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BDレコーダーを超えた!? 一条真人がマクセル “iV”レコーダー「VDR-R2000」を徹底レビュー
【目次】 | ||||||||||||||
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◆◇◆ iVDR進化の歴史 ◆◇◆ |
■もはやBDレコーダーを超えた!? iVDRレコーダー「VDR-R2000」登場
iVDRに対応した新レコーダー「VDR-R2000」が6月25日にマクセルから発売された(関連ニュース)。従来から「VDR-R1000」というレコーダーが存在したが、そちらはデジタルチューナー1基のみ搭載で2番組同時録画ができないなど、言わば“簡易版”であった。一方、VDR-R2000ではデジタルダブルチューナーを搭載して同時2番組録画できるようになり、現代的なレコーダーに進化している。
なお、ネットワーク機能ではDLNAサーバー機能を装備。本機で録画した番組を、DTCP-IP対応のDLNAプレーヤーで再生することが可能。また、本機をDLNAプレーヤーとして使用することもできる。
さて、今回はこのVDR-R2000を試していくわけだが、まずはその前に「iVDR」というものの基本的な知識と進化をおさらいしておきたい。
まず、iVDRはiVDRコンソーシアム(公式サイト)の策定した規格である。「information Versatile Device for Removable usage」の略であり、これは「様々な用途に使え、持ち運びできる情報デバイス」という意味になる。このiVDRが生まれたのは2004年のこと。ただ、登場した当時のiVDRは単なるデータが保存できるリムーバブルハードディスクに過ぎなかった。
しかし、iVDRに大きな転機が訪れる。2005年の「サファイア(SAFIA)」という著作権保護機能の搭載である。このサファイアを搭載したiVDRは正確には「iVDR-S」という名称で、地上波デジタル放送の著作権保護機能に対応。これによりデジタル放送を録画することが可能になったのだ。
そして2007年、この著作権保護に対応したiVDRドライブ対応機能は日立の薄型テレビ“Wooo”に搭載されることになる。なお、WoooではiVDRドライブ対応スロットを「iVポケット」という名前で呼んでいるのはご存知の通り。
その後、すべてのWoooがiVポケットを搭載することになったことで、iVDRは一気にポピュラーなものとなった。そして、2009年に前述のiVDR対応レコーダー「VDR-R1000」がマクセルから登場した。なお、このVDR-R1000はアクトビラではストリーミングのみの対応だったが、今回のVDR-R2000では新たにダウンロードの著作権保護にも対応し、購入したタイトルをiVDRにダウンロードすることもできるようになった。
そして、2009年にはiVDRカートリッジ規格が国際標準規格「ISO/IEC29171」として認定された。また、現在のiVDRは形状としては2.5インチハードディスクを記録メディアとしたメインストリームの「iVDR」に加え、まだ製品化はされていないものの、より小型な「iVDR Mini」や「iVDR Card」などの規格も存在している。
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