国内メディア向けの体験会が開催
ソニーの世界初4K有機ELスマホ「Xperia 1」初夏発売へ。日本初披露で多数のこだわりを詳細解説
ソニーは、2月の「MWC19 Barcelona」で発表した新フラグシップスマートフォン「Xperia 1(エクスペリア ワン)」について、国内メディア向けの体験会を開催。ソニーモバイルコミュニケーションズ 代表取締役社長の岸田光哉氏らが製品特徴を紹介するとともに、実機を国内初披露した。
■ソニーグループの技術を結集した世界初の4K有機ELディスプレイ搭載スマホ
Xperia 1は、スマホとして世界で初めて、解像度3,840×1,644画素の4K有機ELディスプレイを搭載。画面サイズは約6.5インチで、アスペクト比は21対9。HDRにも対応し、BT.2020の色域をカバーするほか、10bitカラー相当の階調表現力も備えている。また、映像制作のプロが使うマスターモニターの画作りを再現する「クリエイターモード」も備えるなど、画質をはじめとした随所にさまざまなこだわりが投入されている。
なお、日本市場での展開については「初夏に投入を予定している」(岸田氏)と、MWC時と同じレベルの情報が明かされるにとどまった。本機については、ライターの山本 敦氏によるMWC時のハンドリング記事や、開発者インタビューにも詳しいのでぜひ参照してほしい。
まず基本スペックから見ていくと、OSはAndroid 9.0 Pieで、チップセットにはクアルコムのSnapdragon 855を採用。RAMは6GBで、ROMは64GB/128GBの2モデルをラインナップし、最大512GBまでのmicroSDカードに対応している(※以後、スペックや機能はすべてグローバルモデルのもの)。
メインカメラには、デュアルフォトダイオード(受光素子)を搭載した焦点距離26mmでF1.6の標準カメラと、52mm/F2.4の望遠カメラ、16mm/F2.4の超広角カメラというトリプルレンズを採用し、画素数は1,200万画素。標準カメラと望遠カメラには光学式手ぶれ補正も備えている。なお、インカメラは800万画素で23mm/F2.0。
カメラは4K動画撮影にも対応。また、映画撮影に使われる業務用カメラ “CineAlta” の開発チームと協業し、アスペクト比21:9や24fpsなど映画のような画作りで動画撮影できる「Cinema Pro」機能も備えている。
バッテリー容量は3,330mAhで、IP65/68相当の防水防塵性能も装備。USB端子はtype-Cで、USB PD 3.0にも対応している。また、音声面ではハイレゾ音源の再生に加えて、ドルビーアトモスにも対応。ハイレゾ級のデータをワイヤレス伝送できるBluetoothコーデックのLDACにも対応している。
岸田氏は、「(ソニーグループが)新しい経営チームとなってからの一年間、何を目指していくのかを徹底的に話し合った」とあいさつ。その結果、『好きを極めたい人々に想像を超えたエクスペリエンスを』というビジョンに辿り着いたと紹介し、「このビジョンのもとにエクスペリアブランドを刷新していく」と語る。
この考えに基づき、「液晶テレビ “ブラビア” や、デジタルカメラ “α” などで培った技術を惜しみなくエクスペリアに搭載していく」とコメント。「これにとどまらず、プロフェッショナル機器の領域からも技術を採り入れ、ソニーだけが実現できる本物のエンタテインメントを提供していく。その想いでソニーグループ全体でサポートをもらって開発したのがXperia 1だ」とアピールした。
■担当者がこだわりの数々を詳細に解説
商品紹介を担当したソニーモバイルコミュニケーションズの染谷洋祐氏は、「ソニーの総合力で生まれた、イチから生まれ変わったまったく新しいフラグシップスマホだ」とXperia 1をアピール。
「最大のポイントは21対9の大画面」だとし、「映画とほぼ同じアスペクト比で、10bitカラー相当(※ハードウェアは8bitで、2bitのスムージング処理を行う)の圧倒的な映像美を味わえる。ドルビーアトモスにも対応しており、まるでその場にいるかのような音場体験を実現する」とアピールする。なお、音質面はソニー・ピクチャーズと協力してチューニングを行っているという。
また、従来よりも表示領域が広がることでゲームにも有効だとアピール。「アスファルト9:Legends」「FORTNITE」「伝説対決 -Arena of Valor-」といった、21:9表示に対応した3つのゲームをプリインストールしていることを紹介した。
ゲーム機能に関しては、メールやメッセージアプリからの着信通知がゲームプレイ中に表示されないようにしたり、攻略法を検索しながらプレイできたりする「ゲームエンハンサー」アプリも搭載。同アプリでは、プレイ中の自分の顔を入れてのスクリーンショット撮影やプレイ動画録画なども行える。
さらに、縦位置での使用にもメリットが大きいと染谷氏は紹介。従来はスクロールしなければ確認できなかった情報も一度に確認できたり、別々のアプリを一度に2画面表示する「マルチウィンドウ」機能の利便性をアピールした。
マルチウィンドウ機能では、例えば動画アプリでスポーツを見ながらSNSに投稿したり、2つのショッピングアプリを比較するなどといった使い方が可能。アプリから3タップで簡単に設定できるほか、画面のサイドをダブルタップすることで呼び出せる「サイドセンス」からも設定できる。
映像面では、ブラビアで培った技術をもとにした映像エンジン「X1 for mobile」を搭載し、SDRコンテンツも高精度にHDR化する「HDRリマスター」機能も装備。ソニーがテレビ開発で長年培ってきた画作りと、前述の「クリエイターモード」によるマスターモニター同等の画作りの2種類を選ぶことができる。なお、クリエイターモードはNetflixなど特定のアプリを起動すると自動的にオンにする「自動クリエーターモード」も用意している。
新たな動画撮影機能「Cinema Pro」は専用アプリを用意。前述のように映画撮影に用いられる “CineAlta” カメラ「VENICE」の開発スタッフ陣と協業して開発しており、映画で培った色相・画作りをLook(プリセット色相)として搭載。「Love Story」や「Horror」など合計8つのオプションからLookを選択できる。
なお、カメラ機能には “α” で培った技術をもとにした映像エンジン「BIONZ X for mobile」を搭載し、スマホとして世界で初めて瞳AFにも対応。開発担当の間下健介氏によれば「カメラは今回、アプローチを抜本的に見直している」とのことで、「スマホの品質を上げるというアプローチではなく、ソニーのプロ機材をベースに、プロでも使える技術を民生用に取り入れていくというアプローチをとった」という。
また、BIONZ Xでの画像処理においては、画像現像前にノイズ低減処理を行う「RAWノイズ低減処理」に対応し、よりノイズの少ない撮影を実現。加えて、1.4μmと従来より大きな画素ピッチ、およびF1.6の明るいレンズによって、Xperia XZ3比で4倍の高感度撮影を可能にし、暗所撮影能力を大幅に向上させたとしている。
さらに、光学式手ブレ補正と電子式手ブレ補正を独自アルゴリズムで併用するハイブリッド手ブレ補正も搭載。これにより、「暗所でも高解像かつジンバルクオリティの安定感を実現した」とアピールした。
■ソニーグループの技術を結集した世界初の4K有機ELディスプレイ搭載スマホ
Xperia 1は、スマホとして世界で初めて、解像度3,840×1,644画素の4K有機ELディスプレイを搭載。画面サイズは約6.5インチで、アスペクト比は21対9。HDRにも対応し、BT.2020の色域をカバーするほか、10bitカラー相当の階調表現力も備えている。また、映像制作のプロが使うマスターモニターの画作りを再現する「クリエイターモード」も備えるなど、画質をはじめとした随所にさまざまなこだわりが投入されている。
なお、日本市場での展開については「初夏に投入を予定している」(岸田氏)と、MWC時と同じレベルの情報が明かされるにとどまった。本機については、ライターの山本 敦氏によるMWC時のハンドリング記事や、開発者インタビューにも詳しいのでぜひ参照してほしい。
まず基本スペックから見ていくと、OSはAndroid 9.0 Pieで、チップセットにはクアルコムのSnapdragon 855を採用。RAMは6GBで、ROMは64GB/128GBの2モデルをラインナップし、最大512GBまでのmicroSDカードに対応している(※以後、スペックや機能はすべてグローバルモデルのもの)。
メインカメラには、デュアルフォトダイオード(受光素子)を搭載した焦点距離26mmでF1.6の標準カメラと、52mm/F2.4の望遠カメラ、16mm/F2.4の超広角カメラというトリプルレンズを採用し、画素数は1,200万画素。標準カメラと望遠カメラには光学式手ぶれ補正も備えている。なお、インカメラは800万画素で23mm/F2.0。
カメラは4K動画撮影にも対応。また、映画撮影に使われる業務用カメラ “CineAlta” の開発チームと協業し、アスペクト比21:9や24fpsなど映画のような画作りで動画撮影できる「Cinema Pro」機能も備えている。
バッテリー容量は3,330mAhで、IP65/68相当の防水防塵性能も装備。USB端子はtype-Cで、USB PD 3.0にも対応している。また、音声面ではハイレゾ音源の再生に加えて、ドルビーアトモスにも対応。ハイレゾ級のデータをワイヤレス伝送できるBluetoothコーデックのLDACにも対応している。
岸田氏は、「(ソニーグループが)新しい経営チームとなってからの一年間、何を目指していくのかを徹底的に話し合った」とあいさつ。その結果、『好きを極めたい人々に想像を超えたエクスペリエンスを』というビジョンに辿り着いたと紹介し、「このビジョンのもとにエクスペリアブランドを刷新していく」と語る。
この考えに基づき、「液晶テレビ “ブラビア” や、デジタルカメラ “α” などで培った技術を惜しみなくエクスペリアに搭載していく」とコメント。「これにとどまらず、プロフェッショナル機器の領域からも技術を採り入れ、ソニーだけが実現できる本物のエンタテインメントを提供していく。その想いでソニーグループ全体でサポートをもらって開発したのがXperia 1だ」とアピールした。
■担当者がこだわりの数々を詳細に解説
商品紹介を担当したソニーモバイルコミュニケーションズの染谷洋祐氏は、「ソニーの総合力で生まれた、イチから生まれ変わったまったく新しいフラグシップスマホだ」とXperia 1をアピール。
「最大のポイントは21対9の大画面」だとし、「映画とほぼ同じアスペクト比で、10bitカラー相当(※ハードウェアは8bitで、2bitのスムージング処理を行う)の圧倒的な映像美を味わえる。ドルビーアトモスにも対応しており、まるでその場にいるかのような音場体験を実現する」とアピールする。なお、音質面はソニー・ピクチャーズと協力してチューニングを行っているという。
また、従来よりも表示領域が広がることでゲームにも有効だとアピール。「アスファルト9:Legends」「FORTNITE」「伝説対決 -Arena of Valor-」といった、21:9表示に対応した3つのゲームをプリインストールしていることを紹介した。
ゲーム機能に関しては、メールやメッセージアプリからの着信通知がゲームプレイ中に表示されないようにしたり、攻略法を検索しながらプレイできたりする「ゲームエンハンサー」アプリも搭載。同アプリでは、プレイ中の自分の顔を入れてのスクリーンショット撮影やプレイ動画録画なども行える。
さらに、縦位置での使用にもメリットが大きいと染谷氏は紹介。従来はスクロールしなければ確認できなかった情報も一度に確認できたり、別々のアプリを一度に2画面表示する「マルチウィンドウ」機能の利便性をアピールした。
マルチウィンドウ機能では、例えば動画アプリでスポーツを見ながらSNSに投稿したり、2つのショッピングアプリを比較するなどといった使い方が可能。アプリから3タップで簡単に設定できるほか、画面のサイドをダブルタップすることで呼び出せる「サイドセンス」からも設定できる。
映像面では、ブラビアで培った技術をもとにした映像エンジン「X1 for mobile」を搭載し、SDRコンテンツも高精度にHDR化する「HDRリマスター」機能も装備。ソニーがテレビ開発で長年培ってきた画作りと、前述の「クリエイターモード」によるマスターモニター同等の画作りの2種類を選ぶことができる。なお、クリエイターモードはNetflixなど特定のアプリを起動すると自動的にオンにする「自動クリエーターモード」も用意している。
新たな動画撮影機能「Cinema Pro」は専用アプリを用意。前述のように映画撮影に用いられる “CineAlta” カメラ「VENICE」の開発スタッフ陣と協業して開発しており、映画で培った色相・画作りをLook(プリセット色相)として搭載。「Love Story」や「Horror」など合計8つのオプションからLookを選択できる。
なお、カメラ機能には “α” で培った技術をもとにした映像エンジン「BIONZ X for mobile」を搭載し、スマホとして世界で初めて瞳AFにも対応。開発担当の間下健介氏によれば「カメラは今回、アプローチを抜本的に見直している」とのことで、「スマホの品質を上げるというアプローチではなく、ソニーのプロ機材をベースに、プロでも使える技術を民生用に取り入れていくというアプローチをとった」という。
また、BIONZ Xでの画像処理においては、画像現像前にノイズ低減処理を行う「RAWノイズ低減処理」に対応し、よりノイズの少ない撮影を実現。加えて、1.4μmと従来より大きな画素ピッチ、およびF1.6の明るいレンズによって、Xperia XZ3比で4倍の高感度撮影を可能にし、暗所撮影能力を大幅に向上させたとしている。
さらに、光学式手ブレ補正と電子式手ブレ補正を独自アルゴリズムで併用するハイブリッド手ブレ補正も搭載。これにより、「暗所でも高解像かつジンバルクオリティの安定感を実現した」とアピールした。