとなる。
■SACDトランスポート「P-05」
新開発のドライブメカを搭載したのが最大の特徴。方式はVRDS-NEOで、P-01やP-03と同じだが、本機のために新たに設計したもので、型名として「VMK-5」という名称が付けられている。
メカのシャーシはアルミ製。ターンテーブルは同径のポリカーボネート素材を貼り合わせたハイブリッド構造とし、共振を抑えるとともに、回転時の静粛性を高めた。また、ピックアップはP-03で採用している軸摺動型ピックアップを搭載。レンズを移動させたときにレーザーの光軸が常に垂直方向を維持し、高精度な読み取りを可能にしている。
メカをカバーするブリッジ部は、質量があり内部損失を持つ高剛性BMC(Bulk Molding compound)と高質量のスチールによるハイブリッド構造を採用。さらに、ディスク・ローディングは、トレーの開閉からディスククランプまでの動作をエソテリック独自技術の差動ギア方式で行うため、滑らかにトレー開閉が行える。
スピンドル部は、ディスクローディング時に一時分離する新方式を採用し、スピンドルモーターを下側に配置することが可能になった。これによりサイズも小型化を果たし、トランスポート全体のサイズダウンに貢献している。
ドライブメカ以外の特徴では、電源に大型トロイダル・トランスを搭載。またCD再生時には、高精度クロックを用いて、ジッター低減とfs88.2kHz(2倍)、fs176.4kHz(4倍)へのアップコンバートが行える。
同社製品の特徴でもあるワードシンク端子は本機も装備。入力可能周波数は、44.1/88.2/176.4/100kHzに対応する。
また、i.Linkは6Pと4P端子をそれぞれ装備し、SACDのビットストリーム出力が可能。i.Link出力時にはジッターを低減するフローレートコントロールに対応する。D-05など同機能対応機器と組み合わせることで、信号を受けた側の機器のクロックを用いて信号を制御することができる。なお、デジタル出力はi.Link端子のほか、XLR端子を2系統、RCA端子を1系統装備する。
筐体は、フロントパネルに肉厚のアルミ材を採用したほか、天板と側板にも5mm厚のアルミ材を使用。さらに、ボトムシャーシ内部に8mm厚のスタビライザー、外部に5mm厚のスチール製ボードを装着している。天板にはVMK-5の動作が視認できる窓が設けられている。ターンテーブル停止時のみ照明が点灯し、ディスクのレーベルを確認することができる。
■ステレオDAC「D-05」
D-03の思想を随所に踏襲したステレオDAC。L/R独立のDAC基板と共に、電源部やアナログ回路などもL/Rを完全独立。電源トランスからアナログ電源、アナログオーディオ回路に至る経路を、左右独立で、全く同じものを配置している。大型のトロイダルトランスをL/Rチャンネル用に2台搭載するなど、贅沢な完全デュアルモノ構造を採用している。
DACデバイスには、旭化成エレクトロニクス社製のフル32bit動作デバイス「AK4397」を世界で初めて搭載。L/Rチャンネルに各1基ずつ搭載している。本デバイスは入力インターフェースだけでなく、内部のデジタルフィルター、デルタシグマモジュレーターまで32bit処理を行うもので、24bit以下のデータが入力された場合でも高精度の演算を行うという。また、CDのPCM信号をDSD信号にコンバートするモードも備える。
DACデバイスのアナログ部はチャンネル間を完全対称にレイアウトし、チャンネル間のクロストークを抑えたほか、ジッター低減のためにクロック専用電源も設けている。
i.LinkインターフェースはP-05と同様、6Pと4Pを各1系統ずつ備える。前述のフローレートコントロールに対応し、ジッター低減を可能にしている。
ワードシンク機能は、クロックを出力するOUTモードと、外部クロックを入力するINモードを装備。P-05などに対しては、より高精度なD-05のクロックを出力し、より高精度のマスタークロックなどを所有している場合は、そこからの入力を受けるというふうに使い分けが可能となっている。入出力できるクロックは、44.1/88.2/176.4/48/96/100/192kHz。
またワードシンクでは、入力PLL回路を2段で搭載。接続する機器のレベルに応じ、1段のPLL回路を使用したPLL1モードとPLL回路を2段使用したPLL2(Dual PLL)モードが選択可能。PLL2(Dual PLL)モードでは「D-05」の高精度水晶発振器を用いて高純度なマスタークロックをDACデバイスに供給することができ、ジッター精度や位相整合を高めることが可能。ワードシンク機能がない機器からの入力に対してもジッター成分を低減することができる。
筐体は、P-05と同じく、肉厚のアルミ材を随所に採用。フロントパネルはショートスクラッチ仕上げ、側板と天板はサンドブラスト仕上げとなる。本体の高さはP-05と同じく126mm。
【問い合わせ先】
ティアックエソテリックカンパニー
AVお客様相談室
TEL/0570-000-701
(Phile-web編集部)
関連リンク
トピック