新会場・新提案で来場者も大幅増

初披露モデルも多数! オーディオショウの先陣を切った「北海道オーディオショウ2018」レポート

公開日 2018/10/03 19:59 オーディオ編集部・伊佐山
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スペックのブースでは、同社の新製品であるインプットセレクター「H-SL5」やボリュームコントローラーの「EX-VOLUME CONTOROLER」を組み込みつつ、人気のパワーアンプ「RPA-W1ST」でKISO AOUSTICのスピーカー「HB-1」をドライブするシステムを出展。また同社のプリメインアンプ「RSA-F11」を中心に、ネットワークプレーヤー「RMP-X1」のほか、同社が取り扱うEATのアナログプレーヤー「C-Sharp」やフォノイコライザー「E-GLO S」を組み合わせ、ネットワークやアナログ再生も楽しむことができた。

複数の組み合わせをアピール

テクニクスは同社の最高峰アナログプレーヤー「SL-1000R」を中心に、最高峰レファレンス・シリーズを組んでデモを実施。試聴会ではテクニクスCTOの井谷哲也氏をはじめとした開発陣による技術解説を交えながら、その音質をじっくりと体験することができた。また29日(土)と30日(日)にはオーディオ評論家の和田博巳氏が登場。同氏自身が地元北海道出身ということもあって、リラックスしたムードのなか愛聴盤の解説などを行い、多くの来場者を集めていた。

北海道出身の評論家、和田博巳氏が登場

LINNのブースでは最高峰スピーカー「KLIMAX EXAKT 350/1」とネットワークプレーヤー「KLIMAX DSM」を組み合わせたEXAKTのシステムでハイレゾ音源をたっぷりと堪能することができた。また 「KLIMAX LP12」を使用した最高峰のアナログサウンド再生では、多くの来場者が集中して音楽に浸っている様子が見られた。

LINNの音をじっくりと聴き込む来場者

タイムロードは10月1日から日本での展開を開始したイタリア発の2ブランド、PATHOS(パトス)とChario(チャリオ)の製品を出展した。PATHOSブランドからは前段が真空管、パワー段がトランジスタというハイブリッド構成のプリメインアンプ「Logos Mk II」、Charioからはブックシェルフ型スピーカーの上位モデル「SONNET」を用意。同社が取り扱うCHORDのCDトランスポート「Blu-Mk II」やDAコンバーター「DAVE」を通して送られてくるハイレゾ音源を、温かみのある音で再現していた。

イタリア発のブランド同士の組み合わせ

ナスペックのブースでは人気ブランドであるロクサンやプライマーをはじめ、スピーカーではモニターオーディオとウィーンアコースティック、電源ブランドであるアイソテックなどのデモを実施した。特に力を入れていたのが、新たに取り扱いを開始したKirmuss Audioの超音波レコードクリーナー「KA-RC-1」。12インチが2枚、9インチが1枚、7インチが1枚と合計4枚のレコードを同時に洗浄できる点や、通常の水道水が使用できる点、タンクを手軽に洗浄できる点などの機能性を、185,000円(税抜)という価格で実現したとアピール。実演イベントを通じてその効果の高さを示していた。

タンクなど、実際に触れて確かめる来場者も見られた

太陽インターナショナルは同社が取り扱うアヴァロンのスピーカー「Eidolon Diamond」をデモンストレーション。ナグラのモノラルパワーアンプ「HD AMP」やフォノアンプ「VPS/BPS」、dCSのCD/SACD/ネットワークプレーヤー「Vivaldi One」、ブリンクマンのアナログプレーヤー「Turntable Bando」などハイエンドモデルが集結。そこから生み出される音にじっくりと浸ることができた。

ハイエンドスピーカー「Eidolon Diamond」のサウンドを体験できた

CSポートは同社の超弩級モノラルパワーアンプ「212A」をはじめ、アナログプレーヤーの「LFT1」やフォノイコライザー「C3EQ」、プリアンプ「C3PR」など、同社製品の代表モデルが勢ぞろい。またレコードを再生しながら除電・消磁が行える新製品「IME1」についても効果を体験することができた。

再生しながら除電・消磁ができる「IME1」を取り付けて再生

エレクトリでは同社が取り扱うMagicoのスピーカー「A3」をデモンストレーション。ペアで1,300,000円(税抜)という、Magico製品としては破格とも言える価格まで抑えた同モデルには注目が集まった。その他にも、マッキントッシュのSACDプレーヤー「MCD350」やプリアンプ「C1100」、ステレオパワーアンプの「MC611」をはじめ、PASSのモノラルパワーアンプ「X350.8」やプリアンプ「XP-12」、STSTのアナログプレーヤーや、マージング・テクノロジーズの「NADAC」等々、人気モデルが集結。多くの来場者がそのサウンドに聴きいっていた。

Magicoのスピーカーを著名メーカーで駆動

アクシスはルーメンホワイトのスピーカーシステム「Kyara」をデモンストレーション。MSBテクノロジー・コーポレーションの「SELECT TRANSPORT」と「Reference DAC」を音源に、Ayreのモノラルパワーアンプ「MX-R Twenty」とプリアンプ「KX-R Twenty」でドライブ。トランスペアレントのパワーコンディショナー「XL POWER ISOLATOR」も駆使して、極めて繊細なサウンドを再現していた。

ルーメンホワイトのスピーカーを中心に据えてデモンストレーション

デンソーテンのブースでは、同社ECLIPSEブランドの最高峰モデル「TD712z Mk2」を中心としてデモンストレーションを実施。サブウーファー「TD725SWMK2」を組み合わせた2.1ch再生も提唱した。また、同社のコンパクトスピーカーとCDレシーバーをセットにし、さらにCHORD社の特注スピーカーケーブルを購入特典とした1,000台限定のプレミアムパッケージ「CDR1シリーズ」もアピール。その音質を体験したいという来場者が数多く足を運んでいた。

プレミアムパッケージの音に興味が集まっていた

TEACのブースは数ある出展メーカーの中でも特に多彩なラインナップを展示。新製品のハイレゾマスターレコーダー「SD-500HR」やダブルカセットデッキ「W-1200」等を発表しつつ、アナログプレーヤー「TN-570」、ネットワーク機能/CDレシーバーを一体化したプリアンプ「NR-7CD」を、タンノイのスピーカー「Autograph mini」や「ARDEN」で試聴できた。

多彩な機種が特徴だったTEACブース

さらに新たな取り組みとして、ネットワークハイレゾシステムの「WS-A70」を発表。Bluetoothはもちろん、USBメモリーから最大DSD 5.6MHz、PCM 192kHz/24bitのハイレゾ音源入力も可能なスピーカーで、テキスタイルデザイナー・須藤玲子氏が率いるNUNO社によってデザインされたグリルが興深い製品だ。

グリルは模様も素材も違う5種類のオプションが用意されている

オルトフォンのブースでは同社のブランド100周年モデルのMCカートリッジ「MC Century」を中心にデモを行い多くの来場者が関心を寄せていた。フォノイコライザーも同社の「EQA-999」。アナログプレーヤーはアコースティックソリッドの「Solid Edition」を使用していた。

スピーカーはJBL「DD67000」を使用していた

「北海道オーディオショウ2018」の目玉のひとつとも言える特設会場「ヘッドフォンフェスタ」には、1フロアに13社が集結。ポータブルの小型製品はもちろんホーム用のオーバーヘッドモデルにまで、多くの来場者が関心を寄せていた。

「ヘッドフォンフェスタ」も多くの来場者で賑わっていた

会場では、エミライとSTAXが共に静電型のハイエンドヘッドホンを出展した。エミライから出展されたのはSonoma Acoustics「Model One」で、同じく同社が取り扱うMYTEK DigitalのDAC「Manhattan DAC」を組み合わせた。STAXからはフラグシップモデルの「SR-009S」を頂点とした幅広いラインナップが出展。同じ静電型でありながら異なるアプローチを取る2ブランドは大きな関心を集めていた。

エミライはシステムにMYTEK Digital社の「Manhattan DAC」を使用

フラグシップからエントリーまで数々の静電型ヘッドホンをラインナップするSTAX



これ以外にも、29日と30日にはホームシアターの特設ルームも設置。プロジェクターやAVアンプ、スクリーンのメーカーまで幅広いジャンルのメーカーが参加し、新製品を含めて体験することができた。

ホームシアター特設ルームの様子

来年はさらに多くのメーカーの参加を募り、より大きなショウにしていくという主催者側からのコメントもあった。秋のオーディオイベントは北からはじまる。今後の「北海道オーディオショウ」の動向に期待したい。

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