【特別企画】イヤホンチップでイヤホンリスニングを変える!
一番低音が充実しているのは? シリコン、フォーム、ジェル…イヤホンチップ各種の“聴こえ方測定”
イヤホンチップ各種の聴こえ方を“目”で見てみよう!
イヤホンチップ各種の聴こえ方に迫る特別企画「イヤホンチップでイヤホンリスニングを変える!」。今回は、イヤホンチップ交換の効果を“目で見える形”でご紹介したい。さっそくだが、それがこのグラフだ。
これは、補聴器を各個人に合わせて調整する際に用いる測定機器「Medrx」を利用して、イヤホンチップ各種を付け替えたイヤホンの聴こえ方を計測したものだ。左が今回の検証に協力してくれた女性スタッフの耳で測定したグラフで、右が僕の耳で測定したグラフだ。
測定では、まず測定機器の細いチューブを耳に入れた状態でイヤホンを装着して音楽を再生。チューブで収録した音を、測定機器に接続したパソコンの測定アプリで周波数解析してグラフ化した。つまりこのグラフは「カナル型イヤホンを挿入した耳の中で実際に鳴っている音」を測定したグラフということになる。
もちろんこれは、個人の耳穴の大きさ・形状とイヤホンチップの相性が含まれたうえでの測定結果であるため、絶対的なものではない。しかし聴こえ方の傾向として参考にはなるだろう。
まず、女性スタッフの耳で計測した左のグラフをみてみよう。目立つのは、フォーム素材のイヤホンチップは低音が良く出ているということ。それらに続くのはシリコンの傘の下にジェルを仕込んだモンスターのスーパー・ジェル・チップと、同じくフォームを仕込んだソニーのノイズアイソレーションイヤーピースだ。この結果は、実際に僕が聴いた音の印象とも一致する。
逆に、イヤホンチップなしの状態と、女性スタッフの耳にフィットしづらかったというトリプルフランジは、低音がかなり弱い。
それらから推測できるのは、「フォームを筆頭に遮音性の高いチップは低音が良く出る」ということだ。イヤホンリスニング時に低音の出方に不満がある方は、適正なサイズのフォームチップに変えることで、そこを強化できる可能性がある。
次に、僕の耳で計測した右のグラフをみてみよう。僕のグラフの方は周囲に騒音がある状態で簡易的に図ったものなので参考程度であることをあらかじめ断っておくが、2つのグラフを並べることである程度の傾向はわかりやすいのではないかと思う。
コンプライのフォームチップについては、上述の女性スタッフと同じく僕の耳でも低音がしっかり出ていることがわかる。コンプライのフォームチップは、女性スタッフも僕も耳へのフィット性が高く、同時に遮音性が高かった。
今回は改めてイヤホンチップのフィット性が聴こえ方に大きく影響を及ぼすことを実感した。例えばモンスターのジェルチップについては、先述の女性スタッフの測定ではフォームチップに次ぐ低音が出ていたものの、僕の耳では多少フィットしづらかったためかあまり低域が出ていない。
逆にトリプルフランジについては、フィットしづらかったという女性スタッフの耳と比べると僕の耳の方がフィット性が高かったためか、比較的低音が出ている結果となっている。
なお、中音から高音側の聴こえ方はあまり大きな差は出ていないようだが、僕が実際に聴いた印象としては、フォーム素材のイヤホンチップの方が細かな音を聴き取りやすい。
これは単純に、遮音性が高い方が周囲の音に邪魔されずに細かな音も聴き取りやすいということだろう。つまり「遮音性」はあらゆる面で音に好影響をもたらすわけだ。
イヤホンチップ各種の聴こえ方に迫る特別企画「イヤホンチップでイヤホンリスニングを変える!」。今回は、イヤホンチップ交換の効果を“目で見える形”でご紹介したい。さっそくだが、それがこのグラフだ。
これは、補聴器を各個人に合わせて調整する際に用いる測定機器「Medrx」を利用して、イヤホンチップ各種を付け替えたイヤホンの聴こえ方を計測したものだ。左が今回の検証に協力してくれた女性スタッフの耳で測定したグラフで、右が僕の耳で測定したグラフだ。
測定では、まず測定機器の細いチューブを耳に入れた状態でイヤホンを装着して音楽を再生。チューブで収録した音を、測定機器に接続したパソコンの測定アプリで周波数解析してグラフ化した。つまりこのグラフは「カナル型イヤホンを挿入した耳の中で実際に鳴っている音」を測定したグラフということになる。
もちろんこれは、個人の耳穴の大きさ・形状とイヤホンチップの相性が含まれたうえでの測定結果であるため、絶対的なものではない。しかし聴こえ方の傾向として参考にはなるだろう。
まず、女性スタッフの耳で計測した左のグラフをみてみよう。目立つのは、フォーム素材のイヤホンチップは低音が良く出ているということ。それらに続くのはシリコンの傘の下にジェルを仕込んだモンスターのスーパー・ジェル・チップと、同じくフォームを仕込んだソニーのノイズアイソレーションイヤーピースだ。この結果は、実際に僕が聴いた音の印象とも一致する。
逆に、イヤホンチップなしの状態と、女性スタッフの耳にフィットしづらかったというトリプルフランジは、低音がかなり弱い。
それらから推測できるのは、「フォームを筆頭に遮音性の高いチップは低音が良く出る」ということだ。イヤホンリスニング時に低音の出方に不満がある方は、適正なサイズのフォームチップに変えることで、そこを強化できる可能性がある。
次に、僕の耳で計測した右のグラフをみてみよう。僕のグラフの方は周囲に騒音がある状態で簡易的に図ったものなので参考程度であることをあらかじめ断っておくが、2つのグラフを並べることである程度の傾向はわかりやすいのではないかと思う。
コンプライのフォームチップについては、上述の女性スタッフと同じく僕の耳でも低音がしっかり出ていることがわかる。コンプライのフォームチップは、女性スタッフも僕も耳へのフィット性が高く、同時に遮音性が高かった。
今回は改めてイヤホンチップのフィット性が聴こえ方に大きく影響を及ぼすことを実感した。例えばモンスターのジェルチップについては、先述の女性スタッフの測定ではフォームチップに次ぐ低音が出ていたものの、僕の耳では多少フィットしづらかったためかあまり低域が出ていない。
逆にトリプルフランジについては、フィットしづらかったという女性スタッフの耳と比べると僕の耳の方がフィット性が高かったためか、比較的低音が出ている結果となっている。
なお、中音から高音側の聴こえ方はあまり大きな差は出ていないようだが、僕が実際に聴いた印象としては、フォーム素材のイヤホンチップの方が細かな音を聴き取りやすい。
これは単純に、遮音性が高い方が周囲の音に邪魔されずに細かな音も聴き取りやすいということだろう。つまり「遮音性」はあらゆる面で音に好影響をもたらすわけだ。