「BDレコーダー加わり“DIGA”最強ラインナップ揃う」 ― パナソニック発表会詳報
別項でお伝えしたとおり、本日松下電器産業(株)は、DIGAの新モデルとして世界で初めてBDビデオ再生に対応したBlu-ray Discレコーダー「DMR-BW200」と「DMR-BR100」、録画用BDディスク5種類の発表会を開催した。本項では発表会の様子をお伝えする。
冒頭、パナソニックマーケティング本部 副本部長の平原重信氏が次世代ディスクを取り巻く現状と今後の展望について述べた。
同氏はこの数年でテレビを取り巻く環境が大きく変化したことを指摘。テレビの薄型化、大型化が進んだこと、地上デジタル受信機の普及率が25%になったことを挙げ、「テレビと放送の変化と共に録画も変わっていく」ことを強調した。
また同氏は、2011年の地上デジタル放送完全移行を控え、HD放送などの高画質ソースを薄型大画面で観るのが主流になり、2006年末にはDVDレコーダーの約60%がデジタルHDレコーダーになるだろうと予測。これにともない、「録画したものをHD画質で残したいというニーズが高まる」と述べ、現状ではHDDに録ったHD映像を、HD画質のままDVDに記録できないことを指摘した。同氏は「リムーバブルなディスクにHDコンテンツを保存できる次世代メディアには高い期待が集まりつつある。その次世代メディアこそBDである」と力強く宣言した。
平原氏は、HD DVDに対するBDのアドバンテージとして長時間録画を強調した。「1990年から2005年の間にアカデミー作品賞を受賞した16作品のうち、150分以上のものが7作品と44%を占める。HD DVD-Rの2層ディスクは150分しか録画できないので、これらは1枚に治められないことになる。BDなら、2層ディスクの場合260分の録画が可能。たとえば『タイタニック』のような長時間の作品でも1枚に録画することができる」。
同氏はまた、「BDはDVD10枚分の大容量に加え、DVDと比べ3倍速いデータ転送を実現している。また、BDを支持しているハードメーカーのTVは市場の9割、DVDレコーダーは7割と高いシェアを占めているほか、ソフトメーカーも同様にシェアの高い会社が揃っている。これはBDが有利であることの証明だと考えている」と説明。BDの優位を説明した。
また、同社と米パナソニック・ハリウッド研究所(PHL)が共同でBD用エンコード技術を開発してきた実績や、アメリカでは7月1日、日本では8月1日よりBDの映画タイトルソフトのオーサリングサービスを開始していることを挙げ、今回世界に先駆けBDレコーダーを商品化できた理由を説明した。
続いてパナソニックAVCネットワークス社 ネットワーク事業グループ ビデオビジネスユニット ビジネスユニット長の杉田卓也氏が新製品の説明を行った。製品の詳しい内容についてはこちらを参照されたい。
杉田氏は、パナソニックが様々なBD関連技術を持っていることを強調。「PC用の書き込みドライバや記録ディスクを発売していることに加え、米で既にBDプレーヤーを発売しており、カリフォルニアでBDソフトの量産ラインも既に稼働している。光ピックアップなど部品から、メディア、プレーヤー/レコーダー、BDビデオソフトの生産ラインまで、一貫して生産確固することができるのはパナソニックならでは。『DMR-BW200』と『DMR-BR100』が加わり、2006年のDIGAのラインナップは最強の布陣であると自負している。あらゆるお客様のニーズに対応する供給体制で年末商戦を戦っていく」。
以下、発表会で行われた質疑応答の内容を掲載する。
Q.HD DVDレコーダーはHDDの容量が1TBで、「HD DVD搭載HDDレコーダー」とHDD録画を前面に打ち出している。今回紹介された2機種はHDDが500GBと200GBしかない。これは映像をディスクに保存するのが基本だからと考えていいのか。また、BDディスクに残すのが基本だと考えているならば、ブランクメディアの値段が高く、消費者には負担なのではないか。
A.お考えのとおり本機では、HDD保存はあくまでコンテンポラリーという位置づけであり、基本は「HDをそのままディスクに残す」ことだと考えている。ブランクメディアの値段は現在のところ確かに高いかもしれないが、出荷量が増えれば必ず安くなっていく。
Q.BD関連機器の世界戦略と本機の販売目標を教えて欲しい。また、本機は日本以外で販売する予定はあるのか。
A.北米、欧州、豪で既にBDプレーヤーを発売しているが、録画ニーズが高い日本ではBDレコーダーを先行発売する、という戦略をとっている。国内販売目標は両機種とも月3000台だ。本機の海外での販売は、海外でのHD放送の動向を見て決める、というところだ。
Q.ドライブは既に発表されたPC用ドライブと同じものなのか。また今回、ノンカートリッジタイプのBDディスクも新たに発表されたが、今まで販売していたシェル付きBDディスクは本機で再生が可能か。
A.ドライブの基本ベースは同じだが、AV用に特化したものになっている。シェル付きBDディスクの再生はもちろん可能だ。
(Phile-web編集部)
冒頭、パナソニックマーケティング本部 副本部長の平原重信氏が次世代ディスクを取り巻く現状と今後の展望について述べた。
同氏はこの数年でテレビを取り巻く環境が大きく変化したことを指摘。テレビの薄型化、大型化が進んだこと、地上デジタル受信機の普及率が25%になったことを挙げ、「テレビと放送の変化と共に録画も変わっていく」ことを強調した。
また同氏は、2011年の地上デジタル放送完全移行を控え、HD放送などの高画質ソースを薄型大画面で観るのが主流になり、2006年末にはDVDレコーダーの約60%がデジタルHDレコーダーになるだろうと予測。これにともない、「録画したものをHD画質で残したいというニーズが高まる」と述べ、現状ではHDDに録ったHD映像を、HD画質のままDVDに記録できないことを指摘した。同氏は「リムーバブルなディスクにHDコンテンツを保存できる次世代メディアには高い期待が集まりつつある。その次世代メディアこそBDである」と力強く宣言した。
平原氏は、HD DVDに対するBDのアドバンテージとして長時間録画を強調した。「1990年から2005年の間にアカデミー作品賞を受賞した16作品のうち、150分以上のものが7作品と44%を占める。HD DVD-Rの2層ディスクは150分しか録画できないので、これらは1枚に治められないことになる。BDなら、2層ディスクの場合260分の録画が可能。たとえば『タイタニック』のような長時間の作品でも1枚に録画することができる」。
同氏はまた、「BDはDVD10枚分の大容量に加え、DVDと比べ3倍速いデータ転送を実現している。また、BDを支持しているハードメーカーのTVは市場の9割、DVDレコーダーは7割と高いシェアを占めているほか、ソフトメーカーも同様にシェアの高い会社が揃っている。これはBDが有利であることの証明だと考えている」と説明。BDの優位を説明した。
また、同社と米パナソニック・ハリウッド研究所(PHL)が共同でBD用エンコード技術を開発してきた実績や、アメリカでは7月1日、日本では8月1日よりBDの映画タイトルソフトのオーサリングサービスを開始していることを挙げ、今回世界に先駆けBDレコーダーを商品化できた理由を説明した。
続いてパナソニックAVCネットワークス社 ネットワーク事業グループ ビデオビジネスユニット ビジネスユニット長の杉田卓也氏が新製品の説明を行った。製品の詳しい内容についてはこちらを参照されたい。
杉田氏は、パナソニックが様々なBD関連技術を持っていることを強調。「PC用の書き込みドライバや記録ディスクを発売していることに加え、米で既にBDプレーヤーを発売しており、カリフォルニアでBDソフトの量産ラインも既に稼働している。光ピックアップなど部品から、メディア、プレーヤー/レコーダー、BDビデオソフトの生産ラインまで、一貫して生産確固することができるのはパナソニックならでは。『DMR-BW200』と『DMR-BR100』が加わり、2006年のDIGAのラインナップは最強の布陣であると自負している。あらゆるお客様のニーズに対応する供給体制で年末商戦を戦っていく」。
以下、発表会で行われた質疑応答の内容を掲載する。
Q.HD DVDレコーダーはHDDの容量が1TBで、「HD DVD搭載HDDレコーダー」とHDD録画を前面に打ち出している。今回紹介された2機種はHDDが500GBと200GBしかない。これは映像をディスクに保存するのが基本だからと考えていいのか。また、BDディスクに残すのが基本だと考えているならば、ブランクメディアの値段が高く、消費者には負担なのではないか。
A.お考えのとおり本機では、HDD保存はあくまでコンテンポラリーという位置づけであり、基本は「HDをそのままディスクに残す」ことだと考えている。ブランクメディアの値段は現在のところ確かに高いかもしれないが、出荷量が増えれば必ず安くなっていく。
Q.BD関連機器の世界戦略と本機の販売目標を教えて欲しい。また、本機は日本以外で販売する予定はあるのか。
A.北米、欧州、豪で既にBDプレーヤーを発売しているが、録画ニーズが高い日本ではBDレコーダーを先行発売する、という戦略をとっている。国内販売目標は両機種とも月3000台だ。本機の海外での販売は、海外でのHD放送の動向を見て決める、というところだ。
Q.ドライブは既に発表されたPC用ドライブと同じものなのか。また今回、ノンカートリッジタイプのBDディスクも新たに発表されたが、今まで販売していたシェル付きBDディスクは本機で再生が可能か。
A.ドライブの基本ベースは同じだが、AV用に特化したものになっている。シェル付きBDディスクの再生はもちろん可能だ。
(Phile-web編集部)