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全体では336億円の純利益を計上

ソニー、2Qは増収増益。AV機器増益、スマホ損益改善も通期予想は据え置き

公開日 2015/10/29 14:46 編集部:小野佳希
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なお、通期見通しを据え置いた点について、ソニー 代表執行役 副社長 兼 CFOの吉田憲一郎氏は、「当社は過去に何度も下方修正を繰り返してきた。さらなる下方修正を避けたいという思いもある」とコメント。「業績予想については現時点での最善だと考えている」とした。

ソニー 吉田CFO

また、吉田氏は、エレクトロニクス5分野がすべて増益の見通しであることも紹介。デジタルカメラ等を含むデジタルカメライメージング・プロダクツ&ソリューション(IP&S)分野、およびテレビを含むHE&S分野では、「いたずらに規模を追うのではなく、お客様に感動を与えられる商品展開をするという取り組みによって、規模ではない部分での効果が出始めている」とした。

加えて、「テレビは10年で8,000億円の赤字を出してきた」と述べるなど、エレクトロニクス分野で苦戦してきたことにも言及したが「規模を追わずに違いを追うということが浸透してきた」とコメント。「テレビもモバイルもデジカメもアセットが軽い。在庫のマネージをきちんとやっていけば、ROICなども向上すると考えている」と述べた。

■スマホは販売台数が大幅減/ゲームはPS4好調で通期予想上方修正

MC分野の売上高は、前年同期比15.2%減少し、2,792億円。収益構造の改善に向け、売上規模を追わない戦略を徹底することにより、スマートフォンの販売台数が大幅に減少により減収となった。

MC分野の業績

営業損失は、前年同期比1,500億円縮小し、206億円。この大幅な損失縮小は、主に、前述のとおり、前年同期に営業権の減損1,760億円を計上していたことによるもの。また、米ドル高の悪影響や構造改革費用の増加があったが、前述のスマートフォンの販売台数の減少の影響を高付加価値モデルへのシフトによる製品ミックスの改善及びマーケティング費用や研究開発費などの削減で補った。

G&NS分野の売上高は、前年同期比16.5%増加し、3,607億円。PS4のソフトウエアの増収、ならびに為替の影響などにより、分野全体で大幅な増収った。また、分野全体で増収となり、営業利益は前年同期比21億円増加し、239億円となった。

G&NS分野の業績

なお、PS4ハードウエアの販売台数増加、およびPS4ソフトの売上高増加が見込まれることから、本分野では通期の売上高予想を7月時点よりも300億円上方修正。営業利益についても、PS4ソフト売上増に加えてハードウエアのコスト削減などにより200億円上方修正する。

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