LUMINは新サーバーL2とplex連携を発表
<HIGH END>Ferrum、HDMI搭載のDAC「WANDLA」/AKMは64bitデジタル演算の技術をアピール
5月18日からドイツ・ミュンヘンで開催されていた「ミュンヘン・ハイエンド2023」。デジタル/ハイレゾ/ストリーミングに力を入れるブランドも多数出展しており、特に今年はQobuzをリスニングソースとして活用しているブースが目立った。ここでは、Ferrum audio、MELCO、LUMIN、AKM等を中心に、注目アイテムをご紹介しよう。
ポーランドのFerrum audioは、新たにHDMI入力にも対応するDAコンバーター「WANDLA」を発表。「WANDLA」とはドイツ語のWANDLE=英語のCONVERTERから来ている言葉ということで、文字通り“変換”を意味する。ESSの9038Proと独自のIV変換技術が搭載されているという。
背面端子を見ると、HDMI端子を2系統搭載、それぞれARC INとI2S IN の文字が刻まれており、いずれもオーディオクオリティとしてチューニングされているとのこと。テレビ等と連携した「リビングオーディオ」的なスタイルは世界的にも注目が高いようだ。またUSBもtypeC端子となっており、長らく主流であったtypeBに変わってtypeC搭載モデルも増えてきている。
DACとして面白い機能は、デジタルフィルターを様々に切り替えができることで、特にHQPlayerを開発したSignalystと開発したデジタルフィルターを搭載したDACは世界初とのこと。HDMIのピンアサインを変更できるなど、細かな使いこなしで音質を追求できる点も興味深い。
日本におけるネットワークオーディオ用サーバーを牽引するDELAブランドは、海外では「MELCO」名義で展開している。MELCOは新たに5TBのHDDを搭載するミュージックライブラリ「N5-H50」を発表した。
中央ディスプレイと左右に広がる羽のような外観デザインは、フラグシップである「N1」と共通しながらも、トップレートやフロントのデザインなどに差が設けられており、準フラグシップ的な位置づけとなる。ネットワーク周りの基本ソリューションは上位機種と共通。2系統のLANコネクタのほか、SFPポートも搭載しており、日本国内にも追って展開を予定しているという。
LUMINは「L2」サーバーを発表。ストレージを内蔵していることに加えて、RJ-45端子を2系統、SFPポートを2系統搭載しており、ネットワークハブとしても利用できる製品となる。デザインはU2と共通で斜めのフロントパネルにディスプレイが装備されている。内蔵ストレージは4TBまたは8TBのSSDから選択可能で、UPnP/OpenHomeのネットワーク再生に対応する。
もう一点、あらたにLUMINのネットワークプレーヤーが「PLEX」というソフトウェアに対応することも発表された。ネットワーク上の音楽や映像などをコントロールできるアプリで、LUMINのプレーヤーを操作できることはもちろん、「対応するメディアサーバーを手持ちのNASやPCなどにインストールしておけば、世界中どこからでも自分のライブラリにアクセスすることができる」とのこと。
実際に「香港の自宅にあるサーバーの音源が参照されている」というスマホアプリのデモ画面を見せてもらったが、自宅の音源を他の場所からどこでも再生できる、という取り組みは今後も発展の可能性がありそうだ。
旭化成エレクトロニクスは、昨年のIPSへの出展に続いて今年はミュンヘン・ハイエンド本体に出展。昨年発表した「AK4191+AK4499EX」のデジタル-アナログソリューションを中心に、デジタルフィルターの64bit演算の優位性のデモを行っていた。
AK4191+AK4499EXは、2チップ構成にすることでデジタルとアナログを分離してそれぞれにより精度の高い処理を実現するものだが、前段のAK4191は64bit深度での信号処理が行われている。デモシステムは、ケンブリッジオーディオのプレーヤーからデジタルで出力し、AK4191+AK4499EXが組み込まれた評価ボードに入力される流れになっているが、あえて処理を16bitに落としたものと64bitの聴き比べが行われた。
16bitと64bitでは、シンバルの最初の出音から細部の情報量に圧倒的な差があり、特に空気感の再現性などには64bitだからこそ到達し得る繊細な表現を聴かせていた。旭化成としてもAK4191の完成度の高さには自信を見せており、「たとえば前段にはAK4191を採用していただき、後段のDAC部にはオーディオメーカー独自のディスクリートDACを構成する、といった使い方も提案できるかもしれません」と期待を込める。
そのほか、デジタル関連の注目製品などを写真でレポートする。
Ferrum audio
ポーランドのFerrum audioは、新たにHDMI入力にも対応するDAコンバーター「WANDLA」を発表。「WANDLA」とはドイツ語のWANDLE=英語のCONVERTERから来ている言葉ということで、文字通り“変換”を意味する。ESSの9038Proと独自のIV変換技術が搭載されているという。
背面端子を見ると、HDMI端子を2系統搭載、それぞれARC INとI2S IN の文字が刻まれており、いずれもオーディオクオリティとしてチューニングされているとのこと。テレビ等と連携した「リビングオーディオ」的なスタイルは世界的にも注目が高いようだ。またUSBもtypeC端子となっており、長らく主流であったtypeBに変わってtypeC搭載モデルも増えてきている。
DACとして面白い機能は、デジタルフィルターを様々に切り替えができることで、特にHQPlayerを開発したSignalystと開発したデジタルフィルターを搭載したDACは世界初とのこと。HDMIのピンアサインを変更できるなど、細かな使いこなしで音質を追求できる点も興味深い。
MELCO
日本におけるネットワークオーディオ用サーバーを牽引するDELAブランドは、海外では「MELCO」名義で展開している。MELCOは新たに5TBのHDDを搭載するミュージックライブラリ「N5-H50」を発表した。
中央ディスプレイと左右に広がる羽のような外観デザインは、フラグシップである「N1」と共通しながらも、トップレートやフロントのデザインなどに差が設けられており、準フラグシップ的な位置づけとなる。ネットワーク周りの基本ソリューションは上位機種と共通。2系統のLANコネクタのほか、SFPポートも搭載しており、日本国内にも追って展開を予定しているという。
LUMIN
LUMINは「L2」サーバーを発表。ストレージを内蔵していることに加えて、RJ-45端子を2系統、SFPポートを2系統搭載しており、ネットワークハブとしても利用できる製品となる。デザインはU2と共通で斜めのフロントパネルにディスプレイが装備されている。内蔵ストレージは4TBまたは8TBのSSDから選択可能で、UPnP/OpenHomeのネットワーク再生に対応する。
もう一点、あらたにLUMINのネットワークプレーヤーが「PLEX」というソフトウェアに対応することも発表された。ネットワーク上の音楽や映像などをコントロールできるアプリで、LUMINのプレーヤーを操作できることはもちろん、「対応するメディアサーバーを手持ちのNASやPCなどにインストールしておけば、世界中どこからでも自分のライブラリにアクセスすることができる」とのこと。
実際に「香港の自宅にあるサーバーの音源が参照されている」というスマホアプリのデモ画面を見せてもらったが、自宅の音源を他の場所からどこでも再生できる、という取り組みは今後も発展の可能性がありそうだ。
旭化成エレクトロニクス
旭化成エレクトロニクスは、昨年のIPSへの出展に続いて今年はミュンヘン・ハイエンド本体に出展。昨年発表した「AK4191+AK4499EX」のデジタル-アナログソリューションを中心に、デジタルフィルターの64bit演算の優位性のデモを行っていた。
AK4191+AK4499EXは、2チップ構成にすることでデジタルとアナログを分離してそれぞれにより精度の高い処理を実現するものだが、前段のAK4191は64bit深度での信号処理が行われている。デモシステムは、ケンブリッジオーディオのプレーヤーからデジタルで出力し、AK4191+AK4499EXが組み込まれた評価ボードに入力される流れになっているが、あえて処理を16bitに落としたものと64bitの聴き比べが行われた。
16bitと64bitでは、シンバルの最初の出音から細部の情報量に圧倒的な差があり、特に空気感の再現性などには64bitだからこそ到達し得る繊細な表現を聴かせていた。旭化成としてもAK4191の完成度の高さには自信を見せており、「たとえば前段にはAK4191を採用していただき、後段のDAC部にはオーディオメーカー独自のディスクリートDACを構成する、といった使い方も提案できるかもしれません」と期待を込める。
そのほか、デジタル関連の注目製品などを写真でレポートする。
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