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[IFA2003山之内正のベルリンショー・レポート4]〜スタイリッシュなホームシアターが好評

公開日 2003/09/02 19:24
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<左>LOEWEが提案する薄型ディスプレイを中心としたシアターシステム <右>シャープは木目調のAQUOSとPIEGAを組み合わせるなど独自の提案が目立つ
●IFAの会場を見渡して一番目立つテーマは、薄型ディスプレイとホームシアターである。それに関連してワイヤレス伝送とホームネットワークの展示も目立っていた。全体の傾向は日本のCEATECや米国のCESとよく似ているが、製品も出展スタイルも、IFAの方がデザイン志向が強いことが特徴といってよい。特にホームシアターは空間を演出することに意味があるから、デザインに対するこだわりが余計に強いのだろう。
 
新しいデザイン提案が目立つのは、投射型プロジェクターよりも、むしろ薄型ディスプレイの領域である。フィリップスがイタリアのデザイナーと共同でユニークなシステムを提案したのをはじめ、Loeweなど欧州メーカーはどこも独自性のある自由な視聴スタイルを提案し、個性を競っている。Loeweはインターネット接続に対応したホームネットワークシステムにも積極的だが、操作インターフェースにはそれ以上に工夫を凝らしていて興味深い。
 
日本メーカーのなかで独自の提案が目を引いたのはシャープである。アクオスシリーズのカスタムモデルとして日本でも発売されている、木、皮、漆をフレームに生かした製品と、ピエガなどスタイリッシュなスピーカーを組み合わせて、趣味性の強いホームシアターシステムを提案し、注目を集めていた。同社はハイエンドクラスの1ビットアンプやSACDプレーヤーも併せて展示し、他のメーカーとは一味違う独自性を強調。その存在感はドイツのAVファンにも強い印象を残したようだ。

(評論家・山之内正)
[IFA2003REPORT]

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