iPhone・iTunesの音楽もっといい音で楽しもう
デノンAVアンプ「AVR-3312」徹底攻略 − 【第1回】AirPlayのセットアップから再生まで
「AirPlay」再生の環境を整えていく
それでは、AirPlayのリスニング環境をどのようにして構築していくのか、ステップを追って紹介していこう。今回はデノンのAVアンプから、上位機の「AVR-3312」を使ってテストしたが、同じAirPlay標準搭載モデルの「AVR-1912」でも基本的な導入方法は変わらない。
まずはAVR-3312をiPhoneやパソコンと同一の家庭内ネットワークに接続する。iPhoneやiPadは有線でネットワークにつなげないので、無線LANルーターも準備しておこう。ルーターの空いている有線LAN接続用のネットワーク端子と、AVR-3312の背面に設けられたネットワーク端子をLANケーブルでつなぐ、これでもう機器どうしの接続準備は完了だ。
AVR-3312をネットワークに接続すると、iPhoneやiPadの「iPod」アプリの画面上(iPod touchは「ミュージック」アプリ)、またはパソコンにインストールしたiTunesの画面上に「AirPlay」ボタンが表示される。ボタンをタップ/クリックするとAirPlay対応機器の一覧が表示され、中にリストされている「DENON:[AVR-3312]」をタップ/クリックして選択すると、音楽データのストリーミング再生先がAVR-3312に切り替わり、アンプに接続されたスピーカーから音が出る。言葉で説明するよりも、実際に設定してみると驚くほど簡単だ。
曲のスキップや選択、ボリューム調整などの操作はiPhoneやiTunesからいつもの手慣れた操作方法で行える。この「いつも通りの操作感」が実現されているところがAirPlayの大きな特長だ。
なおCDからiTunesに音楽をリッピングする際、音質を重視するのであればCDと同等の音質で楽しめるアップルロスレス、または非圧縮のWAV、AIFFといったファイル形式で取り込んでおくことをお薦めする。しかし、一方ではファイルサイズが大きくなってしまうので、同じファイルをiPhoneなどモバイル機器に転送するとなると、保存できる曲数は限られてくるので、それぞれ用途に応じて取り込むファイル形式は使い分けたい。また、AirPlayでは再生する音楽ファイルに埋め込んでおいたアートワーク(ジャケット写真)も表示できるので、AVR-3312を接続しているテレビの画面などに、再生中の曲名やアルバム名、アーティスト名を映してグラフィカルに楽しむこともできる。なお、iTunesの場合、WAV形式の音楽ファイルにはアートワークの情報を埋め込むことができないので、CDからのリッピング時に気を配っておこう。
次ページNEXT>> AVR-3312で楽しむ「AirPlay」サウンドの実力とは!?