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松下電器、第3四半期業績を発表 − 通期の売上高の見通しは9兆円に

公開日 2007/02/01 19:47
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代表取締役副社長 川上徹也氏

2006年度3Qの業績一覧
松下電器産業(株)は、2006年度第3四半期(3Q)連結業績の説明会を都内で開催した。2006年度3Qの売上高は、前年同期比2%増の2兆4,368億円、また営業利益は、前年同期比5%増の1,358億円となった。

利益については、経営全般にわたるコスト合理化や円安効果などにより、営業利益は1,358億円(前年同期比5%増)となった。また、営業外損益において、早期退職一時金が前年同期に比べ減少したことなどにより、税引前利益は1,444億円(前年同期比15%増)、当期純利益は787億円(前年同期比60%増)となった。

また2006年度通期の売上高の見通しは、最近の業績の動向などを踏まえ、当初の8兆9,500億円から9兆円に上方修正した。

部門別の売り上げでは、AVCネットワーク分野全体で1兆693億円(前年同期比2%増)、そのうち映像・音響機器分野では薄型テレビやデジタルカメラなどのデジタルAV商品の売上が増加したことにより、5,167億円(前年同期比4%増)となった。また子会社である日本ビクターはAV機器などの不振により、前年同期比17%減の1,763億円となった。


プラズマテレビの地域別販売状況

「V商品」の販売動向
地域別の売り上げでは、欧州が前年同期比8%増の3,561億円となり増収。米では6%の減収となった。

同社発表によると、2006年度Q3は、米国での個人消費が堅調に拡大するとともに、中国経済が高成長し、欧州経済も回復基調を持続した。また、日本経済では輸出が高い伸びを維持し、緩やかな景気拡大が続いた。また、エレクトロニクス業界では、グローバル競争の激化によりデジタルAV商品を中心に価格下落が続いた。これにともない同社は、成長戦略の核として「V商品」の強化により占有率の向上を図るとともに、コスト削減を積極的に推し進めたという。

会見の中で同社副社長の川上徹也氏は、「PDPが液晶陣営に押されているのではないか」との質問に対し、別途用意した資料をもとに反論。42型プラズマテレビと40型液晶テレビの原価比較データを見せながら、「プラズマは特にパネル原価が低い。コスト面で有利だ」と主張した。さらに同氏は、「台数ベースで液晶が優位などと言われるのは、個人的にはおかしいのではないかと思う。15インチの液晶と50インチのプラズマは同列に比較できない」とし、比較の方法にも再考を促した。

PDPとLCDの原価比較

川上副社長はプラズマの優位性についても改めて説明した

さらに川上氏は、「PDPで松下が一人勝ち状態になっていることが、あまり価格下落が進まず、PDP全体のシェア低下を招いているのでは」との質問に対し、「一人だけ勝ち残るのが良いこととは思わない」と答え、PDP陣営全体の共栄を重視する考えを示した。

(Phile-web編集部)

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