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[IFA2003山之内正のベルリンショー・レポート3]〜IFAは今年も大盛況

公開日 2003/09/02 19:20
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●IFA(Internationale Funkausstellung)が開催されている会場は市内西部にあり、地下鉄やバスを利用すると中心部から20〜30分で到着する。立地の良さにも関わらず広さは半端ではなく、会場の西側からは、東側の入口近くに立っているテレビ塔がはるかかなたに見え、歩くのがいやになるほど。実際に会場内にはシャトルバスが数本運行しており、歩き疲れたときにはありがたい存在だ。
 
IFAが他のイベントと違うところは、ディーラーだけでなく、一般来場者が数多く訪れることにある。出展企業もそのことをよくわかっているので、タレントを呼んでイベントを開催したり、プレゼントを用意するなど、誰もが楽しめるようにさまざまな工夫を凝らしている。入場料が有料にも関わらず行列ができるほどの盛況ぶりを見せているのは、そうした工夫が功を奏しているためだ。
 
放送関係の展示が母体になっているという歴史的な経緯もあり、テレビ局やラジオ局の出展も多く、会場中央の特設ステージでは、連日ライブが楽しめる。芝生のうえで自由に楽しめることもあって人気が高い。

ライブステージの模様を生中継で放映するのが慣例になっているので、この時期ベルリンで家電の大規模なショーが開かれていることは、ドイツはもちろん、欧州の他の国でもよく知られている。先日もIFA開催前にザルツブルクでテレビを見ていたら、たまたまIFA関連番組を放映していた。スタジオのゲストや視聴者が、薄型テレビなど次世代ディスプレイをテーマに、熱心な議論を繰り広げているのが印象的的だった。こんな光景を日本のキー局の番組で見かけることはまずないだろう。新しい技術や工業製品に対するドイツ国民の関心の強さは、いまも健在だ。

(評論家・山之内正)
[IFA2003REPORT]

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