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MPEG-4 ALS対応も検討

ひかりTV、地上波番組の4K見逃し配信/4K IP放送開始を発表。HDR等への対応検討も

公開日 2015/04/09 13:00 編集部:小野佳希
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さらに、そうして発掘されたクリエイターに対し、クラウドファンディング「ひかりTVドリーム」で映像制作費を集めることも検討。「こうした取り組みがうまく回り始めれば新しい4K映像制作の仕組みが作れるのではないか」とした。

■HDRでの高画質化、MPEG-4 ALSでの高音質化も検討

本日同社は2015年度上期事業説明会を開催。発表会において、HDRや、オーディオ信号を歪みなく圧縮するMPEG-4 ALS技術への対応を検討していることなども発表した。いずれも将来的な対応を検討するというもので、具体的な対応時期などには言及されていない。

HDR技術のデモ

HDRは、映像の持つ色の輝度幅(ダイナミックレンジ)を拡大する技術。視聴には対応テレビが必要なため「ドルビービジョンのように、メタデータによってデコード時にディスプレイ性能に最適化するといった方法もあるだろうし、同一作品のHDR版と通常版といったように複数バージョンを用意するということも考えられる。提供方法は今後具体的に検討していく」(同社スタッフ)とのことだった。

なおHDR化にあたっては、量子化ビット数を現在の8bitから10bitへと変更。「ビット数が上がっても、配信時のデータ量としてはそれほど問題になるものではない」という。

そしてMPEG-4 ALSは「MPEG-4 Audio Lossless Coding」という正式名称の通り、ロスレス圧縮の音声符号化技術。本技術を採用することによって、現在よりも高音質での映像配信が行えるようになる。現在ひかりTVで配信している作品やテレビ番組などで採用しているAACでは主に高音域部分をカットしており、そうした部分での高音質化を図ることができる。

ボートレース映像を使ってMPEG-4 ALSをデモ

実際に採用された場合、こちらも対応テレビなどが必要。ただし「マルチチャンネル信号のなかに入れられるため、MPEG-4 ALSと通常のAACの音声信号を両方入れて配信し、対応テレビの場合にはMPEG-4 ALSを優先して再生するといったような方法が可能」(同社スタッフ)という。なお、現在のAACは128kbpsだが、MPEG-4 ALSでは1.2Mbpsほどになるとのことだった。

原音(MPEG-4 ALS)とAACとの波形比較

■「2015年度も4Kがビジネス展開の軸」

板東氏は会見において「2015年度も4Kがビジネス展開の軸になると考えている」とコメント。4K IP放送の提供、4K VODの提供作品拡大、4K映像制作の新たな仕組み作りという、前述の3点によって「日本最大の4Kサービスとして取り組みをさらに加速していく」とした。

4K VODについては、「開始当初は約120本だったところから276本まで作品数が拡大しており、ジャンルも多岐に渡る。特にハリウッド映画を4K配信しているのはひかりTVだけだ」と言及。

様々なジャンルで4K作品を拡充してきたと紹介

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