[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第89回】「リスニングハイエンド」という新語を授けよう! Ultimate Ears「UE900s」レビュー
■パッケージから溢れ出るイヤーピースフィッティングへの執着
さて、基本ポイントを説明し終えたところでイヤーピースの話に戻ろう。まずは付属イヤーピースの種類だが、
・09.5mm|シリコン
・10.5mm|シリコン
・11.5mm|シリコン、低反発フォーム
・12.5mm|シリコン、低反発フォーム
・13.5mm|シリコン、低反発フォーム
・14.5mm|シリコン、低反発フォーム
…の、6サイズ9種類だ。これだけ数が多いと、これをバラバラと袋詰めにされていたりするとどれがどれだかわかりにくいこと必至。しかし本機のパッケージではきれいに整列させられているので、イヤーピース探しに手間取ることがない。
そしてこのイヤーピースパッケージにはもうひとつ仕掛けがある。イヤーピースを取り出してみると…。
イヤーピースは専用のスティックに装着されており、そのスティックから取り外してイヤホン本体に着ける仕組み。これが何でそんな形になっているかというと、その理由はこれだ!
各サイズ各素材のイヤーピースをスティックごとに取り出し、次々と自分の耳に挿し入れてそのフィット感を確かめることができる。いちいち各サイズのイヤーピースをイヤホンに取り付けて取り外してを繰り返すことなく、フィッティングの確認を手早く行えるのだ。そこまでやるか!と思えるほどのイヤーピースフィッティングへの執着!
ポイントの紹介は以上。最後はもちろん音質チェックだ。
まず最初に一言お伝えするなら、これは「イヤーモニターではないリスニング向けハイエンドイヤホンの音とは?に対するUEの答え」なのではないかと思う。
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