【特別企画】UEが本気で作った高音質モデル
遊び心溢れる本格派 − UEのBluetoothスピーカー「UE BOOM」レビュー
■こだわり設計で高音質を実現。2台でステレオ再生も
しかしながら、さすがUEブランドというべきか、サウンドクオリティにもしっかりしたこだわりを盛り込んでいるあたりが嬉しいところ。「この円筒形のなかにどうやってスピーカーユニットを配置したのだろう」と不思議に思っていたくらいだが、技術スタッフ自らの手で中身を見せて貰うと、ドライバーユニットのほかにパッシブラジエーターも配置されており、よくまあ絶妙なポジションを見つけたものだと感心した次第。
まずはPCの3Dソフトで、その後実際の模型でと相当数のサンプルを制作してテストを行ったようだが、そういったこだわりの甲斐あって、90Hz〜20kHzというワイドな帯域特性、サイズからは望外といえる整いの良いサウンドを実現している。いっほうで、ライフスタイル重視の円筒形デザインのため、ステレオイメージはあえて追求せず、そのかわり全方位スピーカーとして360度のプレゼンスを提供している。このあたりは、パーティースペースなど大勢で聴くことも想定したチョイスだろう。
さらにユニークなことに、UE BOOM はステレオ再生も可能となっている。UE BOOM を2つ揃え、iOS、Android両方に用意された専用アプリを活用することで、ステレオスピーカーシステムとして利用することができるのだ。
これは、なかなか画期的。一般的に、アプリを使ってBluetoothスピーカーを2台同時接続できても同じモノラル音声が出力される場合が多いなか、UE BOOM ではちゃんとステレオで再生できる。友達同士で UE BOOM を持ち寄れば、ワイヤレスステレオスピーカーとしても活用できるのだ。
加えて、アプリ内にはシチュエーションによってEQ特性を変更したり、バスブーストをオンにすることもできる。加えて、こちらは機能面の話になるが、アラームやハンズフリーなど、Bluetoothスピーカーならではのスマートフォン連携もしっかり用意されている。UEブランドならではの音質に対するこだわりを盛り込みつつ、そのいっぽうで外観のデザイン、アプリ連携など、イマドキのシチエーションにしっかり配慮したユーザビリティも併せ持っているところが、UE BOOM の大きなアドバンテージといえる。