PC+小型スピーカーで音楽を楽しむ
デスクトップで楽しむ高音質 − “ニュースタイルオーディオ”のススメ
ケーブル変更などでのグレードアップも楽しみのひとつ |
本稿ではUSB入力を持つ製品とコンパクトなスピーカーの組み合わせについて述べているが、まずはスピーカーを決めてから他の機器について考えるという方も多いことと思う。そうした場合、魅力的な製品が揃う分野の一つがUSB-DACなのではないだろうか。
標準ドライバーがインストールされている手軽な96kHz/24bit対応までの製品であれば設定や接続時のトラブルも少なく、初心者にも安心であるが、その段階を超えてもっと良いサウンドが欲しいと望むのであれば、192kHz/24bitなどのハイレゾにも対応したモデルをチョイスしてみるのもよいだろう。コンパクトなハイグレード品としてRME「Babyface」、ラトックシステム「RAL-24192UT1」、ティアック「UD-H01」など、魅力溢れる製品が数多く存在するので、必要な機能や入力、出力を確認して選択してみて欲しい。
そしてハードウェアはそのままにして音質改善できる提案として、インシュレーターやUSBケーブル、スピーカー及びラインケーブルを付属品レベルからグレードアップさせるという手法もオススメだ。
ステレオミニーRCAステレオプラグタイプのものとしてオヤイデ「HPC-35R」やスープラ「BiLine MP」。USBケーブルとしてはクリプトン「UC-KS1.2」、フォステクス「ET-U1.0」、NEO 「d+ USB class A」などはコストパフォーマンスが高いと言えよう。
スピーカーケーブルは専用となるものも少なくないが、例えば「ベルデンSTUDIO497Mk2」など手頃な価格のものでもサウンド向上に結びつくだろう。
今回取り上げた製品の中には「UDA923BF」、「KAF-A55」、「MM-1」のようにUSB入力にミニB端子を用いた製品も数が多くなってきた。そうした製品にはADL「FORMULA2」、ワイヤーワールド「USM」、オーディオクエスト「Cinnamon 2」といったUSBケーブルの高音質モデルがあるのでチェックしてみて欲しい。
さて、スピーカーを中心にしてデスクトップサイドの配置が決まったのなら、気にして欲しいのが置き方についてである。多くの場合、スタンドに置くのではなく、机に直置きというケースがほとんどだと思うが、例えばコンパクトアクティブスピーカーGENELEC 「6010A」などで“デスクトップコントロール”というモードが用意されていることからも分かるように、スピーカーから放射された音が机に反射して中低域の特定ポイントが膨らむという問題があるのだ。
上述のモードが用意されている機器であれば対処の仕様があるのだが、難しいという場合はインシュレーターやしっかりした台を用意して、少しでも机面から離すなどの工夫が必要である。ある程度の大きさのスピーカーであれば、プロ用アクティブモニターをチルトして設置できるデスクトップ用スタンド「Ardan Audio EVP-M1」等を用いるのも良いだろう。