直販モデルではWiMAXにも対応可能
【更新】ソニー、超薄型の“VAIO Xシリーズ”を正式発表 - 実売11万円から展開
同社では本日都内にて製品発表会を開催。ソニー(株)VAIO事業本部 副部長の赤羽良介氏と、ソニーマーケティング(株)執行役員ITビジネス部門 部門長の松原昭博氏が出席し、製品の魅力と商品戦略について説明した。
製品の具体的な特徴については赤羽氏が説明。Xシリーズについて「まさにソニーらしい、ものづくりのこだわりを感じていただける商品」だと表現し、「拡大を続ける普及価格帯でも今まで以上に攻めてVAIOブランドの裾野の拡大を図るとともに、Xシリーズのような商品でブランドの価値を向上させ、市場におけるVAIOのポジションを確固たるものにしていきたい」と語った。
そして「余分はいらない。十分がほしい。」というコンセプトを紹介。モバイル性を重視しながらもオフィスワークにも快適な製品を目指したと語る。
また、赤羽氏は開発にあたっての裏話も披露。Xシリーズは会社としてのビジネス戦略上におけるものではなく、若手スタッフの有志が「自分たちが作りたいもの、本当に使いたいものはこうしたものなんだ」とモックアップを見せて赤羽氏に直談判をし、赤羽氏がその熱意にうたれたことから開発がスタートしたのだという。
CPUにAtom Zシリーズを採用したことについては「このプロセッサーでなければ、このサイズでここまでのロングバッテリーライフは実現できない」とその理由を説明する。
続けて「Atomというとパフォーマンスを心配される方もいるかもしれないが、直販モデルでは2GHzも用意している」とコメント。また、「システムのパフォーマンスを決めるのは、OSやストレージデバイスなども重要なファクターだ」と語り、Windows 7とSSDとの組み合わせで総合的な性能を向上させ、「仕事で使う上でも十分なパフォーマンスを持っている」と製品の実力に胸を張った。
販売戦略については主に松原氏が説明を担当。冒頭で松原氏は「国内のPC実売では、台数は伸びているが金額では前年割れをしている。非常に厳しい状況が続いている」と市場の厳しさを紹介。エコポイントについても「家電業界には役立ったが、PCに限ってはやや逆風に働いた」とコメント。そうした状況において、ソニーでは新たなスタイル提案を行った「Pシリーズ」の投入などで、モバイル領域に狙いを絞って市場の創造と成長を目指してきたと説明した。
松原氏は続けて「今年の秋冬商戦の最大の話題はWindows 7の登場」だと語り、「これを契機に、VAIOでもさらに新しいPCライフを提供したいと考えた」とコメント。そうした思いに基づき「New Feel, New VAIO.」というスローガンを掲げ、Xシリーズの開発などにあたってきたことを明かした。
そして松原氏は「ネットブックを含むモバイルPC市場において、圧倒的なモビリティを実現する新しい市場を創造したいと思っている」と同社の思いをコメント。ポケットスタイルという新しい提案を行ったPシリーズにも触れ、「Xシリーズは、Pシリーズの使用用途をさらに広げ、ビジネスでも使える究極のモバイルを目指した」とし、「Pシリーズでは取り込めなかった、より幅広いお客様をターゲットにすることが可能になった。新規市場の創造を目指していきたい」と、販売に関する意気込みを語った。
以下、発表会で行われた質疑応答の様子をお届けする。
Q.Windows 7をソニーとしてどう評価しているのかと、新OSに対してどのような期待感を持っているのかを教えて欲しい。新OSは秋冬商戦の起爆剤になりうると思っているのか。
A.Vistaよりも軽快に動くという点を我々も実感している。軽快に動くことでユーザーのエクスペリエンスは上がるので、このあたりを一緒にプロモーションしていくことで市場を活性化していきたい。Windows 7で市場が盛り上がっていくのを期待している。
Q.薄さと軽さを強調していたが、今後のPC業界においても薄さの競争は激化すると考えているのか。
A.薄さについては現時点でもかなり限界にきているとは思っているが、あきらめないで「もっと凄いことはできないか」と常に考えていきたい。
Q.商品は世界で販売するのか。
A.世界販売を行う。
Q.薄さのニーズはどこで大きいのか。
A.日本市場で大きい。また、中国を始めとするアジアで薄さは特に評価されている。
Q.若手の方々から持ち込まれたモックアップを見たときの第一印象を教えて欲しい。
A.「これを本当にできるのか。おまえら本当に約束できるのか?」というプレッシャーをかけた(笑)。
Q.広い客層をターゲットにした新規市場を創りたいということだが、どのような層を取り込んでいきたいのか、もっと具体的に教えて欲しい。
A.Pシリーズは液晶が8V型とかなり小さい。私自身もそうだが老眼だったり、ビジネスで細かい数字を扱うような場合にはきついこともある。しかしモビリティは追求したいという相反する思いもあった。Xシリーズでは画面サイズと薄さ、軽さに妥協しないというポイントで今まで取り込めていなかったビジネスユーザーを狙っていきたい。
Q.今後のPCの成長の方向性についてどうなっていくと考えているのか。市場のトレンドなどに対する考えを聞かせて欲しい。
A.普及価格帯の製品が成長していくのが一般的だと思うが、それとともに、ワイヤレスブロードバンドが成長しているのでモビリティが重要になってくるだろう。そういった点では、軽さとともにさらなるロングバッテリーライフを追求していく。また、モバイルといってもまだまだ色々な形態が考えられると思うので、ユーザーが本当に使いたいシーンに応じて最適な商品を使っていただける環境になっていくと思う。そうした点に期待していきたい。
関連リンク
- ジャンルPC/AT互換機(ノート)
- ブランドSONY
- 型番VPCX119KJ/B
- 発売日2009年10月22日
- 価格¥OPEN(予想実売価格130,000円前後)
●OS:WWindows 7 Home Premium(32bit) ●CPUAtomZ540(1.86GHz) ●メモリー:2GB ●SSD:64GB ●ディスプレイ:11.1V型ワイドWXGA(1,366×768) ●外形寸法:約278W×13.9H×185Dmm ●質量:約765g(バッテリーパック装着時)
- ジャンルPC/AT互換機(ノート)
- ブランドSONY
- 型番VPCX118KJ/B
- 発売日2009年10月22日
- 価格¥OPEN(予想実売価格110,000円前後)
●OS:WWindows 7 Home Premium(32bit) ●CPUAtomZ540(1.86GHz) ●メモリー:2GB ●SSD:64GB ●ディスプレイ:11.1V型ワイドWXGA(1,366×768) ●外形寸法:約278W×13.9H×185Dmm ●質量:約765g(バッテリーパック装着時)