【岩井喬のA&Vフェスタ レポート(3)】DTS/LARS&IVAN/アルテック/ラステーム
ライターの岩井喬氏が「A&Vフェスタ2008」会場で見つけた注目の製品・展示を振り返る。今回はDTS JAPAN、LARS&IVAN、ALTEC LANSING、ラステーム・システムズの展示をご紹介しよう。
■DTS JAPAN
専用の試聴ルームも設けられていたが、展示エリアでの同社の出展では「DTS Surround Sensation」のデモが実施されていた。「DTS Surround Sensation」とは2つのスピーカー、もしくはヘッドホンで立体的な3次元サウンドが楽しめるシステムだ。デモの内容は通常のステレオソースをそのまま流したものと「DTS Surround Sensation」処理をかけたものを交互に確認できるようになっており、ヘッドホンでそのサウンドを聴くことができた。基本的なアルゴリズムの他に“ダイアログ・クラリティ”、“サウンドステージ・エクスパンション”、“ベース・エンハンスメント”という独自アルゴリズムも付加されているのだという。
これによって、サラウンド的にヘッドホンの外側まで広がるサウンドイメージを感じられるのに、センターチャンネルのボーカルの明瞭度は損なわれず、音像定位もぼやけることがなく、豊かな低音感も得られるのだ。本格的とまでいかないヘッドホン環境でもその効果は十分確認することができた。
■LARS&IVAN
まだ日本に紹介されたばかりの同ブランドはiPodを中心としたポータブルオーディオ環境の製品を中心に展開。今回展示されていたのは、アクリルフレームとアルミによる半球体キャビネットを持つ独特なコンパクトスピーカー「BoBo」と、立方体の高音質なコンパクトスピーカーを目指したという「CUBE-S」、四角形ではないアンプを追求したという、iPodドックも搭載した「PA40Ti」。
「CUBE-S」はそのキャビネット形状を生かすためにユニットも同軸タイプを採用したというスタイル重視の設計とのこと。また「PA40Ti」はドライバー段に12AX7を採用した管球とのハイブリッドアンプ構成となっており、フォノ入力、ヘッドホン出力も備えるというオールラウンダーな作り。デザイン先行というスタイルでありながらも、その中でいかに高音質なものが作れるか、困難な課題に立ち向かう同社のスタンスが色濃く感じられるラインナップといえよう。
■ALTEC LANSING
JBLとともにアメリカのオーディオ産業を支えた偉大なるスピーカーブランドが展開するラインナップ。現在プロ用ラインも含めたスピーカーユニット販売は終了し、パーソナル・デジタル・オーディオ機器を中心に開発を続けているのだという。その中でも際立つ存在がiPod用ドックを世界で始めて搭載し、ドックシステム市場でも先陣を切って新機能を搭載し続けているという「inMotion」シリーズ。
今回展示されていた最新の機種「inMotion SoundBlade」はブルートゥース機能を搭載し、同機能を積んだ機器の音声(携帯電話を含む)をワイヤレスで受信し再生できるという。電源供給についてもバッテリー駆動が可能なため、完全にスタンドアローンかつワイヤレスなサウンドシステムとして機能する。よりコンパクトな「iM500」はワンタッチでスタンドも兼ねるドック部が展開されるなど、使い勝手も良い。これから拡充を図るというヘッドホン・ラインナップも含めて注目していきたいブランドだ。
■ラステーム・システムズ
業務用機器開発が中心の同社からは小型デジタルアンプや、フルデジタル・サンプリング・コンバータ「RSRC-100」(¥73,500・税込)など、同社の得意とするデジタル技術を搭載した機器の出展を行っていた。中でも高音質なアナログ・ライン入力を装備した小型ヘッドホンアンプ「RHA-1」(¥18,900・税込)と、「RHA-1」と同じ筐体で光デジタル入力を装備したヘッドホンアンプ「RHA-2D」(¥24,675・税込)は試聴できるようになっており、ヘッドホンによるサウンドを確認する来場者も多数見受けられた。鮮度が高く、解像度も良いサウンドは色付けも少なく、業務用の音質傾向を持つ。ともに32〜300Ωまでのインピーダンスを持つヘッドホンに対応する。
(岩井喬)
■DTS JAPAN
専用の試聴ルームも設けられていたが、展示エリアでの同社の出展では「DTS Surround Sensation」のデモが実施されていた。「DTS Surround Sensation」とは2つのスピーカー、もしくはヘッドホンで立体的な3次元サウンドが楽しめるシステムだ。デモの内容は通常のステレオソースをそのまま流したものと「DTS Surround Sensation」処理をかけたものを交互に確認できるようになっており、ヘッドホンでそのサウンドを聴くことができた。基本的なアルゴリズムの他に“ダイアログ・クラリティ”、“サウンドステージ・エクスパンション”、“ベース・エンハンスメント”という独自アルゴリズムも付加されているのだという。
これによって、サラウンド的にヘッドホンの外側まで広がるサウンドイメージを感じられるのに、センターチャンネルのボーカルの明瞭度は損なわれず、音像定位もぼやけることがなく、豊かな低音感も得られるのだ。本格的とまでいかないヘッドホン環境でもその効果は十分確認することができた。
■LARS&IVAN
まだ日本に紹介されたばかりの同ブランドはiPodを中心としたポータブルオーディオ環境の製品を中心に展開。今回展示されていたのは、アクリルフレームとアルミによる半球体キャビネットを持つ独特なコンパクトスピーカー「BoBo」と、立方体の高音質なコンパクトスピーカーを目指したという「CUBE-S」、四角形ではないアンプを追求したという、iPodドックも搭載した「PA40Ti」。
「CUBE-S」はそのキャビネット形状を生かすためにユニットも同軸タイプを採用したというスタイル重視の設計とのこと。また「PA40Ti」はドライバー段に12AX7を採用した管球とのハイブリッドアンプ構成となっており、フォノ入力、ヘッドホン出力も備えるというオールラウンダーな作り。デザイン先行というスタイルでありながらも、その中でいかに高音質なものが作れるか、困難な課題に立ち向かう同社のスタンスが色濃く感じられるラインナップといえよう。
■ALTEC LANSING
JBLとともにアメリカのオーディオ産業を支えた偉大なるスピーカーブランドが展開するラインナップ。現在プロ用ラインも含めたスピーカーユニット販売は終了し、パーソナル・デジタル・オーディオ機器を中心に開発を続けているのだという。その中でも際立つ存在がiPod用ドックを世界で始めて搭載し、ドックシステム市場でも先陣を切って新機能を搭載し続けているという「inMotion」シリーズ。
今回展示されていた最新の機種「inMotion SoundBlade」はブルートゥース機能を搭載し、同機能を積んだ機器の音声(携帯電話を含む)をワイヤレスで受信し再生できるという。電源供給についてもバッテリー駆動が可能なため、完全にスタンドアローンかつワイヤレスなサウンドシステムとして機能する。よりコンパクトな「iM500」はワンタッチでスタンドも兼ねるドック部が展開されるなど、使い勝手も良い。これから拡充を図るというヘッドホン・ラインナップも含めて注目していきたいブランドだ。
■ラステーム・システムズ
業務用機器開発が中心の同社からは小型デジタルアンプや、フルデジタル・サンプリング・コンバータ「RSRC-100」(¥73,500・税込)など、同社の得意とするデジタル技術を搭載した機器の出展を行っていた。中でも高音質なアナログ・ライン入力を装備した小型ヘッドホンアンプ「RHA-1」(¥18,900・税込)と、「RHA-1」と同じ筐体で光デジタル入力を装備したヘッドホンアンプ「RHA-2D」(¥24,675・税込)は試聴できるようになっており、ヘッドホンによるサウンドを確認する来場者も多数見受けられた。鮮度が高く、解像度も良いサウンドは色付けも少なく、業務用の音質傾向を持つ。ともに32〜300Ωまでのインピーダンスを持つヘッドホンに対応する。
(岩井喬)
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