スポーツ/ニュース/映画…“音”の印象はどう変わる?
【レビュー】テレビの音を『お手軽に』強化 − マクセルの“SoundBoard”「MXSP-SB2000」を試す
■スポーツやニュースなど地デジ番組をチェック |
まずは早速、今回の本題のひとつでもあるスポーツ中継からチェックしてみよう。視聴番組は女子バレーのオリンピック最終予選。広い体育館に大観衆の熱気が詰まっている。
まずはテレビのスピーカーでしばらく聴いてみて、そこからあらかじめ接続しておいた本機の電源をオン。この際、SRSとBASSもオンにしておいた。
すると歓声や拍手の厚みが一気に増す。それだけではなく、拍手や歓声の解像感も高まる。テレビのスピーカーではそれらは一塊の音だったところが、人数を感じさせる多くの音の集まりとしてばらけて聴こえてくるのだ。大観衆のスケール感を、より大きな迫力とより細やかな描き込みで表現してくれる。
実況の声のクリアさも格段に向上する。内容を聴き取りやすくなるので、音量を無闇に上げなくてもよくなるのも嬉しい。
ここでSRSのオンオフを試すと、解像感やクリアさはSRSの効果によるところも大きいことが確認できる。オンにしたときの方が明らかに好感触。音場の左右の広がりも増す。オンにしたときに音が不自然になるなどの副作用も感じられないので、SRSは基本的に常時オンがおすすめだ。
低音の強調を2段階に設定できるBASSも、その強調の具合が自然なので、常時オンで問題ない。オンにした状態でしばらく聴いてからオフにすると、音の厚みが物足りなく感じる。
というわけで以下も、両機能ともオンの状態を基本に聴いていく。
続いてはテレビ番組の中で地味ながらも視聴機会の多いであろう、ニュースをチェック。NHKのお昼のニュースだ。
これは実に聴き取りやすい。背景に歓声やBGMがない分、声自体のクリアさがさらに際立つ。テレビのスピーカーでは声になんとなくもやっとした厚みがあったのだが、そのもやっとした部分がすっきりと整理されて、声の通りが良い。声が聴きやすいということが人間にとってどれほど心地よいことなのか。それを改めて実感できる。
180度転換してバラエティ番組も試してみよう。「AKBINGO!」はAKB48の冠番組。出演者が多数なバラエティ番組の例と考えてほしい。多くの場面でたくさんの出演者の声が交錯するのだが、スピーカーが弱いテレビを使っているとそれらの声がまさに「がやがや」と一塊に聴こえて、耳にうるさいこともある。
本機をオンにすると、一人一人の声が聴き取りやすくなるし、声質の描き分けもはっきりして、誰が何を言っているのかがわかりやすくなる。SRSの効果で音場が左右に広がり、声と声の間の余白も確保。ごちゃごちゃとしたうるささも低減される。バラエティ番組も良い音で聴くにこしたことはないものだと実感できる。