全体では336億円の純利益を計上
ソニー、2Qは増収増益。AV機器増益、スマホ損益改善も通期予想は据え置き
また、ゲームについてはテレビ事業などとは異なり「規模を追っていく」と説明。「ゲーム分野の収益は、以前はゲーム開発会社からのロイヤリティがほとんどだったが、今はエンドユーザーとの関係が重要になってきている」とビジネスモデルが変革していることを説明し、ユーザー数の拡大を目指す考えを示した。
■デジカメ市場縮小も高付加価値路線で増収
IP&S分野の売上高は、前年同期比4.1%増加し、1,860億。市場縮小の影響によりデジタルカメの販売台数が減少したが、高付加価値モデルへのシフトによる製品ミックスの改善、及び為替の影響などにより、分野全体で増収となった。これにより、営業利益は前年同期比で58億円増加の259億円となった。
デバイス分野の売上高は、為替の影響やイメージセンサーの需要増加によって、前年同期比7.4%増加し、2,581億円。営業利益は、前年同期比44億円増加し、327億円となった。
なお、デバイス関連では東芝との間において、東芝からの半導体製造設備等の譲渡に向けた基本合意を昨日に発表したが(関連ニュース)、通期の業績見通しにおける影響は見込んでいない。「最終合意していないこともあり、現時点では生産計画は変更していない。仮に合意に達してもそこからのリードタイムも必要だ」(吉田氏)とした。
一方で「(デバイス分野では)実は人的なリソースも逼迫している」ともコメント。「そのため、現在東芝で本分野に携わっている方々がソニーに来てくれるなら非常にありがたいこと」とも述べた。
映画分野の売上高は、前年同期比0.9%増加し、1,837億。主に映画製作の大幅な減収により、分野全体で減収となった。これらにより営業損失は、前年同期に比べ214億円拡大し、225億円だった。
音楽分野の売上高は、主に円安の好影響により、前年同期比15.0%増加の1,387億円。当四半期にヒットした作品には、デヴィッド・ギルモアの「飛翔」、フューチャーの「DS2」、Maitre Gimsの「MonCoeur Avait Raison」などがある。
本分野の営業利益は、前年同期比24億円増加し、146億円。この増益は、主にデジタルストリーミング配信売上の増加にともなうミックス改善によるもの。