電源部やヘッドホンアンプも刷新
アキュフェーズ、Balanced AAVAボリュームを強化した旗艦プリアンプ「C-3850」
アキュフェーズは、創立40周年記念プリアンプ「C-3800」の後継機種となる「C-3850」を2015年6月下旬より発売する。価格は1,800,000円(税抜)。
C-3800は2010年に登場した40周年記念モデルで、アキュフェーズ独自のAAVA方式ボリューム・コントロールを2回路平衡駆動とした「Balanced AAVA」を搭載した。C-3850はこの技術を受け継ぎながら、ボリューム・コントロールを新規開発した。また全ての信号の流れを完全バランス構成としている。
AAVA(Accuphase Analog Vari-gain Amplifier)はアキュフェーズ独自のボリューム・コントロール方式で、可変抵抗体を使用しないことが特徴。16種類のV-I(電圧-電流)変換アンプを用いて、入力信号を16種類の重み付けされた電流に変換。さらに16個の電流スイッチと組み合わせることで電流を増減させ、音量を調整する。
これにより信号がインピーダンス変化の影響を受けないため、高S/N、低歪み率のまま、音質も変化することなく音量を調整できるという。C-3580ではこのAAVAを従来モデルに引き続き2回路平衡駆動とし、入力から出力までを完全バランス回路としている。
C-3850におけるAAVAの強化ポイントは、上述のV-I変換アンプの1番目を新たに4パラレル化したこと(C-3800の最上位は2パラレル)。2番目もC-3800に引き続きパラレル構成とし、左右合計40基のV-I変換アンプを搭載した(C-3800は36基)。これにより電流量を増加させて低インピーダンス化し、さらに高性能な演算増幅器を多数採用することで、さらなる低ノイズを実現。定格出力時のS/Nは、C-3800の113dBに対して、C-3850では115dBまで向上させた。
さらにV-I変換アンプの上位8bit分には、ノイズ性能が高く容量性負荷への安定性に優れるTI製のオペアンプ「OPA1602」を採用。さらにI-V変換オペアンプの低ノイズ化とI-V変換抵抗のローノイズ化を行うことで、よりいっそうの低ノイズ化を可能とした。なおI-V変換アンプについてはLT社製オペアンプ「LT1128」を、後段の出力アンプにはTI製オペアンプ「OPA1612」を搭載する。
電源部も新規開発された。電源は従来の55Wから50Wへと最適化させ、消費電力を約10%ダウン(定格出力・ヘッドホン無し時)。合計12本搭載の10,000μFブロックコンデンサー、合計2基搭載の放熱フィン付き鋳造アルミケース入りトロイダルトランスについても新設計とした。トランスの左右独立構成も引き続き採用する。
放熱の改善も行い、より空冷しやすい構造とした。基板上の部品配置は風の通り道を意識。さらに基板間の隙間をより広くとることでスムーズな空気対流を実現。マザーボードには吸気口を設けるなど、放熱対策を徹底している。
ボリューム部は引き続き、アルミブロックから削りだして重量級に仕上げ、極太のシャフトによる高い剛性も持つ自社製ボリューム機構を搭載。一方で、新たに経年劣化の少ないシリコンゴムを使用したフローティング構造を新採用し、音量調整時の静音性もさらに高めた。また、外観についてはボリューム表示に変更を加え視認性をアップさせている。
入出力の切り替えについては、最適な場所にリレーを配置することで、最短でストレートな信号を構成。各リレーはロジック・リレーコントロール方式により電子的にコントロールされる。通信工業用の密閉型リレーを採用し、接点にもクロスバーツイン方式を採用することで、高信頼性と低接点抵抗、耐久性を追求したことも特徴だ。
信号伝送回路には、ガラス布フッ素樹脂基材によるプリント基板を採用。低誘電率による伝播速度の高速化、低誘電正接による伝送損失の極小化を可能にしている。
また入出力の切り替え時は、各ポジションに対応した位相設定が可能。フロントパネルの「PHASEボタン」で位相の切り替えができ、端子毎に位相設定を記録しておくことが可能。プリアンプはゲインを12・18・24dBから選択することができる(標準は18dB)。
ヘッドホンアンプも回路構成を刷新し、高域の歪を改善したとのこと。適合インピーダンスは8Ω以上、出力レベルは2V(40Ω)となる。
入力はXLRバランス端子を4系統、RCAアンバランス端子を6系統を搭載。出力はXLRバランス端子を2系統、RCAアンバランス端子を2系統搭載する。そのほか、ホームシアター用途などに活用できる外部プリアンプ入力端子(XLR/RCA 各1系統)、レコーダー再生/録音端子を搭載する。
消費電力は55W。最大外形寸法は477W×156H×406Dmm、質量は25.0kg。
C-3800は2010年に登場した40周年記念モデルで、アキュフェーズ独自のAAVA方式ボリューム・コントロールを2回路平衡駆動とした「Balanced AAVA」を搭載した。C-3850はこの技術を受け継ぎながら、ボリューム・コントロールを新規開発した。また全ての信号の流れを完全バランス構成としている。
AAVA(Accuphase Analog Vari-gain Amplifier)はアキュフェーズ独自のボリューム・コントロール方式で、可変抵抗体を使用しないことが特徴。16種類のV-I(電圧-電流)変換アンプを用いて、入力信号を16種類の重み付けされた電流に変換。さらに16個の電流スイッチと組み合わせることで電流を増減させ、音量を調整する。
これにより信号がインピーダンス変化の影響を受けないため、高S/N、低歪み率のまま、音質も変化することなく音量を調整できるという。C-3580ではこのAAVAを従来モデルに引き続き2回路平衡駆動とし、入力から出力までを完全バランス回路としている。
C-3850におけるAAVAの強化ポイントは、上述のV-I変換アンプの1番目を新たに4パラレル化したこと(C-3800の最上位は2パラレル)。2番目もC-3800に引き続きパラレル構成とし、左右合計40基のV-I変換アンプを搭載した(C-3800は36基)。これにより電流量を増加させて低インピーダンス化し、さらに高性能な演算増幅器を多数採用することで、さらなる低ノイズを実現。定格出力時のS/Nは、C-3800の113dBに対して、C-3850では115dBまで向上させた。
さらにV-I変換アンプの上位8bit分には、ノイズ性能が高く容量性負荷への安定性に優れるTI製のオペアンプ「OPA1602」を採用。さらにI-V変換オペアンプの低ノイズ化とI-V変換抵抗のローノイズ化を行うことで、よりいっそうの低ノイズ化を可能とした。なおI-V変換アンプについてはLT社製オペアンプ「LT1128」を、後段の出力アンプにはTI製オペアンプ「OPA1612」を搭載する。
電源部も新規開発された。電源は従来の55Wから50Wへと最適化させ、消費電力を約10%ダウン(定格出力・ヘッドホン無し時)。合計12本搭載の10,000μFブロックコンデンサー、合計2基搭載の放熱フィン付き鋳造アルミケース入りトロイダルトランスについても新設計とした。トランスの左右独立構成も引き続き採用する。
放熱の改善も行い、より空冷しやすい構造とした。基板上の部品配置は風の通り道を意識。さらに基板間の隙間をより広くとることでスムーズな空気対流を実現。マザーボードには吸気口を設けるなど、放熱対策を徹底している。
ボリューム部は引き続き、アルミブロックから削りだして重量級に仕上げ、極太のシャフトによる高い剛性も持つ自社製ボリューム機構を搭載。一方で、新たに経年劣化の少ないシリコンゴムを使用したフローティング構造を新採用し、音量調整時の静音性もさらに高めた。また、外観についてはボリューム表示に変更を加え視認性をアップさせている。
入出力の切り替えについては、最適な場所にリレーを配置することで、最短でストレートな信号を構成。各リレーはロジック・リレーコントロール方式により電子的にコントロールされる。通信工業用の密閉型リレーを採用し、接点にもクロスバーツイン方式を採用することで、高信頼性と低接点抵抗、耐久性を追求したことも特徴だ。
信号伝送回路には、ガラス布フッ素樹脂基材によるプリント基板を採用。低誘電率による伝播速度の高速化、低誘電正接による伝送損失の極小化を可能にしている。
また入出力の切り替え時は、各ポジションに対応した位相設定が可能。フロントパネルの「PHASEボタン」で位相の切り替えができ、端子毎に位相設定を記録しておくことが可能。プリアンプはゲインを12・18・24dBから選択することができる(標準は18dB)。
ヘッドホンアンプも回路構成を刷新し、高域の歪を改善したとのこと。適合インピーダンスは8Ω以上、出力レベルは2V(40Ω)となる。
入力はXLRバランス端子を4系統、RCAアンバランス端子を6系統を搭載。出力はXLRバランス端子を2系統、RCAアンバランス端子を2系統搭載する。そのほか、ホームシアター用途などに活用できる外部プリアンプ入力端子(XLR/RCA 各1系統)、レコーダー再生/録音端子を搭載する。
消費電力は55W。最大外形寸法は477W×156H×406Dmm、質量は25.0kg。
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