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「ICCやモスアイ搭載テレビを拡充」

シャープ、3Q決算発表 − 5四半期ぶりに営業黒字転換

公開日 2013/02/01 20:14 ファイル・ウェブ編集部
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シャープは、第3四半期の連結業績を発表した。2012年度4-12月期の売上高は1兆7,824億円で前年同期比93.6%。営業損益は1,662億円の赤字、経常損益は1,991億円の赤字、純利益は4,243億円の赤字となった。

第3四半期(10-12月期)単独で見ると、売上高は6,782億円で、前期比105%、前年同期比115.1%と共に増加した。さらに営業利益は26億円と、前年同期の244億円の赤字から大幅回復し、5四半期ぶりに黒字転換した。

部門別売上高では、液晶など電子部品の売上高が4,764億円(前期比40.2%増)と伸長し、全社売上高が第2四半期に対して大幅増収となった。一方でAV、通信機器などのエレクトロニクス機器部門の売上高は3,469億円(前期比97.6%)と微減した。

部門別営業利益については、AV、通信機器が53億円の黒字に転換し、太陽電池、液晶の赤字が前期に対して大幅に縮小された。こうした背景には、上期の構造改革の効果で、液晶やその他電子デバイスが改善し、全体収益の改善に大きく寄与したことがあるという。営業利益増加の要因としては、人件費などの固定費の削減や、資産の削減の効果も黒字転換に寄与したとしている。

営業外損益、特別損益、法人税等の概要も発表。希望退職に伴うリストラ費用を事業構造改革費用として計上したことで、営業外損益は前期比で142億円増となる44億円の赤字、経常利益は前期比で627億円増となる304億円の赤字となった。

経営改善対策の推進状況としては、大型液晶事業オフバランス化、在庫の適正化、固定資産の圧縮などにより、全体では年間目標に対し74%の進捗があったとした。

今後のAV機器関連の施策では、液晶カラーテレビでICCやモスアイパネル採用の高付加価値モデルの拡充を行うと発表。さらに新興国や重点地域での販売強化も推し進める。また携帯電話では、IGZO液晶搭載モデルのラインナップなどにより、国内ナンバーワンシェアの奪回を目指すとしている。

2012年度通期の連結業績予想については、売上高を2兆4,600億円、営業利益を1,550億円の赤字、経常利益を2,100億円の赤字と、前回予想を据え置いた。また、第4四半期の売上高の見込みを6,775億円、営業利益の見込みを112億円とした。

今後のコスト構造改革の概要も発表し、売り上げ規模に見合った人員体制の構築に向けた人員削減(約4,500人)の他、国内外の生産販売拠点の体制見直しにより固定費削減を推進することを掲げた。

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