理想の点音源再生を目指す
パイオニア、新スピーカー「S-PM50/30」。20年ぶりバーチカルツイン、10年ぶりピュアモルト材採用
オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパンは、PIONEERブランドより、バーチカルツイン方式を採用したスピーカーシステム「S-PM50」および「S-PM30」、専用スピーカースタンド「CP-50」を12月下旬に発売する。価格は「S-PM50」が186,000円(1本/税抜)、「S-PM30」が95,000円(1本/税抜)、「CP-50」が82,000円(ペア/税抜)。
バーチカルツイン方式は1990年代にパイオニアが自社スピーカーに採用したもので、トゥイーターを中心に2つのウーファーを上下に配置する仮想同軸型のシステムのため、音像定位、音場感の優れたスピーカーとして人気を博した。この度の新製品によって、同方式が約20年ぶりに復活したものとなる。
また、バーチカルツイン方式の特徴でもあるバッフル両端をラウンド形状としたキャビネットには、共振が極めて少ないとされるウイスキーの樽材を採用。この「ピュアモルトスピーカー」は2006年発売の「S-PM300」以来、10年ぶりとなる。
トゥイーター部にバイオマス素材のCNF(セルロースナノファイバー)を混抄した振動板採用の新開発「ワイドレンジドライバー」を搭載。ウーファー部にもアラミド繊維振動板採用の新開発ユニットを搭載した、位相反転式・2ウェイ・バスレフ型スピーカーとなっている。また上位モデルであるS-PM50には、ワイドレンジドライバーにウェイブガイドが設けられ、時間軸の特性がコントロールされる。
バーチカルツイン方式のキャビネットには、ウイスキーの熟成のため何十年と使用された、木質が固く緻密なホワイトオークの樽材を採用。バッフル両端をラウンド形状とし、音の回析の影響を抑えている。また筐体内部のワイドレンジドライバー背面には、キャビネットと同じウイスキー樽材を使用した、定在波を低減するオリジナル形状(特許出願中)のチャンバーを採用している。
同社は発表に先駆けて、プレス向けの発表会を開催。製品の詳細について、営業担当の八重口能孝氏がプレゼンテーションを行った。発表会の様子を交えて、詳細を解説する。
■忠実な音像・音場表現を実現するバーチカルツイン方式
スピーカーシステムの理想の点音源再生を実現するために、パイオニアでは1990年代にバーチカルツイン方式を採用。トゥイーターを中心に2つのウーファーを上下対称に配置することで、低域の音響エネルギーがトゥイーターの中心部に集中するため、同軸型スピーカーと同等の明確な音像定位、豊かな音場感を実現できるという。
同社では今回、このバーチカルツイン方式を復活させたことについて「パイオニアとしてスピーカーを開発することになり、ではパイオニアらしいスピーカーは何かと考えた時に、バーチカルツイン方式、そしてピュアモルト材という発想になりました」と語った。
S-PM50およびS-PM30の音作りについては、「点音源を大切にして、その特徴である位相と音像を活かすように、SN良くクリアな音を追求し、音楽の世界に没入できるスピーカーを目指した」としている。また「パイオニアとしても久しぶりの本格的なハイファイスピーカー。昔から紡いできた技術を見直して、ブランドとして発信していくことが大切と思っているので、自信を持って送り出せる製品を開発した」と語った。
■新開発のワイドレンジドライバー
トゥイーター部には、広帯域再生を実現する新開発の5cmコーン型・ワイドレンジドライバーを搭載。バイオマス素材のCNF(セルロースナノファイバー)を混抄した振動板を採用しており、同素材はオンキヨーブランドの“Scepter(セプター)”「SC-3」スピーカーにも使用されるもの。この振動板はCAE解析で繰り返し形状の最適化と試聴を行われており、40kHzまでの広帯域再生を可能とすると共に、大音量やピークの高い音でも破綻せず、音の情報量が増大してもクリアな高域を再生できるという。
また、同社従来製品ではウーファーとのクロスオーバー周波数は2〜3kHzで設計されているが、このユニットでは750Hzに下げることで、主要な帯域をトゥイーターで再生し、クリアでにごりの無い音を実現するという。フレームには高強度のアルミダイキャスト製としており、不要な共振を抑えている。
バーチカルツイン方式は1990年代にパイオニアが自社スピーカーに採用したもので、トゥイーターを中心に2つのウーファーを上下に配置する仮想同軸型のシステムのため、音像定位、音場感の優れたスピーカーとして人気を博した。この度の新製品によって、同方式が約20年ぶりに復活したものとなる。
また、バーチカルツイン方式の特徴でもあるバッフル両端をラウンド形状としたキャビネットには、共振が極めて少ないとされるウイスキーの樽材を採用。この「ピュアモルトスピーカー」は2006年発売の「S-PM300」以来、10年ぶりとなる。
トゥイーター部にバイオマス素材のCNF(セルロースナノファイバー)を混抄した振動板採用の新開発「ワイドレンジドライバー」を搭載。ウーファー部にもアラミド繊維振動板採用の新開発ユニットを搭載した、位相反転式・2ウェイ・バスレフ型スピーカーとなっている。また上位モデルであるS-PM50には、ワイドレンジドライバーにウェイブガイドが設けられ、時間軸の特性がコントロールされる。
バーチカルツイン方式のキャビネットには、ウイスキーの熟成のため何十年と使用された、木質が固く緻密なホワイトオークの樽材を採用。バッフル両端をラウンド形状とし、音の回析の影響を抑えている。また筐体内部のワイドレンジドライバー背面には、キャビネットと同じウイスキー樽材を使用した、定在波を低減するオリジナル形状(特許出願中)のチャンバーを採用している。
同社は発表に先駆けて、プレス向けの発表会を開催。製品の詳細について、営業担当の八重口能孝氏がプレゼンテーションを行った。発表会の様子を交えて、詳細を解説する。
■忠実な音像・音場表現を実現するバーチカルツイン方式
スピーカーシステムの理想の点音源再生を実現するために、パイオニアでは1990年代にバーチカルツイン方式を採用。トゥイーターを中心に2つのウーファーを上下対称に配置することで、低域の音響エネルギーがトゥイーターの中心部に集中するため、同軸型スピーカーと同等の明確な音像定位、豊かな音場感を実現できるという。
同社では今回、このバーチカルツイン方式を復活させたことについて「パイオニアとしてスピーカーを開発することになり、ではパイオニアらしいスピーカーは何かと考えた時に、バーチカルツイン方式、そしてピュアモルト材という発想になりました」と語った。
S-PM50およびS-PM30の音作りについては、「点音源を大切にして、その特徴である位相と音像を活かすように、SN良くクリアな音を追求し、音楽の世界に没入できるスピーカーを目指した」としている。また「パイオニアとしても久しぶりの本格的なハイファイスピーカー。昔から紡いできた技術を見直して、ブランドとして発信していくことが大切と思っているので、自信を持って送り出せる製品を開発した」と語った。
■新開発のワイドレンジドライバー
トゥイーター部には、広帯域再生を実現する新開発の5cmコーン型・ワイドレンジドライバーを搭載。バイオマス素材のCNF(セルロースナノファイバー)を混抄した振動板を採用しており、同素材はオンキヨーブランドの“Scepter(セプター)”「SC-3」スピーカーにも使用されるもの。この振動板はCAE解析で繰り返し形状の最適化と試聴を行われており、40kHzまでの広帯域再生を可能とすると共に、大音量やピークの高い音でも破綻せず、音の情報量が増大してもクリアな高域を再生できるという。
また、同社従来製品ではウーファーとのクロスオーバー周波数は2〜3kHzで設計されているが、このユニットでは750Hzに下げることで、主要な帯域をトゥイーターで再生し、クリアでにごりの無い音を実現するという。フレームには高強度のアルミダイキャスト製としており、不要な共振を抑えている。