「デフレ脱却したデジタル家電」
テレビの市場動向は?ドコモ「2トップ戦略」の効果は? − BCNがデジタル家電市場動向を解説
パソコンも、Windows8の登場と、それに伴うタッチパネル対応モデルの増加などによって単価が上昇。タイプ別ではUltrabookが販売台数構成比で2ケタを維持し、この点も価格上昇の要因となった。
なお、Ultrabookのメーカー別シェアをみると、販売台数ではソニーが32.5%で首位、2位には東芝が15.3%で続く状況に。平均単価ではパナソニックが133,200円で1位、NECが115,800円で2位、東芝が112,000円で3位という結果だった。
■スマホ/タブレット − ドコモ「2トップ戦略」の効果は?
また、タブレットの販売台数シェアはアップルが53.9%でトップ。ただし2012年12月31日週のアップルの販売台数を基に算出した販売台数指数では、価格改定のあった2013年5月から6月にかけて大きく落としており、市場拡大には第3勢力の台頭が必須であるとした。
スマートフォン市場では、ソニーモバイルが28.2%の台数シェアを獲得し、34.9%でトップを走るアップルに接近。キャリア別ではドコモがトップだった。これについては「ドコモは契約者減が報じられているが、BCNでは家電量販店の売上データが主なため販売台数ではドコモが強い」(BCNアナリスト森英二氏)との背景もあるという。
そして、そのドコモが2013年夏モデルで採用した「2トップ戦略」にも言及。製品別構成比では「Xperia A SO-04E」が60%、「GALAXY S4 SC-04E」が28.4%と、2トップに指名された2モデルで9割近くを占める結果であることを紹介。「シャープや富士通はかなり大きく構成比を落としている。やはりキャリアが推してくれないモデルはかなり厳しい」と述べた。
そして道越氏は、今後のデジタル家電全体について、価格ではなく価値による需要創造が必要だと指摘。「よく『高級○○』などというが、何をもって高級なのか。例えばテレビで言えば画質など本質的な価値をもう一度メーカーも再定義していく必要があるのではないか」とし、「革新的な製品にチャレンジしていく必要がある。経済状況もそうしたことをできるようになってきている」とまとめた。