WASAPI排他モード拡充でハイレゾ音源再生も
サイバーリンク、4K対応動画再生ソフト「PowerDVD 15」 − ISO直接再生や高画質化など機能強化
また、全バージョンとも120fpsおよび240fpsのハイフレームレート動画再生にも新対応。1倍再生時は通常再生として必要フレームだけを滑らかに、スローモーション時はハイフレームレートのコマ数を活かしてより滑らかな超スローモーション動画として再生可能としている。
そして全バージョンが搭載する高画質化機能「TrueTheater」では、新機能として「TrueTheater Color」と「スマートスライダー」を追加。「TrueTheater Color」では映像を分析し、鮮やかさや色合いを最適化するとともに、肌のトーンも認識することで本来のカラーリングを維持しながら最適領域のみを調整する。
相蘇氏は同機能について「従来、色彩についてはコントラストを調整する『TrueTheater Lightning』があったが、人によっては陰影が強すぎて好みの映像にならないということもあった」とコメント。「今回のTrueTheater Colorは特に空の青さや木々の緑をくっきりと美しく表現する。TrueTheater Lightningと合わせて使うことで、より美しい映像を手に入れられる」と語った。
そしてスマートスライダーは、動画と音声それぞれに関する調整を一括で行えるというもの。従来は各機能を個別にオン/オフしたり適用レベルを調整していたが、スマートスライダーを利用すれば関係する各項目を自動で調整する。なお、「TrueTheater」では、動画を拡大再生したときに見やすい映像に補正する「TrueTheater HD」や、動画の手ブレを解析して揺れを補正する「TrueTheater Stabilizer」などの各機能を引き続き搭載している。
音声関連では、「TrueTheater Sound」を新搭載。映画館のような重低音、ボーカルレンジの増幅、エコー(リヴァーブ)によって聞き取りやすいボーカルを提供するとしている。
また、ALAC/FLAC/APE/Dolby TrueHD/DTS-HD Master Audioなどの可逆圧縮ロスレスオーディオフォーマットに従来から引き続き対応。Windowsのミキサーをバイパスして音声デバイスにデータを渡せるWASAPI排他モードも搭載しており、同モードではこれまでのLPCMやALAC、Dolby、DTSに加えて、新たにFLAC/WMA/MP3の出力にも対応した。また、WASAPI排他モードではこれまでのサンプリングレート等の上限を外し、192kHz/24bitのハイレゾ音源なども利用できるようにした。
■「Ultra」はNAS内のISOイメージも直接再生可能
Ultraでは、ブルーレイおよびDVDのISOイメージファイル直接再生にも対応。仮想イメージマウントソフトを用意することなく、直接ISOイメージを読み込んで再生することができるようになった。
なお、同機能においてはPC内のファイルだけでなくNASやネットワークドライブ上に保存されているISOイメージファイルの直接再生も可能。また、先述の「ハイパフォーマンスモード」で環境を自動判断し、NASからの再生の際にはバッファリングを行うなどもする。
そしてH.265/HEVC動画再生時には、GPUによるハードウェアアクセレーションに新対応。第4世代Intel Coreプロセッサー(Haswell Refresh)とNVIDIA社製ビデオカード(Kepler)のハードウェア支援技術を利用できるようになった。これにより、パソコンの動作速度低下による動画再生のカクつきを抑えた。