動画/静止画撮影や音楽再生を中心に試す
「Xperia acro HD/NX」の完成度は? − Xperia arcユーザーの記者がハンドリングテスト
そこで記者は、同エンジンおよびHD "Reality Display”液晶の実力を体感すべく、YouTubeで英国BBCが公開している「London Fireworks 2012 in full HD - New Year Live - BBC One」を視聴した。
夜空に次々と花火が打ち上げられているという映像なのだが、まず夜空の黒さがちゃんと確認できるし、ライトアップされた時計台のレンガの色もキチンと分かる。
また、ところどころで映される様々な人物についても、笑顔での口角のくぼみや肌つやが小さな画面からでもそれなりに見て取れる。記者が使用しているXperia arcと新モデルとを比べると、液晶保護フィルターを貼ってしまっている影響も多分にあるだろうが、Xperia arcではどうしても全体的に白茶けていたり、人物の肌つやものっぺりとしたものに感じてしまう。
もちろん、スマートフォンというコンパクトな筐体に電話を始めとした様々な機能を詰め込まねばならないという大前提があるため、細かく見ていくと気になる点がないと言えばウソになる。しかし、それらを差し引いても、新モデルでの映像表現の進化を非常に強く実感させられた。
また、Xperia acro HDでのワンセグ視聴では、液晶ディスプレイ自体が大画面・高精細になったがゆえに、放送での画質の粗さが気になってしまう。スマートフォン/携帯電話というハードの進化にワンセグというソフトの進化が置いて行かれた印象だ。
■アウトカメラがフルHD動画に対応 − 720p対応のインカメラも
カメラは有効約1,210万画素のアウトカメラと、約130万画素のインカメラを搭載。アウトカメラでは新たにフルHDに対応したことに加え、インカメラでも720p動画が撮影できるようになった。メインカメラには、ソニーの裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R for mobile」を採用し、F2.4と明るいレンズも搭載している。
実際に動画を撮影してみると、細部に気になる点はあるものの、スマートフォンであることを考えれば充分に満足できるレベル。旅先での出来事をフルHDで記録しておき、帰宅してからリビングの大画面テレビにHDMIでその映像を出力して楽しむなどといった使い方にも充分に応えてくれるだろう。
インカメラの720p動画もキレイだ。インカメラで動画を保存するというと、例えばUstreamやニコ生のようなサービスでの出先からの生中継配信などが考えられるだろうか。そういったケースを想定し表情を“自分撮り”する感じで街の風景を撮影してみたのだが、自分の肌や髪の毛の具合も鮮明に確認できる。なお、特にインカメラでの撮影時にはその形状から本体を縦位置で構えたくなるところだが、動画撮影は本体を横にした状態で行うよう注意したい。