シャープ、2Kパネルで4K相当表示する“AQUOSクアトロン プロ”XL10

加えて、「超解像 分割駆動エンジン」には4Kアップコンバート回路を内蔵している。これは、本機に入力される2K以下の映像の高精細表示を行うためのもの。2K以下の映像が入力された際には、まずこの4Kアップコンバート回路で輝度と色情報を向上させ、その情報を元に解像度を再構成してより細かく滑らかな表示を行う。

なお、本機は4K/30pまでの4K映像入力に対応したHDMI端子も4系統装備している。4K映像入力時は、上述の4Kアップコンバート回路は通さず、そのまま「超解像 分割駆動エンジン」によって高精細映像で映像を表示する。なお、通常のフルHDモデルのように1,920×1,080画素に間引いて液晶駆動させるのではなく、4K信号の輝度と色情報のまま解像度の再構成を行うことで高精細な表示を実現する。そのほか、USBメモリーを接続して、本機で4K写真（JPEG）を楽しむなどといった使い方もできる。

画像処理LSIには、4K対応の「新･AQUOS高画質マスターエンジン プロ」を搭載。ハイビジョン映像を構成する単位であるフレームごとの輝度と周波数を解析して、素早くコントラスト制御やノイズ低減などの高画質化処理を行い、液晶パネルの性能を引き出すという。

■モスアイパネルや「240フレッドスピード」技術も搭載 − THX認証も取得

また、液晶パネル駆動とLEDバックライトの点滅を高速制御する技術「240フレッドスピード」も搭載。動きの速い映像で発生しやすい残像を低減し、16倍速相当の動画性能を実現するとしている。 「240フレッドスピード」は、倍速技術で補間した毎秒120コマ映像を繰り返し液晶パネルに表示する「毎秒240回駆動」とLEDバックライトの点滅とを連動させて、動画の応答性を高める技術で、分割駆動をOFFの時に設定できる。

本機が搭載する液晶パネルは、低反射で映り込みを低減した「モスアイパネル」で、従来モデル「XL9シリーズ」と同等のもの。なお、新たにTHX ディスプレイ規格（THX Display Certification）認証も取得している。

そのほか液晶の開口量と高性能LEDバックライトの光量を同時に調整する「LEDブライトネス」技術によって、テレビコントラスト比1,000万対1を実現した。また、画面の明るさをディスプレイの隅々まで均一に揃えるという光学制御技術も採用している。