[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第52回】Androidとデジタル接続! iBasso Audio新ポタアン「D zero-SE」レビュー
■徹底試聴は続く! USB以外の接続パターンでも音質チェック
ちなみに、他の接続パターンでの音の印象についても、簡単にではあるが触れておこう。
GALAXYのヘッドホン出力からのアナログ接続では、GALAXYの基本的な音質を根本的に一変させるような改善はもちろん得られない。しかし、サポート効果は実感できる。
駆動力向上によってか、例えばベースの音色の張りが強まりドラムスもがっしり感を増す。また高音側ではシンバルの描写の薄刃さ、ギターのザクザクとしたキレも高まる印象だ。激変ではないにせよ十分に意味のある変化だ。
PCとのUSB接続ではカッチリとした硬質な描写が印象的。音像の無駄がよい具合に削がれ、精密感が高まる。ベースの感触がほどよくゴツっとして骨太のドライブ感が生まれるところなどは特に好感触。
一通り聴いてみてやはり印象的なのは、AndroidスマートフォンとUSB-DAC接続したときの効果の大きさ。この機能が使える環境では、本機の能力が最大限に発揮される。
しかしその機能が使える機種が限定されており、しかも具体的にどのスマートフォンとなら動作するのかの情報が現時点では乏しい。そこが弱点だ。今後その点が公式にせよ非公式にせよ、充実することを期待したい。
それにしても、スマートフォンの再生音質をドーンと向上できるアイテムであることは間違いない。スマートフォンを普段の音楽再生に活用しているが、その音質には不満…、そんな方はこの製品、そしてこの分野の今後に要注目だ。
高橋敦 TAKAHASHI,Atsushi 趣味も仕事も文章作成。仕事としての文章作成はオーディオ関連が主。他の趣味は読書、音楽鑑賞、アニメ鑑賞、映画鑑賞、エレクトリック・ギターの演奏と整備、猫の溺愛など。趣味を仕事に生かし仕事を趣味に生かして日々活動中。 |
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