MQA技術にUHQCDをかけ合わせ
『ハイレゾCD』先行試聴会が開催。「CDの可能性を広げる100タイトル」
ユニバーサルミュージックは、CD以上のスペックとなるハイレゾ音源を収録した高音質CD「ハイレゾCD」を6月20日より生産限定版として発売(関連ニュース)。その先行試聴会が、本日4月17日に実施された。
「ハイレゾCD」は、MQA-CDとUHQCDの技術をかけ合わせたもので、通常のCDプレーヤーで音の違いを楽しめるだけでなく、専用デコーダーを用意することでハイレゾ再生も可能としている。
従来の高音質盤は、CD規格(44.1kHz/16bit)に準じながら素材や製法を工夫して音の再現性を高めたもの(UHQCD)か、SACDやBD Audioなど専用プレーヤーを必要とするものだったことに対し、ハイレゾ音源のデータをコンパクトにしつつ従来のPCMとの互換性を活かせるというMQA技術とUHQCDの製法を用いたという。
通常盤との違いについて、ユニバーサルミュージックの塩川直樹氏が説明。「MQAはマスターに関連する改善なので、これまでユニバーサルが続けてきた素材や製法による高音質化、UHQCDに組み合わせました。ただCDプレーヤーで再生しただけではハイレゾではなく、あくまでCD規格になります。MQA対応製品で再生することで、ハイレゾで聴くことができる。まだまだ製品が限られていることは確かですが、ソフトが登場することでハードも増えていく土台づくりになれば。『ハイレゾCD』でCDの可能性が広がると考えており、一挙100タイトルのリリースに踏み切りました」という。
さらに「それだけでなく、普通のCDプレーヤーで聴いても、通常CDより音が良い。それはMQAによる高い時間軸解像度の効果です。またハイレゾといっても元が良くなければいけないので、2011年にSACD発売された際の日本独自DSDマスターから変換した352.8kHz/24bitにした音源をメインに採用しています」と続けた。
発表会にはMQAの開発者であるBob Stuart氏も参加。「MQAの特徴は、データをコンパクトにできること、通常のCDプレーヤーでも再生可能なこと、またデコーダーを用いることでコンパクトにしたデータを元に戻せることにあります。そのため、ダウンロードやストリーミングに向いている。さらにMQAを利用したCDというかたちでも楽しんでいただけますし、普通より良い音質で聴くことができます。ハイレゾCDは、日本の皆さんにも喜んでいただけるのではと思います」と挨拶した。
またMQAの鈴木弘明氏が、MQAのメリットについて解説。「デジタル信号では音のにじみがあることが分かっており、それは時間軸解像度が高まることで自然でクリアな音へと改善されます。CDの場合、時間軸解像度(音のにじみ)が4,000μ/secですが、MQA音源では10μ/secと1/400にまで抑えることができます。これは人間の耳が持つ自然界の音の変化を感じる感度とほぼ同じ。さらに、向上できるよう研究を進めています」と、音質向上の根拠を述べた。
試聴はパイオニアのBDプレーヤー「BDP-X300」からメリディアン「Ultra DAC」を通し、エソテリックのプリアンプ「C-03Xs」とパワーアンプ「S-03」でDIATONE「SD-4NB70」を駆動するシステムで行われた。
通常のCD、ハイレゾCD(デコーダーオフ)、ハイレゾCD(デコーダーオン)の順番で再生。デコーダーオフの状態ではMQAの時間軸効果にUHQCDの音質効果が現れる状態、ということになるが、通常のCDに対して音の階調表現が滑らかで、シルキーに感じられた。
さらにデコーダーをオンにすると、音に奥行きが生まれ、音楽に立体感が出る。ボリュームは同じだが、音量が上がったように感じるのは情報量が増えたからだろう。また音の立ち上がりが速い。スピーカーから出た音が耳に届くまでの時間が短縮されたかのような錯覚を覚えた。
今回リリースされるシリーズには、通常のジュエルケースのほか、クリアファイルのようなかたちの帯が付属。そこにCDとジャケットを収めることで、MQAのコンセプト同様にスリムに折り畳んで収納できる。なお今後の展開予定については、「今回のハイレゾCDの売れ行き次第ではあるが、ハイレゾ録音されるものに限るが、新録も考えたい」とのこと。第一弾タイトルのラインナップはこちらから確認できる。
「ハイレゾCD」は、MQA-CDとUHQCDの技術をかけ合わせたもので、通常のCDプレーヤーで音の違いを楽しめるだけでなく、専用デコーダーを用意することでハイレゾ再生も可能としている。
従来の高音質盤は、CD規格(44.1kHz/16bit)に準じながら素材や製法を工夫して音の再現性を高めたもの(UHQCD)か、SACDやBD Audioなど専用プレーヤーを必要とするものだったことに対し、ハイレゾ音源のデータをコンパクトにしつつ従来のPCMとの互換性を活かせるというMQA技術とUHQCDの製法を用いたという。
通常盤との違いについて、ユニバーサルミュージックの塩川直樹氏が説明。「MQAはマスターに関連する改善なので、これまでユニバーサルが続けてきた素材や製法による高音質化、UHQCDに組み合わせました。ただCDプレーヤーで再生しただけではハイレゾではなく、あくまでCD規格になります。MQA対応製品で再生することで、ハイレゾで聴くことができる。まだまだ製品が限られていることは確かですが、ソフトが登場することでハードも増えていく土台づくりになれば。『ハイレゾCD』でCDの可能性が広がると考えており、一挙100タイトルのリリースに踏み切りました」という。
さらに「それだけでなく、普通のCDプレーヤーで聴いても、通常CDより音が良い。それはMQAによる高い時間軸解像度の効果です。またハイレゾといっても元が良くなければいけないので、2011年にSACD発売された際の日本独自DSDマスターから変換した352.8kHz/24bitにした音源をメインに採用しています」と続けた。
発表会にはMQAの開発者であるBob Stuart氏も参加。「MQAの特徴は、データをコンパクトにできること、通常のCDプレーヤーでも再生可能なこと、またデコーダーを用いることでコンパクトにしたデータを元に戻せることにあります。そのため、ダウンロードやストリーミングに向いている。さらにMQAを利用したCDというかたちでも楽しんでいただけますし、普通より良い音質で聴くことができます。ハイレゾCDは、日本の皆さんにも喜んでいただけるのではと思います」と挨拶した。
またMQAの鈴木弘明氏が、MQAのメリットについて解説。「デジタル信号では音のにじみがあることが分かっており、それは時間軸解像度が高まることで自然でクリアな音へと改善されます。CDの場合、時間軸解像度(音のにじみ)が4,000μ/secですが、MQA音源では10μ/secと1/400にまで抑えることができます。これは人間の耳が持つ自然界の音の変化を感じる感度とほぼ同じ。さらに、向上できるよう研究を進めています」と、音質向上の根拠を述べた。
試聴はパイオニアのBDプレーヤー「BDP-X300」からメリディアン「Ultra DAC」を通し、エソテリックのプリアンプ「C-03Xs」とパワーアンプ「S-03」でDIATONE「SD-4NB70」を駆動するシステムで行われた。
通常のCD、ハイレゾCD(デコーダーオフ)、ハイレゾCD(デコーダーオン)の順番で再生。デコーダーオフの状態ではMQAの時間軸効果にUHQCDの音質効果が現れる状態、ということになるが、通常のCDに対して音の階調表現が滑らかで、シルキーに感じられた。
さらにデコーダーをオンにすると、音に奥行きが生まれ、音楽に立体感が出る。ボリュームは同じだが、音量が上がったように感じるのは情報量が増えたからだろう。また音の立ち上がりが速い。スピーカーから出た音が耳に届くまでの時間が短縮されたかのような錯覚を覚えた。
今回リリースされるシリーズには、通常のジュエルケースのほか、クリアファイルのようなかたちの帯が付属。そこにCDとジャケットを収めることで、MQAのコンセプト同様にスリムに折り畳んで収納できる。なお今後の展開予定については、「今回のハイレゾCDの売れ行き次第ではあるが、ハイレゾ録音されるものに限るが、新録も考えたい」とのこと。第一弾タイトルのラインナップはこちらから確認できる。
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