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≪山之内正のCEATECレポート≫パイオニア、MCACC機能をリファインしたフラグシックAVアンプ

公開日 2003/10/08 16:56
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「VSA-AX10Ai」
●パイオニアのフラグシップAVアンプが中核機能を進化させ、アドバンスドモデル、VSA-AX10Aiとして新登場。最も注目すべき進化は、MCACC機能の内容をリファインしたことである。
 
本機は、10月8日にCEATEC会場で行われたマイクロソフトの講演で正式に発表された。Windows Media Audio Proフォーマットのデコードに世界で初めて対応したAVアンプであるというのが、その理由だ。パソコンとの接続は通常のSPDIF端子で経由で行う。さらに、USBのマルチチャンネル伝送にも新たに対応。パソコンのマルチチャンネルデータをUSB端子経由でデコードし、再生することができる。本機にWMA9Proを積んだ理由は、ハイエンドのオーディオフォーマットして評価し、最高級のAVアンプに搭載することにしたのだという。
 
さて、注目の新MCACCについて、概要をお知らせしておこう。従来のMCACCでは、リスニングルームの残響特性によって周波数補正効果に若干のばらつきが生じることがあった。今回のMCACC Advancedでは、測定するタイミングをテスト信号発生直後まで早めることにより、特に低域の定在波などの影響を軽減。音場補正の精度を従来以上に高めることができるという。特に低音の立ち上がりが遅い部屋の場合、従来方式で測定すると低音のレベルが下がりすぎて高域寄りのエネルギーバランスになることがあったが、新方式ではその心配がない。
 
また、RS232C経由でPCをつなぎ、測定データの確認ができるようになった点も見逃せない。周波数ごとに応答特性を表示できるため、自分の部屋の音響特性をきめ細かく把握することができ、音響チューニングを行う際の目安にもなる。
[ceatec2003report]

(山之内正)

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