HDCP2.2にも無償アップデート対応
デノン、32bit DSP4基搭載のフラグシップAVアンプ「AVR-X7200W」
■左右対称レイアウトの9chモノリスパワーアンプを搭載
パワーアンプ部は、POA-A1HDのモノブロック構成のノウハウを継承した「9chモノリスパワーアンプ」を搭載。1チャンネルごとに独立基板とすることで、各チャンネルの振動が相互に悪影響を与えることを避け、チャンネルセパレーションの向上も実現した。加えてデノンの歴代アンプで培われた左右対称レイアウトを採用することで、さらなるセパレーションの向上や相互干渉の抑制、低ノイズ化も実現する。アンプ部に隣接するヒートシンクには、共振の少ないアルミ押し出し材を用いた。
パワートランジスターには、大電流を誇る「DHCT(Denon High Current Transister」を採用。このトランジスターは内部温度上昇によるバイアス電流変動が少なく、フィルム層を薄くすることで放熱効率もアップ。これにより、ダイナミックレンジの広いオーディオソースを再生する際に、半導体内部の急激な温度上昇が発生してバイアス電流が不安定になり、結果として半導体動作が不安定になって音質を損ねることを防いでいる。
パワーアンプ初段の差動増幅段には、特性のそろった2つのトランジスターを内包した“デュアル・トランジスター”を採用。微小信号の表現力を高め、低域の安定感も向上させている。
大出力アンプを支えるのは強力な電源回路だ。AVR-X7200Wは本機専用の大型EIコアトランスを搭載。1.6mm厚のベースプレートを介してメインシャーシに固定され、さらにダンパーを追加して共振を抑制している。
整流ダイオードには、同社Hi-Fiアンプの旗艦モデル「PMA-SX1」や上位機「PMA-2000RE」にも搭載された高速ショットキーダイオード整流器を並列で使用。高速スイッチングにより十分な電流をパワーアンプに供給することができるため、スピーカーのドライブ能力もアップさせている。デノンとメーカーが試行錯誤を重ねカスタムされた22,000μF/80Vの大容量コンデンサーも装備し、電源まわりをサポートする。
米田氏はAVR-X7200Wの電源部について「トランスが筐体の割に小さいと感じるかもしれませんが、これはカバーで覆っていないからなのです」と紹介。「カバーで覆うとなると、搭載できるトランスのサイズはカバー分だけ小さくなってしまいます。一方でカバーがなければ、トランスからの磁束漏洩を防ぐことができません。そこでトランスの側面のヒートシンクをあえて内向きにレイアウトし、正面にはスチールのプレートを入れることで、最大サイズのトランスを採用しつつ、ケースに入れた場合と同様のシールド効果を実現しています。さらにアナログの出力段をヒートシンクの外側に配置することで、トランスからの影響を徹底排除しています」と語っていた。
■ダブルレイヤードシャーシにより筐体の制振性も高めた
AVR-X7200Wの筐体には、「ダブルレイヤードシャーシ」を採用。スチール製シャーシは1.0mm厚で、さらに1.2mmのボトムプレートを新たに底面に追加。合計2.2mm厚とすることで、さらなる制振性を獲得している。前述のようにトランス部分については、さらにプレートを加えることで3層構造としている。
また、新開発の高密度フットを採用。従来品の約2倍の質量(37.4g/個)を持つフットで、内部には形状が異なるリブを多数設けている。これにより振動そのものの抑制に加えて、発生した振動の減衰も早めることに成功している。
パワーアンプ部は、POA-A1HDのモノブロック構成のノウハウを継承した「9chモノリスパワーアンプ」を搭載。1チャンネルごとに独立基板とすることで、各チャンネルの振動が相互に悪影響を与えることを避け、チャンネルセパレーションの向上も実現した。加えてデノンの歴代アンプで培われた左右対称レイアウトを採用することで、さらなるセパレーションの向上や相互干渉の抑制、低ノイズ化も実現する。アンプ部に隣接するヒートシンクには、共振の少ないアルミ押し出し材を用いた。
パワートランジスターには、大電流を誇る「DHCT(Denon High Current Transister」を採用。このトランジスターは内部温度上昇によるバイアス電流変動が少なく、フィルム層を薄くすることで放熱効率もアップ。これにより、ダイナミックレンジの広いオーディオソースを再生する際に、半導体内部の急激な温度上昇が発生してバイアス電流が不安定になり、結果として半導体動作が不安定になって音質を損ねることを防いでいる。
パワーアンプ初段の差動増幅段には、特性のそろった2つのトランジスターを内包した“デュアル・トランジスター”を採用。微小信号の表現力を高め、低域の安定感も向上させている。
大出力アンプを支えるのは強力な電源回路だ。AVR-X7200Wは本機専用の大型EIコアトランスを搭載。1.6mm厚のベースプレートを介してメインシャーシに固定され、さらにダンパーを追加して共振を抑制している。
整流ダイオードには、同社Hi-Fiアンプの旗艦モデル「PMA-SX1」や上位機「PMA-2000RE」にも搭載された高速ショットキーダイオード整流器を並列で使用。高速スイッチングにより十分な電流をパワーアンプに供給することができるため、スピーカーのドライブ能力もアップさせている。デノンとメーカーが試行錯誤を重ねカスタムされた22,000μF/80Vの大容量コンデンサーも装備し、電源まわりをサポートする。
米田氏はAVR-X7200Wの電源部について「トランスが筐体の割に小さいと感じるかもしれませんが、これはカバーで覆っていないからなのです」と紹介。「カバーで覆うとなると、搭載できるトランスのサイズはカバー分だけ小さくなってしまいます。一方でカバーがなければ、トランスからの磁束漏洩を防ぐことができません。そこでトランスの側面のヒートシンクをあえて内向きにレイアウトし、正面にはスチールのプレートを入れることで、最大サイズのトランスを採用しつつ、ケースに入れた場合と同様のシールド効果を実現しています。さらにアナログの出力段をヒートシンクの外側に配置することで、トランスからの影響を徹底排除しています」と語っていた。
■ダブルレイヤードシャーシにより筐体の制振性も高めた
AVR-X7200Wの筐体には、「ダブルレイヤードシャーシ」を採用。スチール製シャーシは1.0mm厚で、さらに1.2mmのボトムプレートを新たに底面に追加。合計2.2mm厚とすることで、さらなる制振性を獲得している。前述のようにトランス部分については、さらにプレートを加えることで3層構造としている。
また、新開発の高密度フットを採用。従来品の約2倍の質量(37.4g/個)を持つフットで、内部には形状が異なるリブを多数設けている。これにより振動そのものの抑制に加えて、発生した振動の減衰も早めることに成功している。
次ページHDCP2.2への無償アップデート対応は2015年初夏を予定