4Kテレビは84型/65型を発表
<IFA>フィリップス、ブランド初の4KテレビやHiFiヘッドホン「Fidelio L2」を発表
フィリップスは現地時間5日にIFA2013会場でプレスカンファレンスを開催。ブランド初の4Kテレビ「9000」シリーズや、HiFiヘッドホン「Fidelio L2」の発表などを行った。
フィリップスのテレビ製品の紹介は、TP Vision社CEOのMaarten de Vries氏が担当した。同社はフィリップスのテレビについて、デザインから製造、販売、マーケティングをグローバルに展開するグループ企業だ。
de Vries氏はフィリップスのブランドとして初めてとなる4K液晶テレビ「9000」シリーズを発表した。
サイズは84型と65型の2シリーズ展開で、IFAの開催後間もなく店頭への展開を予定している。de Vries氏が「挑戦的な価格設定」と語る65型の販売価格は4,999ユーロ(65万円前後)で設定されている。84型は14,999ユーロ(200万円前後)。
映像エンジンは4Kアプコン技術「Ultra Resolution」を組み込んだ「Ultra Pixel HD」を搭載している。特にマスターを4K記録しているBD映画のコンテンツや800万画素以上の静止画データを高精細に表示できるほか、YouTubeやマップなどオンラインのネイティブ4Kコンテンツも、高性能エンジンにより再現性を高めている。
LEDバックライトは内蔵する「Micro Dimming Pro」センサーにより高精度にローカルディミングを行い最適な画質で表示。画面に映し出される映像を解析しながら、本体の外周に配置されたLEDランプの色と明るさを調節して映像のコントラスト感を高める「Ambilight」テクノロジーは、フレームの上左右の3箇所に配置し、4K映像の視聴感を向上させる。さらに動画表示性能をアップさせるピクチャーフレーム技術「900Hz Perfect Motion Rate」を搭載した。
機能のハイライトはフィリップスのテレビ向けクラウドサービス「Cloud TV」をサポート。クラウドに保存した動画・写真・音楽ファイルを簡単に検索しながら再生できる機能や、100を超える豊富なチャンネルが揃うVOD動画が視聴できる機能、スマートホームにより宅内のエネマネやホームセキュリティと連動する機能などを統合したものになる。クラウドサービスは9000シリーズの発売に伴い、ヨーロッパの各地域へ順番に提供を開始する。
本体にはWi-Fiを内蔵しており、DLNA接続したネットワーク上のPCやタブレットのコンテンツをストリーミングできるほか、Wi-Fi Miracastもサポートする。
de Vries氏はスピーチの中で「“高画質”はフィリップスのテレビが追い求めてきた一つの大きな価値基準だ。これまで数多くのイノベーションを実現してきたが、探求の成果としてここに、多くの方々にアプローチできる価格で4Kテレビを提供できることを嬉しく思う」と語り、9000シリーズの初披露の場となったカンファレンスの壇上で胸を張った。
なお4Kテレビに内蔵された「Ambilight」テクノロジーはフレームの3箇所に配置されているが、今夏にローンチしたテレビには、フレームの“下側”にもLEDを配置した4サイドの最新バージョンを搭載する機種も発売したという。フィリップスの「HUE」調光システムとテレビのAmbilightとの連動も図られている。
また今年からデビューした液晶テレビのデザイン・コンシャスなフラグシップ「DesignLine」もアピールした。
HiFiヘッドホン「Fidelio L2」や“Spotify”公認のワイヤレススピーカー
フィリップスのオーディオ製品についてはPhilips Audio and Video Entertainment社のCEO、Wiebo Vaartjes氏が担当した。
Vaartjes氏はオーディオのフラグシップラインである「Fidelio」シリーズの展開を中心に説明を行った。「デザインと高音質のハイレベルなバランス、コネクティビティによる手軽な操作性がFidelioシリーズの特徴」(Vaartjes氏)というラインナップには、ヘッドホンからワイヤレススピーカー、ホームシアターシステムまでバラエティの豊富な製品群を揃える。
「Fidelio SoundTowers」はトールボーイ型のワイヤレス・ステレオスピーカー。本体にLightning/30ピンドック端子の両方を持つ「DualDock」を内蔵して、iPhone 5のドッキングにも対応したほか、CDプレーヤーやFMチューナーも内蔵した“センターユニットレス”の一体型オーディオシステムであることも大きな特徴だ。
ワイヤレスはBluetoothのapt-X/AACもサポート。80W×2のクラスDアンプを搭載し、スピーカーは25mmのソフトドームトゥイーターと108mmの中低域をカバーするウーファーユニットを備えている。
「SoundSphere DesignLine」は、先に紹介したテレビの「DesignLine」シリーズとのデザインマッチングを図った「floating tweeter」と呼ばれる、本体から長く伸びたアームの先に配置されたトゥイーターユニットも特徴的だ。
「Fidelio E5」シリーズはスタイリッシュなワイヤレス・サラウンドシステム。高さ40cmのメインスピーカーは1本に2基のスピーカーを合体させる着脱式機構を採用しており、トップのコンパクトなスピーカーを取り外してステレオ/サラウンドを自由に切り替えながらリスニングを楽しめる。apt-X/AACによるBluetoothストリーミングに対応したほか、NFC機能もサポート。ワイヤレスサブウーファーもセットとしている。発売は10月から、販売価格は699ユーロ。
ヘッドホンは、フィリップスのサウンドエンジニアである“Golden Ear”が音づくりを行ったサウンドシグネチャーモデルの「Fidelio L2」を発表。セミオープン型のヘッドホンで、IFAの開催とともに発売を開始。価格は279.99ユーロ。ネオジウムドライバーの搭載により音質を高め、ダブル・レイヤードのアルミ製ハウジングを採用。レザーのヘッドバンド、クッション性の高いイヤーパッド、アルミ製のヒンジなどにより装着感を向上。マイクコントローラー付ケーブルを採用する。日本でも販売されている「Fidelio L1」に続く国内導入も期待したいところだ。
「Fidelio SoundSphere」はSpotifyのストリーミング配信サービス対応をうたう“Spotify公認”のワイヤレススピーカー。本体にSpotifyへの接続機能や、楽曲を保存するためのストレージを搭載しているわけではなく、フィリップスがSpotifyと共同開発したクラウドリスニングシステムである「Spotify Connect」に対応し、スマートフォンのSpotifyアプリから再生コマンドを送ったあと、クラウドを介してネットに接続したスピーカーへ音楽をストリーミングするという使い方になる。クラウドに接続後、スマートフォンはリモコンとしてのみ使うことになるため、通常Spotifyアプリで再生しながら、Bluetoothなどでワイヤレススピーカーへ飛ばして聴くよりも、スマートフォン側の消費電力を低く抑えることができる。他にもスマートフォンの電源を切ったり、Spotifyアプリを終了しても、クラウド側からのストリーミング再生となるため、音楽が途切れないという使い勝手のメリットが得られる。※本稿の初出時にSpotifyのリスニング方法に関して誤った記載がございました。訂正してお詫び申し上げます。
なおスピーカー自体はAirPlayやiPhone/iPodのドック再生にも対応する。マレーシアオーク材をつかったウッディーで上質なデザインも特徴。価格は999ユーロ。
オランダのDJ、Armin van Burren氏のプロデュースによるDJコントローラー内蔵の一体型オーディオシステム「M1X-DJ」も発表された。本体にLightningコネクタを備え、iPad/iPhone 5を装着して本体に保存した楽曲と、添付されるAlgoriddim社の「djay 2」アプリでDJプレイを楽しみながら、本体の高出力のアンプとスピーカーでパワフルな楽曲再生が行える。
カンファレンス会場にはArmin van Burren氏も駆けつけて「M1X-DJ」による演奏を披露。本機の特徴について、van Burren氏は「サウンドはもちろん、ビーチでのダンスパーティなどに持って行けるようにポータブルなオーディオシステムにしたかった」とコメント。本体にストラップを装着して肩掛けで持ち運べるポータビリティも実現されている。ヨーロッパでは11月に400ユーロ前後で販売がスタートする予定だ。
フィリップスのテレビ製品の紹介は、TP Vision社CEOのMaarten de Vries氏が担当した。同社はフィリップスのテレビについて、デザインから製造、販売、マーケティングをグローバルに展開するグループ企業だ。
de Vries氏はフィリップスのブランドとして初めてとなる4K液晶テレビ「9000」シリーズを発表した。
サイズは84型と65型の2シリーズ展開で、IFAの開催後間もなく店頭への展開を予定している。de Vries氏が「挑戦的な価格設定」と語る65型の販売価格は4,999ユーロ(65万円前後)で設定されている。84型は14,999ユーロ(200万円前後)。
映像エンジンは4Kアプコン技術「Ultra Resolution」を組み込んだ「Ultra Pixel HD」を搭載している。特にマスターを4K記録しているBD映画のコンテンツや800万画素以上の静止画データを高精細に表示できるほか、YouTubeやマップなどオンラインのネイティブ4Kコンテンツも、高性能エンジンにより再現性を高めている。
LEDバックライトは内蔵する「Micro Dimming Pro」センサーにより高精度にローカルディミングを行い最適な画質で表示。画面に映し出される映像を解析しながら、本体の外周に配置されたLEDランプの色と明るさを調節して映像のコントラスト感を高める「Ambilight」テクノロジーは、フレームの上左右の3箇所に配置し、4K映像の視聴感を向上させる。さらに動画表示性能をアップさせるピクチャーフレーム技術「900Hz Perfect Motion Rate」を搭載した。
機能のハイライトはフィリップスのテレビ向けクラウドサービス「Cloud TV」をサポート。クラウドに保存した動画・写真・音楽ファイルを簡単に検索しながら再生できる機能や、100を超える豊富なチャンネルが揃うVOD動画が視聴できる機能、スマートホームにより宅内のエネマネやホームセキュリティと連動する機能などを統合したものになる。クラウドサービスは9000シリーズの発売に伴い、ヨーロッパの各地域へ順番に提供を開始する。
本体にはWi-Fiを内蔵しており、DLNA接続したネットワーク上のPCやタブレットのコンテンツをストリーミングできるほか、Wi-Fi Miracastもサポートする。
de Vries氏はスピーチの中で「“高画質”はフィリップスのテレビが追い求めてきた一つの大きな価値基準だ。これまで数多くのイノベーションを実現してきたが、探求の成果としてここに、多くの方々にアプローチできる価格で4Kテレビを提供できることを嬉しく思う」と語り、9000シリーズの初披露の場となったカンファレンスの壇上で胸を張った。
なお4Kテレビに内蔵された「Ambilight」テクノロジーはフレームの3箇所に配置されているが、今夏にローンチしたテレビには、フレームの“下側”にもLEDを配置した4サイドの最新バージョンを搭載する機種も発売したという。フィリップスの「HUE」調光システムとテレビのAmbilightとの連動も図られている。
また今年からデビューした液晶テレビのデザイン・コンシャスなフラグシップ「DesignLine」もアピールした。
HiFiヘッドホン「Fidelio L2」や“Spotify”公認のワイヤレススピーカー
フィリップスのオーディオ製品についてはPhilips Audio and Video Entertainment社のCEO、Wiebo Vaartjes氏が担当した。
Vaartjes氏はオーディオのフラグシップラインである「Fidelio」シリーズの展開を中心に説明を行った。「デザインと高音質のハイレベルなバランス、コネクティビティによる手軽な操作性がFidelioシリーズの特徴」(Vaartjes氏)というラインナップには、ヘッドホンからワイヤレススピーカー、ホームシアターシステムまでバラエティの豊富な製品群を揃える。
「Fidelio SoundTowers」はトールボーイ型のワイヤレス・ステレオスピーカー。本体にLightning/30ピンドック端子の両方を持つ「DualDock」を内蔵して、iPhone 5のドッキングにも対応したほか、CDプレーヤーやFMチューナーも内蔵した“センターユニットレス”の一体型オーディオシステムであることも大きな特徴だ。
ワイヤレスはBluetoothのapt-X/AACもサポート。80W×2のクラスDアンプを搭載し、スピーカーは25mmのソフトドームトゥイーターと108mmの中低域をカバーするウーファーユニットを備えている。
「SoundSphere DesignLine」は、先に紹介したテレビの「DesignLine」シリーズとのデザインマッチングを図った「floating tweeter」と呼ばれる、本体から長く伸びたアームの先に配置されたトゥイーターユニットも特徴的だ。
「Fidelio E5」シリーズはスタイリッシュなワイヤレス・サラウンドシステム。高さ40cmのメインスピーカーは1本に2基のスピーカーを合体させる着脱式機構を採用しており、トップのコンパクトなスピーカーを取り外してステレオ/サラウンドを自由に切り替えながらリスニングを楽しめる。apt-X/AACによるBluetoothストリーミングに対応したほか、NFC機能もサポート。ワイヤレスサブウーファーもセットとしている。発売は10月から、販売価格は699ユーロ。
ヘッドホンは、フィリップスのサウンドエンジニアである“Golden Ear”が音づくりを行ったサウンドシグネチャーモデルの「Fidelio L2」を発表。セミオープン型のヘッドホンで、IFAの開催とともに発売を開始。価格は279.99ユーロ。ネオジウムドライバーの搭載により音質を高め、ダブル・レイヤードのアルミ製ハウジングを採用。レザーのヘッドバンド、クッション性の高いイヤーパッド、アルミ製のヒンジなどにより装着感を向上。マイクコントローラー付ケーブルを採用する。日本でも販売されている「Fidelio L1」に続く国内導入も期待したいところだ。
「Fidelio SoundSphere」はSpotifyのストリーミング配信サービス対応をうたう“Spotify公認”のワイヤレススピーカー。本体にSpotifyへの接続機能や、楽曲を保存するためのストレージを搭載しているわけではなく、フィリップスがSpotifyと共同開発したクラウドリスニングシステムである「Spotify Connect」に対応し、スマートフォンのSpotifyアプリから再生コマンドを送ったあと、クラウドを介してネットに接続したスピーカーへ音楽をストリーミングするという使い方になる。クラウドに接続後、スマートフォンはリモコンとしてのみ使うことになるため、通常Spotifyアプリで再生しながら、Bluetoothなどでワイヤレススピーカーへ飛ばして聴くよりも、スマートフォン側の消費電力を低く抑えることができる。他にもスマートフォンの電源を切ったり、Spotifyアプリを終了しても、クラウド側からのストリーミング再生となるため、音楽が途切れないという使い勝手のメリットが得られる。※本稿の初出時にSpotifyのリスニング方法に関して誤った記載がございました。訂正してお詫び申し上げます。
なおスピーカー自体はAirPlayやiPhone/iPodのドック再生にも対応する。マレーシアオーク材をつかったウッディーで上質なデザインも特徴。価格は999ユーロ。
オランダのDJ、Armin van Burren氏のプロデュースによるDJコントローラー内蔵の一体型オーディオシステム「M1X-DJ」も発表された。本体にLightningコネクタを備え、iPad/iPhone 5を装着して本体に保存した楽曲と、添付されるAlgoriddim社の「djay 2」アプリでDJプレイを楽しみながら、本体の高出力のアンプとスピーカーでパワフルな楽曲再生が行える。
カンファレンス会場にはArmin van Burren氏も駆けつけて「M1X-DJ」による演奏を披露。本機の特徴について、van Burren氏は「サウンドはもちろん、ビーチでのダンスパーティなどに持って行けるようにポータブルなオーディオシステムにしたかった」とコメント。本体にストラップを装着して肩掛けで持ち運べるポータビリティも実現されている。ヨーロッパでは11月に400ユーロ前後で販売がスタートする予定だ。