Siriで楽曲再生のコントロールも
【レビュー】これだけ違う「iPhone 4」と「iPhone 4S」 − AV機能重視ならソフトバンクがおすすめ
■ストリーミング再生中の電話、音はどうなる?
iPhone 4Sは、W-CDMA(UMTS)とCDMA2000に両対応する。米国でVerizon向けに販売されてきた「4」は、CDMA版でありAT&Tで販売されてきた「4」とはハードウェアが異なったが、W-CDMAとCDMA2000両対応のiPhone 4Sはすべてのキャリアで統一モデルが販売される。
日本で販売されるiPhone 4Sは、現時点ではすべてSIMロック版だ。ソフトバンクモバイルのSIMでアクティベートするとW-CDMA仕様となり、au/KDDIのSIMでアクティベートするとCDMA2000仕様となる。ハードウェアはまったく同じだが、アクティベーションにより通信方式が決定され、前述した機能差が生じるというわけだ。
今回筆者が購入したiPhone 4Sは、auで契約したCDMA2000仕様だ。その「機能差」が実際にはどのようなものか体感すべく、2つのテストを実施してみた。
1. radiko.jpのリスニング中に電話があった場合
まず試したのは、Wi-Fi有効時(3G+Wi-Fi)。この状態で着信があると、radiko.jpの音声はフェードアウトし、代わりに電話の着信音が鳴る。そのまま応答して通話を行い、終了するとradiko.jpの音声がフェードインしてくる。その切替に違和感はなく、実用的にはまったく問題なしと感じた。
次のテストは、Wi-Fi無効時(3G回線のみ)。着信があるとradiko.jpの音声がフェードアウトして着信音が鳴り、通話が始まるところまではWi-Fi有効時と同じだが、通話を終了してからradiko.jpの音声がフェードインしてくるまでに十数秒の時間を要した。これはマルチセッションに対応しないCDMA2000の仕様により、セッションが終了してしまったためと考えられる。
なお、ソフトバンクモバイルの回線を使用するiPhone 4では、Wi-Fi無効時でも通話終了直後にradiko.jpの音声がフェードインしてきた。
2. アプリのダウンロード中に電話があった場合
このテストは、Wi-Fi無効(3G回線のみ)の状態で実施した。Wi-Fi有効時には必ずWi-Fi経由でのダウンロードとなるため、電話機能には影響がないからだ。
結果だが、着信があると『電話』の画面に遷移し、応答すれば通話が始まるのはradiko.jpのときと同様だった。
着信した時点でダウンロードは中断されていたが、通話終了後7秒ほどすると自動的にダウンロードが再開されたので、実用上の問題は感じなかった。
ただし、ソフトバンクモバイルの回線を使用するiPhone 4では、通話中もダウンロードが継続されていた。
(海上 忍)