MHLドックスピーカーやWirelessHD対応スマホなど
【CES】シリコンイメージ、MHLやWirelessHDの応用拡大をアピール
米シリコンイメージは2013 International CESにおいて、プライベートブースを展開。メーカーや一部プレスなどに同社の最新情報を公開している。
新たなチップセットの発表こそなかったものの、MHLやWirelessHDを採用した製品や、同社が開発したサンプルを多数展示し、メーカーに積極的な開発を促していた。
■MHL対応ドックスピーカーの試作機を展示
まずはMHLについて紹介していこう。MHLはHDMIやDVIで使用されているTMDS技術をベースにした映像・音声・コントロール信号の伝送規格で、電源も送ることが可能。現在の最新バージョンはMHL 2.0で、1080/60p映像や、最大8チャンネルのデジタル音声の伝送に対応している。
同社ブースでは、国内でも発売が告知されたばかりの台湾ASUS「PadFone 2」を紹介。本機はスマートフォンとタブレットの、2通りの使い方ができる製品だが、MHLを搭載しているため、映像をテレビなどへ表示することも可能。スマートフォンでは、本体画面に加えテレビ画面も活用する「デュアルスクリーン」が最近のトレンドになっているが、本機の場合は「トリプルスクリーン」を実現できることになる。
さらに中国HUAWEI社の、200ドル程度という安価なスマートフォンにもMHLが搭載されていることをアピール。「MHLは高級なスマートフォンやタブレットだけでなく、低価格なモデルにも続々と搭載され始め、普及が広がっている」(同社説明員)。
また、MHL端子を備えたドックスピーカーの試作機も展示された。ドックスピーカーでは、アップルの30ピンDockコネクターやLightningコネクターを搭載したものがメジャーだが、「MHLを搭載したスマートフォンが増えているいま、MHLのドックスピーカーも必要となる」と同社説明員はアピールする。またMHLであれば、音声だけでなく映像も伝送できることから、ドックスピーカーからテレビに出力するという使い方もできると説明し、実際にデモも行った。
昨今のスマートフォンは処理能力が急速に高まり、本格的なゲームがプレイできるようになってきたが、スマートフォンは画面が小さく、長時間遊ぶと疲れる場合もある。これもMHLを使うことで解決できるとし、MHL-HDMIケーブルを用いて、スマートフォンでゲームを行うデモも披露した。
■スマホへの搭載をねらうWirelessHD
60GHz帯のワイヤレスAV伝送技術「WirelessHD」では、日本でも12月に発表された新しいトランスミッターがアピールされた。
新トランスミッターICには「UltraGig 6400」という名称が付けられており、Wireless HD規格1.1に準拠したRFトランシーバーのほかネットワークプロセッサー、60GHzアンテナアレイ、有線接続対応のMHL2.0互換トランスミッターなどを統合したシングルチップICとなる。
MHL2.0互換のトランスミッターも集積し、WirelessHDによるワイヤレス出力、MHLによる有線出力の両方をシングルチップで提供することが可能だ。
同ICは非常に小型で、さらに消費電力も最大500mWと小さいため、スマートフォンなどにも搭載が可能になった。実際にブース内では、同社がサムスンのGalaxyを改造し、WirelessHDに対応させたスマートフォンが置かれ、スマートフォンからテレビへワイヤレス伝送するデモが行われていた。
最近、Wi-Fiなどを用いてスマートフォンの映像をミラーリング出力する機能が人気となっているが、同社説明員は「WirelessHDは60GHz帯を用いていることもあり、遅延が非常に小さい。デバイスレベルでは5msec、システムトータルでも10msecの遅延しかない。秒間60フレームの映像の場合、1フレームは約16.7msecのため、遅延は1フレームの半分程度ということになる。このためアクションゲームなどでもストレスなく楽しめる」とそのメリットをアピールする。
さらに「WirelessHDは高周波帯域を使うため、壁を付きぬけて伝送することはできない。よくも悪くも室内でしか使えない技術。だが、WirelessHDは非圧縮映像を伝送でき、しかも遅延が小さいなど、Wi-Fiでは実現できないメリットも多く備える。Wi-Fiとは棲み分けが可能だと考えている」とも同社説明員は語り、WirelessHDの普及拡大に自信を示した。
新たなチップセットの発表こそなかったものの、MHLやWirelessHDを採用した製品や、同社が開発したサンプルを多数展示し、メーカーに積極的な開発を促していた。
■MHL対応ドックスピーカーの試作機を展示
まずはMHLについて紹介していこう。MHLはHDMIやDVIで使用されているTMDS技術をベースにした映像・音声・コントロール信号の伝送規格で、電源も送ることが可能。現在の最新バージョンはMHL 2.0で、1080/60p映像や、最大8チャンネルのデジタル音声の伝送に対応している。
同社ブースでは、国内でも発売が告知されたばかりの台湾ASUS「PadFone 2」を紹介。本機はスマートフォンとタブレットの、2通りの使い方ができる製品だが、MHLを搭載しているため、映像をテレビなどへ表示することも可能。スマートフォンでは、本体画面に加えテレビ画面も活用する「デュアルスクリーン」が最近のトレンドになっているが、本機の場合は「トリプルスクリーン」を実現できることになる。
さらに中国HUAWEI社の、200ドル程度という安価なスマートフォンにもMHLが搭載されていることをアピール。「MHLは高級なスマートフォンやタブレットだけでなく、低価格なモデルにも続々と搭載され始め、普及が広がっている」(同社説明員)。
また、MHL端子を備えたドックスピーカーの試作機も展示された。ドックスピーカーでは、アップルの30ピンDockコネクターやLightningコネクターを搭載したものがメジャーだが、「MHLを搭載したスマートフォンが増えているいま、MHLのドックスピーカーも必要となる」と同社説明員はアピールする。またMHLであれば、音声だけでなく映像も伝送できることから、ドックスピーカーからテレビに出力するという使い方もできると説明し、実際にデモも行った。
昨今のスマートフォンは処理能力が急速に高まり、本格的なゲームがプレイできるようになってきたが、スマートフォンは画面が小さく、長時間遊ぶと疲れる場合もある。これもMHLを使うことで解決できるとし、MHL-HDMIケーブルを用いて、スマートフォンでゲームを行うデモも披露した。
■スマホへの搭載をねらうWirelessHD
60GHz帯のワイヤレスAV伝送技術「WirelessHD」では、日本でも12月に発表された新しいトランスミッターがアピールされた。
新トランスミッターICには「UltraGig 6400」という名称が付けられており、Wireless HD規格1.1に準拠したRFトランシーバーのほかネットワークプロセッサー、60GHzアンテナアレイ、有線接続対応のMHL2.0互換トランスミッターなどを統合したシングルチップICとなる。
MHL2.0互換のトランスミッターも集積し、WirelessHDによるワイヤレス出力、MHLによる有線出力の両方をシングルチップで提供することが可能だ。
同ICは非常に小型で、さらに消費電力も最大500mWと小さいため、スマートフォンなどにも搭載が可能になった。実際にブース内では、同社がサムスンのGalaxyを改造し、WirelessHDに対応させたスマートフォンが置かれ、スマートフォンからテレビへワイヤレス伝送するデモが行われていた。
最近、Wi-Fiなどを用いてスマートフォンの映像をミラーリング出力する機能が人気となっているが、同社説明員は「WirelessHDは60GHz帯を用いていることもあり、遅延が非常に小さい。デバイスレベルでは5msec、システムトータルでも10msecの遅延しかない。秒間60フレームの映像の場合、1フレームは約16.7msecのため、遅延は1フレームの半分程度ということになる。このためアクションゲームなどでもストレスなく楽しめる」とそのメリットをアピールする。
さらに「WirelessHDは高周波帯域を使うため、壁を付きぬけて伝送することはできない。よくも悪くも室内でしか使えない技術。だが、WirelessHDは非圧縮映像を伝送でき、しかも遅延が小さいなど、Wi-Fiでは実現できないメリットも多く備える。Wi-Fiとは棲み分けが可能だと考えている」とも同社説明員は語り、WirelessHDの普及拡大に自信を示した。