英Kudosのアイソバリックスピーカー、Monitor Audio新製品にも注目

<TIAS>純A級プリメイン「E-700」などアキュフェーズ話題の製品が勢揃い/世界25セット限定のTADスペシャルスピーカーが展示

公開日 2024/07/26 18:14 編集部:成藤 正宣
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本日7月26日(金)から7月28日(日)までの3日間、国内最大級のオーディオショウ「2024東京インターナショナルオーディオショウ」(2024 TIAS)が、東京国際フォーラムにて開催される。本稿では、ガラス棟4Fにて出展しているアキュフェーズ/テクニカルオーディオデバイセズラボラトリーズ(TAD)/タイムロード/ナスペックの4社の出展模様をご紹介する。

■純A級プリメイン「E-700」の音質/内部をどちらも大公開


アキュフェーズは、今年4月発売の最新プリメインアンプ「E-700」(税込約96万円)を筆頭に、自社製品のデモンストレーションを実施。スピーカーにはB&W「801D4Signature」とFYNE AUDIO「F1 12S」のペアを使い分け、アナログ再生にはヤマハのターンテーブル「GT-5000」を使用している。

G407 アキュフェーズブースの再生システム

プリメインアンプ「E-700」

E-700は同社が50年間培った設計技術を注ぎ込み、50周年記念フラグシップモデル「E-800」に迫る音質を実現したという純A級ステレオプリメインアンプ。ブースでは内部構造も展示し、独自の音量調整機構「Balanced AAVA方式ボリューム・コントロール」や、安定した電力を供給する大型トロイダル・トランスなど、音質を支える設計技術と高品位な部品の数々を惜しげもなく公開している。

製品の技術解説や内部の展示も用意

講演では、昨年の出展で好評を博したパワーアンプ「A-80」や「P-4600」、プリアンプ「C-2300」、SACDプレーヤー「DP-770」などもシステムに組み込んで再生。技術者による製品解説も交えながら、さまざまな組み合わせで自社の音を来場者に伝えている。

パワーアンプ「A-80」など好評の製品も引き続き登場

■TADは2種類の再生システムを用意、世界25セット限定スピーカーも登場


TADは、最高の音質を追求したハイエンドモデル “Referenceシリーズ”、および革新的な技術をテーマにした “Evolutionシリーズ” の2通りのシステムを用意。“Referenceシリーズ” のシステムでは、4月に発表されたプリアンプ「TAD-C700」(税込約570万円)が中心に。増幅素子の使用を最小限に抑えた高純度プリアンプ回路、入力から出力まで一貫したフルバランス構成、トランスの振動をオーディオ回路に伝えないよう別筐体化した電源部などを備え、さらなる音の洗練を図っている。

G401 TADブースの再生システム

もう一方の “Evolutionシリーズ” では、新しい回路レイアウトや電源トランスなどの投入により “TADらしいパワフルかつクリアなサウンド”をより突き詰めたというパワーアンプ新モデル「TAD-M1000TX」(税込約210万円)、3ウェイ・ブックシェルフスピーカー「TAD-CE1TX」ブラックモデル(税込約319万円)などを組み合わせる。

“Referenceシリーズ” “Evolutionシリーズ” という同社の2ラインの製品を入れ替えながらデモンストレーション

また、フロア型スピーカーのフラグシップモデル「TAD-R1TX」の数量限定特別モデルとして12月に発売される「TAD-R1TXLTD」(税込1155万円/本)が会場に登場。複数の加工工程によって実現した “サンタマリアアクアマリン” の美しい外装と、制振性の高い「SILENTエンクロージャー」を最大限に活かしたチューニングの両方を実際に体験できる。

世界25セット限定で発売予定の「TAD-R1TXLTD」

■タイムロードでは個性豊かなテーマ別再生、国内初上陸のアイソバリックスピーカーも体験


タイムロードでは、Architecture、CHARIO、CHORD、PATHOS、NODEといった同社取扱いブランドの製品を組み合わせ、時間ごとにテーマを変えながらデモンストレーションを実施。PATHOS/CHARIOというイタリア出身ブランドの再生システムや、昭和歌謡、70〜90年代ロックに絞った再生など、時間を変えて訪れるたびにバリエーション豊かな音が楽しめる。

G404 タイムロードブースの再生システム

CHORDやPATHOS製品を間近で見られる展示も

参考出展として、独ミュンヘン・ハイエンドでChordから紹介されたという英スピーカーブランド・Kudos(クドス)が登場。デモの一環として、ブックシェルフスピーカー「Titan 505」(スタンドを含め、日本円にして約300万円)の再生音を体験することもできる。

Titan 505は29mmのトゥイーターに加え、2基のドライバーユニットを背中合わせで直列に配置するアイソバリック構造のミッドウーファーを搭載。位相特性の良い豊かな低音を鳴らしつつ、ブックシェルフ型スピーカーならではのクッキリとした音像を兼ね備える点が特徴だという。再生にあたっては、DAC「DAVE」やアップケーラー「HUGO M Scaler」、プリアンプ「Ultima Pre 2」、パワーアンプ「Ultima 3」などCHORD製品との組み合わせで披露された。

アイソバリック構造のドライバーを搭載する英Kudos「Titan 505」をCHORD製品で再生

■“80年代” に着想を得たMonitor Audio「Studio 89」


ナスペックの取り扱う数々のブランドのうち、Monitor Audio(モニターオーディオ)からは今月から販売を開始した「Studio 89」(税込約38万円)が最新モデルとして登場。2基の「MDT III」108mmミッドウーファーの間に、ハイルドライバー「MPD III」を配置することで豊かな音の広がりが再現できるというブックシェルフスピーカーとなる。同ブランドからは、昨年お披露目した最上位モデル「HYPHN」など既存製品も含めて再生が行われている。

G405 ナスペックブースでは部屋の三方にシステムを設置

Monitor Audio新製品「Studio 89」(左)やフラグシップモデル「HYPHN」(右)、Viena Acoustics「Beethoven Baby Grand Reference」(中央)など幅広いラインナップ

Viena Acoustics(ウィーン・アコースティクス)からは、モーツァルトの名前を関した最上位アクティブスピーカー「Mozart Infinity」(税込約218万 - 240万円)を再生。28mmトゥイーターと152mmウーファー×2とともに、125W×2のD級アンプ/DACを内蔵。eARC対応のHDMI入力、イーサネット端子も備えるため、オーディオ機器に限らずテレビやネットワーク経由の音も上質に再生が可能というハイエンド・アクティブスピーカーだ。

Viena Acousticsのハイエンド・アクティブスピーカー「Mozart Infinity」

Playback Designsのネットワークトランスポート「MPS-X」(税込約247万円)、DAC「MPD-6」(税込約313万円)は、東京のイベントでは初出展。ほか、Monitor Audio系列のBLOK(ブロック)ブランドからオーディオラック「Stax 2G」が参考出展。オーディオシステムに応じて棚数を変えられるミニマルなラックとなっている。

Playback Designs「MPD-6」(中段)、「MPS-X」(下段)は東京のオーディオショウには初登場

参考出展されていたBLOKのミニマルなオーディオラック「Stax 2G」

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