「CDの原点回帰」
N&F、セーラー万年筆と協業で高音質ガラスCDを製造&販売
高音質レーベルfine NFを手がける(有)エヌ・アンド・エフは、セーラー万年筆(株)ロボット機器事業部と協業し、ガラス製の高音質CD「Extream HARD Glass CD」を発売することを発表。協業第一弾として、fine NFレーベルからオノ・スコルチェ氏録音の「COND: PETER SANTA/ AMSTERDAM SYMPHONY ORCHESTRA」のハイライト作品集を1枚98,700円(税込)で発売する。
N&Fは2006年に(株)トエミ・メディア・ソリューションズと共同で「Extream HARD Glass CD」を発売していたが(関連ニュース)、トエミがメモリーテック(株)と事業統合。メモリーテックから「今後のガラスCD発展のため(中略)それぞれの考え方と営業方針で事業推進を進めたい」との意向を受け、提携を取り消したのだという。そして今回、CD/DVD製造装置を手掛け、ガラスCDの製造経験もあったセーラー万年筆との協業に至った。N&Fの福井氏は協業の理由を、単なる大量生産ではなく、優れた技術と匠のこだわりを持って製造を行うセーラーの姿勢に共感したためと説明する。
エヌ・アンド・エフは2001年9月11日に設立されて以来、SACDやガラスCDなど音にこだわったタイトルを世に送出。2007年にはユニバーサルミュージックよりカラヤン指揮「第九」をガラスCDでリリースし、20万円と高額ながら限定300セットを完売した。
通常のCDでは基板にプラスティック(ポリカーボネート)を使っているのに対し、「Extreme HARD GLASS CD」は光学用ガラスを採用。ガラス特有の優れた物性による高音質再現性、高安定性、高耐久性が実現されているという。具体的には透過性、複屈折、入射光、反射光の歪みが少ないほか、傷や割れ、温度、湿度にも強く、保存性が高いとのこと。
また、アルミニウム・スパッタを採用している点も大きな特長のひとつと言う。福井氏は「金鏡面は物理特性として反射率が向上するが、反射した光線がカラーリングされ、自然な高音質再現には不向き。より正確な読み取りを行うためにアルミニウム・スパッターを採用した」とこだわりを見せる。さらに、マスターにも吟味が為されている。ガラスCDはマスターがきちんとしていないと聴いて分かってしまうため、きちんと制作・選択しないといけないのだそうだ。
福井氏は「『Extream HARD Glass CD』は我々とセーラー万年筆の持つさまざまなノウハウが組み合わされて実現したもの。“CDの原点回帰”とも言えるものだ」と、随所に詰め込まれたこだわりを解説した。
またN&Fの西脇義訓氏は「当初はガラスで本当に音が変わるのか?と言われたものだが、実際に聴いていただくと変わることを実感していただけた。現在は廉価版CDも多くなっており、言ってしまえば『粗製濫造』されているが、私はCDはもっとポテンシャルの高いものだと考えている。ガラスCDの保存性の高さと音の良さを活かしディスクの価値を高めたいという思いがあった。現在注目されているHQCDやBlu-spec CDといった高音質CDの登場も、ガラスCDが“ディスクの質”というものに注目するきっかけになったのかも知れない」と語った。
セーラー万年筆(株)ロボット機器事業部からは取締役 事業本部長の三田公夫氏と、企画開発部 部長の菱沼英司氏が出席し、今回の協業の経緯などを説明した。
なお「Extream HARD Glass CD」はオンデマンドで1枚からオーダーすることも可能。価格はタイトルによって異なる。
【問い合わせ先】
(有)エヌ・アンド・エフ 横浜
TEL/045-421-0151
N&Fは2006年に(株)トエミ・メディア・ソリューションズと共同で「Extream HARD Glass CD」を発売していたが(関連ニュース)、トエミがメモリーテック(株)と事業統合。メモリーテックから「今後のガラスCD発展のため(中略)それぞれの考え方と営業方針で事業推進を進めたい」との意向を受け、提携を取り消したのだという。そして今回、CD/DVD製造装置を手掛け、ガラスCDの製造経験もあったセーラー万年筆との協業に至った。N&Fの福井氏は協業の理由を、単なる大量生産ではなく、優れた技術と匠のこだわりを持って製造を行うセーラーの姿勢に共感したためと説明する。
エヌ・アンド・エフは2001年9月11日に設立されて以来、SACDやガラスCDなど音にこだわったタイトルを世に送出。2007年にはユニバーサルミュージックよりカラヤン指揮「第九」をガラスCDでリリースし、20万円と高額ながら限定300セットを完売した。
通常のCDでは基板にプラスティック(ポリカーボネート)を使っているのに対し、「Extreme HARD GLASS CD」は光学用ガラスを採用。ガラス特有の優れた物性による高音質再現性、高安定性、高耐久性が実現されているという。具体的には透過性、複屈折、入射光、反射光の歪みが少ないほか、傷や割れ、温度、湿度にも強く、保存性が高いとのこと。
また、アルミニウム・スパッタを採用している点も大きな特長のひとつと言う。福井氏は「金鏡面は物理特性として反射率が向上するが、反射した光線がカラーリングされ、自然な高音質再現には不向き。より正確な読み取りを行うためにアルミニウム・スパッターを採用した」とこだわりを見せる。さらに、マスターにも吟味が為されている。ガラスCDはマスターがきちんとしていないと聴いて分かってしまうため、きちんと制作・選択しないといけないのだそうだ。
福井氏は「『Extream HARD Glass CD』は我々とセーラー万年筆の持つさまざまなノウハウが組み合わされて実現したもの。“CDの原点回帰”とも言えるものだ」と、随所に詰め込まれたこだわりを解説した。
またN&Fの西脇義訓氏は「当初はガラスで本当に音が変わるのか?と言われたものだが、実際に聴いていただくと変わることを実感していただけた。現在は廉価版CDも多くなっており、言ってしまえば『粗製濫造』されているが、私はCDはもっとポテンシャルの高いものだと考えている。ガラスCDの保存性の高さと音の良さを活かしディスクの価値を高めたいという思いがあった。現在注目されているHQCDやBlu-spec CDといった高音質CDの登場も、ガラスCDが“ディスクの質”というものに注目するきっかけになったのかも知れない」と語った。
セーラー万年筆(株)ロボット機器事業部からは取締役 事業本部長の三田公夫氏と、企画開発部 部長の菱沼英司氏が出席し、今回の協業の経緯などを説明した。
なお「Extream HARD Glass CD」はオンデマンドで1枚からオーダーすることも可能。価格はタイトルによって異なる。
【問い合わせ先】
(有)エヌ・アンド・エフ 横浜
TEL/045-421-0151
関連リンク
トピック