東芝、デジタルW録対応レコーダー「VARDIA」シリーズ新製品を発表
(株)東芝はデジタルハイビジョン放送の同時録画ができる「デジタルW録」機能を搭載した、HDD+DVDレコーダーの新製品2機種を発表した。両機には新ブランドネームとなる「VARDIA(ヴァルディア)」が採用され、5月下旬より発売される。
今回発表されたのは600GBのHDDを搭載する「RD-XD92D」と、400GBのHDDを搭載する「RD-XD72D」の両機。それぞれ価格はオープンだが、RD-XD92Dが168,000円前後、RD-XD72Dが138,000円前後で販売される見込みだ。
ブランドネームの「VARDIA」は、“Value Added Researched and Developed Intelligent Architecture”の頭文字を取った造語であり、「知的な進化を続けるプラットフォーム」としての思いが込められているという。今回新しいブランドを立ち上げた背景には、同社デジタルレコーダー製品の特徴となる「ハイビジョン高品位録画」「快適なユーザビリティ」「ネットワーク環境対応」をより強くアピールするためであるという。今後、同社から国内向けに発売されるデジタル対応のレコーダーに冠される予定だ。
上位機のRD-XD92Dには、600GBの大型HDDの他にi.Link端子が1系統搭載されている。その他に両機が共有する機能、特徴について詳しく紹介する。
同社のHDD+DVDレコーダーとして初めてのスペックとなる、地上・BS・110度CSデジタルハイビジョンチューナーを2セット(6チューナー)搭載し、デジタル放送の2番組同時録画「デジタルW録」機能を実現した。アナログチューナーは1基搭載されている。
番組表もデジタルハイビジョン放送のW録に対応する。すべての放送を一括表示するWEPG画面には、わかりやすいアイコン表示を採用する。「おまかせ自動録画」機能でもデジタルW録に対応させ、キーワードに応じて録画するだけでなく、ダブらずに録る「シリーズ予約」にも対応する。また、同社独自の「スカパー!連動」の設定なども簡略化され、従来の専用コード入力からポップアップ画面でチャンネル名を選ぶ仕様に変更されている。
同社のデジタルレコーダー入門機シリーズとなる「カンタロウシリーズ」に採用されている「マジックチャプター分割」「おまかせプレイリスト」機能もデジタル放送に対応し、搭載された。TS1、VRモードでの録画時には両機能を用いることによって、HDDに録画した番組の本編だけを集めたプレイリストが簡単に作成できる。
RDシリーズより継承された、同社デジタルレコーダーならではの充実したネットワーク機能も魅力だ。メール予約やiEPG予約対応のネットdeナビ機能の搭載をはじめ、同社製液晶テレビ「REGZA Z1000」シリーズやAVノートPC「Qosmio G30」など、DLNA規格対応機器とLAN接続することにより、VARDIAをホームサーバーとして機能させ、本体に録画した番組を離れた部屋で再生して楽しむこともできる。なお、両機のDLNAサーバー機能は著作権保護技術「DTCP-IP」には対応していない。
RD-XS57/XS-37から搭載された、インターネットを利用した情報サービスである「おすすめサービス」は、従来の文字情報のみのサービスから新たに写真やQRコード付きでの情報表示に対応した。
DVDメディアへの録画は、DVD-RAM最大5倍速、DVD-RW最大6倍速(ビデオ/VR)、DVD-R最大16倍速(ビデオ/VR)のほかに、DVD-R DL最大4倍速での書き込みを実現する。DVD-R DLはVR記録、およびCPRM対応とし、デジタル放送の高画質・長時間録画も可能にしている。また今回の機種では同社ならではの機能として、DVD-R DLの再生時には2層目へのシームレス切り替え再生を実現している。
両機ともにHDMI端子を1系統搭載するほか、HDMI端子とD端子の両方に対応するD3/D4画質へのアップコンバージョン回路の搭載により、DVDに録画した映像も高画質に再生ができる。
本日同社が開催した新製品発表会には、同社デジタルメディアネットワーク社 デジタルAV事業部 事業部長の豊原正恭氏が登壇し、デジタルハイビジョンレコーダーの事業戦略を説明した。
豊原氏は今回、デジタルハイビジョンレコーダーの新ブランドを立ち上げたことにより、「長年RDスタイルでご愛好いただいたロゴを残しつつ、より価値の高いレコーダー商品の開発と販売という、私達の使命を宣言したい」と意気込みを見せる。
新しい2機種は同社にとって、ワールドカップサッカーのビッグイベントからはじまる2006年の夏商戦の主力となるモデルだ。地上デジタル放送が国内の広範なエリアで視聴可能となるに連れ、デジタルハイビジョン放送への国民の関心がさらに高まり、高画質な映像の視聴・録画に対する期待はさらに勢いを増すと同社は予測する。豊原氏は「このところ一端落ち着きを見せていたDVDレコーダーの伸長率も、2006年には107%を見込んでいる」としながら「地デジ対応機を軸に、VTR普及率のピークである83%を目指して高めていきたい」と語った。
また、今後のデジタルハイビジョンレコーダー「VARDIAシリーズ」については、デジタルハイビジョン機をより拡大されるとともに、「東芝の一歩先を行く技術を、簡単操作で手軽に楽しんでいただける商品に育てたい」とした。同社のデジタルAV事業として、デジタルハイビジョンチューナー内蔵カテゴリーで「30%以上」、デジタルAV商品全体で「20%以上」のシェア獲得という2006年度の目標数値も示された。
以下に本日の会場で執り行われた質疑応答の模様を掲載する。
Q:御社のDVDレコーダーとDVDプレーヤーについて、2005年度の売り上げ構成比はどれくらいか
A:その比率については、国内では圧倒的にレコーダーが多いと言える。世界全体では6対4ほどでプレーヤーが多い
Q:VARDIAのブランドネームはどの製品ジャンルをサポートする
A:基本的にデジタルチューナー搭載レコーダーのみに採用していくつもりだ。次に控えている機種については、現在色々と検討している段階だ
Q:HD DVDの録画機はいつ頃を計画している。またHDD+DVDレコーダーの今後の見通しについては
A:HD DVDレコーダーの発売時期は今、鋭意開発中であるとしか現時点では申し上げられない。HDD+DVDレコーダーの需要見通しについて言うと、03年から04年のオリンピック特需に比べて、昨年は反動があって横ばいだったが、長いトレンドで考えれば今後のデジタル映像に関するレコーダーの需要は拡大すると見込んでいる。殊にアナログからデジタル機への買い替え需要が成長要素となるだろう
Q:DLNAは認証が取れているのか。DTCP-IPへの対応は
A:認証は取れており、サーバー機能を搭載している。DTCP-IPへの対応については、他のメーカーからは対応機が出ている事実があるので、我々としても頑張って行きたいと考えている。この機能をサーバーダウンロードなどにより後から追加して行くことについては、検討している段階だ。今の時点ではできないかもしれないし、できるかもしれないといったところだ
Q:「おすすめサービス」の機能はユーザーコミュニティーやSNSの機能を反映するなど、WEB2.0のコンセプトを将来に盛り込んでいく考えはあるのか
A:そこはレコーダーについて、ネットワーク機能を先駆的に採用してきた弊社の商品コンセプトを察していただきたいところだ。今後もユーザーのリクエストに可能な限り対応したいとは考えている
Q:VARDIAブランドはグローバルでの採用か
A:当面は国内マーケットで活用するつもりだ
Q:先ほど示されたデジタルAV事業のシェア目標はグローバルの数値か
A:国内マーケットでの想定だ
【問い合わせ先】
(株)東芝
DVDインフォメーションセンター
TEL/0120-96-3755(フリーダイアル)
TEL/0570-00-3755(携帯電話など)
(Phile-web編集部)
今回発表されたのは600GBのHDDを搭載する「RD-XD92D」と、400GBのHDDを搭載する「RD-XD72D」の両機。それぞれ価格はオープンだが、RD-XD92Dが168,000円前後、RD-XD72Dが138,000円前後で販売される見込みだ。
ブランドネームの「VARDIA」は、“Value Added Researched and Developed Intelligent Architecture”の頭文字を取った造語であり、「知的な進化を続けるプラットフォーム」としての思いが込められているという。今回新しいブランドを立ち上げた背景には、同社デジタルレコーダー製品の特徴となる「ハイビジョン高品位録画」「快適なユーザビリティ」「ネットワーク環境対応」をより強くアピールするためであるという。今後、同社から国内向けに発売されるデジタル対応のレコーダーに冠される予定だ。
上位機のRD-XD92Dには、600GBの大型HDDの他にi.Link端子が1系統搭載されている。その他に両機が共有する機能、特徴について詳しく紹介する。
同社のHDD+DVDレコーダーとして初めてのスペックとなる、地上・BS・110度CSデジタルハイビジョンチューナーを2セット(6チューナー)搭載し、デジタル放送の2番組同時録画「デジタルW録」機能を実現した。アナログチューナーは1基搭載されている。
番組表もデジタルハイビジョン放送のW録に対応する。すべての放送を一括表示するWEPG画面には、わかりやすいアイコン表示を採用する。「おまかせ自動録画」機能でもデジタルW録に対応させ、キーワードに応じて録画するだけでなく、ダブらずに録る「シリーズ予約」にも対応する。また、同社独自の「スカパー!連動」の設定なども簡略化され、従来の専用コード入力からポップアップ画面でチャンネル名を選ぶ仕様に変更されている。
同社のデジタルレコーダー入門機シリーズとなる「カンタロウシリーズ」に採用されている「マジックチャプター分割」「おまかせプレイリスト」機能もデジタル放送に対応し、搭載された。TS1、VRモードでの録画時には両機能を用いることによって、HDDに録画した番組の本編だけを集めたプレイリストが簡単に作成できる。
RDシリーズより継承された、同社デジタルレコーダーならではの充実したネットワーク機能も魅力だ。メール予約やiEPG予約対応のネットdeナビ機能の搭載をはじめ、同社製液晶テレビ「REGZA Z1000」シリーズやAVノートPC「Qosmio G30」など、DLNA規格対応機器とLAN接続することにより、VARDIAをホームサーバーとして機能させ、本体に録画した番組を離れた部屋で再生して楽しむこともできる。なお、両機のDLNAサーバー機能は著作権保護技術「DTCP-IP」には対応していない。
RD-XS57/XS-37から搭載された、インターネットを利用した情報サービスである「おすすめサービス」は、従来の文字情報のみのサービスから新たに写真やQRコード付きでの情報表示に対応した。
DVDメディアへの録画は、DVD-RAM最大5倍速、DVD-RW最大6倍速(ビデオ/VR)、DVD-R最大16倍速(ビデオ/VR)のほかに、DVD-R DL最大4倍速での書き込みを実現する。DVD-R DLはVR記録、およびCPRM対応とし、デジタル放送の高画質・長時間録画も可能にしている。また今回の機種では同社ならではの機能として、DVD-R DLの再生時には2層目へのシームレス切り替え再生を実現している。
両機ともにHDMI端子を1系統搭載するほか、HDMI端子とD端子の両方に対応するD3/D4画質へのアップコンバージョン回路の搭載により、DVDに録画した映像も高画質に再生ができる。
本日同社が開催した新製品発表会には、同社デジタルメディアネットワーク社 デジタルAV事業部 事業部長の豊原正恭氏が登壇し、デジタルハイビジョンレコーダーの事業戦略を説明した。
豊原氏は今回、デジタルハイビジョンレコーダーの新ブランドを立ち上げたことにより、「長年RDスタイルでご愛好いただいたロゴを残しつつ、より価値の高いレコーダー商品の開発と販売という、私達の使命を宣言したい」と意気込みを見せる。
新しい2機種は同社にとって、ワールドカップサッカーのビッグイベントからはじまる2006年の夏商戦の主力となるモデルだ。地上デジタル放送が国内の広範なエリアで視聴可能となるに連れ、デジタルハイビジョン放送への国民の関心がさらに高まり、高画質な映像の視聴・録画に対する期待はさらに勢いを増すと同社は予測する。豊原氏は「このところ一端落ち着きを見せていたDVDレコーダーの伸長率も、2006年には107%を見込んでいる」としながら「地デジ対応機を軸に、VTR普及率のピークである83%を目指して高めていきたい」と語った。
また、今後のデジタルハイビジョンレコーダー「VARDIAシリーズ」については、デジタルハイビジョン機をより拡大されるとともに、「東芝の一歩先を行く技術を、簡単操作で手軽に楽しんでいただける商品に育てたい」とした。同社のデジタルAV事業として、デジタルハイビジョンチューナー内蔵カテゴリーで「30%以上」、デジタルAV商品全体で「20%以上」のシェア獲得という2006年度の目標数値も示された。
以下に本日の会場で執り行われた質疑応答の模様を掲載する。
Q:御社のDVDレコーダーとDVDプレーヤーについて、2005年度の売り上げ構成比はどれくらいか
A:その比率については、国内では圧倒的にレコーダーが多いと言える。世界全体では6対4ほどでプレーヤーが多い
Q:VARDIAのブランドネームはどの製品ジャンルをサポートする
A:基本的にデジタルチューナー搭載レコーダーのみに採用していくつもりだ。次に控えている機種については、現在色々と検討している段階だ
Q:HD DVDの録画機はいつ頃を計画している。またHDD+DVDレコーダーの今後の見通しについては
A:HD DVDレコーダーの発売時期は今、鋭意開発中であるとしか現時点では申し上げられない。HDD+DVDレコーダーの需要見通しについて言うと、03年から04年のオリンピック特需に比べて、昨年は反動があって横ばいだったが、長いトレンドで考えれば今後のデジタル映像に関するレコーダーの需要は拡大すると見込んでいる。殊にアナログからデジタル機への買い替え需要が成長要素となるだろう
Q:DLNAは認証が取れているのか。DTCP-IPへの対応は
A:認証は取れており、サーバー機能を搭載している。DTCP-IPへの対応については、他のメーカーからは対応機が出ている事実があるので、我々としても頑張って行きたいと考えている。この機能をサーバーダウンロードなどにより後から追加して行くことについては、検討している段階だ。今の時点ではできないかもしれないし、できるかもしれないといったところだ
Q:「おすすめサービス」の機能はユーザーコミュニティーやSNSの機能を反映するなど、WEB2.0のコンセプトを将来に盛り込んでいく考えはあるのか
A:そこはレコーダーについて、ネットワーク機能を先駆的に採用してきた弊社の商品コンセプトを察していただきたいところだ。今後もユーザーのリクエストに可能な限り対応したいとは考えている
Q:VARDIAブランドはグローバルでの採用か
A:当面は国内マーケットで活用するつもりだ
Q:先ほど示されたデジタルAV事業のシェア目標はグローバルの数値か
A:国内マーケットでの想定だ
【問い合わせ先】
(株)東芝
DVDインフォメーションセンター
TEL/0120-96-3755(フリーダイアル)
TEL/0570-00-3755(携帯電話など)
(Phile-web編集部)