【特別企画】OPPO「HA-1/PM-1」徹底検証<第1回>
OPPO「HA-1」を全方位レビュー。USB-DAC/ヘッドホンアンプに新たな注目機登場
<2>USB-DACのサウンドを検証する
■CDリッピング音源をナチュラルかつ粒立ち滑らかに再現
気になるサウンドであるが、まずは本機をUSB-DACとして用いて、スピーカー環境に繋いだ際の検証を試みた。スピーカーシステムはELAC「FS249BE」、プリメインアンプにACCUPHASE「E-600」を用意した。
まずはCDリッピング音源を聴いた。粒立ちが滑らか、かつナチュラルで非常に耳当たり良い。オーケストラのハーモニーは高解像で、ホールトーンは響きが深くリッチ。ローエンドは弾力が良く、アタックのキレも十分。ジャズトリオにおけるピアノのハーモニクスがクリアで、エッジ感も素直に浮き上がる。ウッドベースの胴鳴りは制動高く、余韻の階調も細やか。伸びの良い響きを聴かせてくれる。ドラムセットの定位感も明確で、音像の立体感も自然だ。
ロックでも基本的な傾向は同じだが、ディストーションギターの引き締まったリフが小気味よく決まり、リズム隊の密度高いアタックもリッチに響く。ボーカルの定位はボトムをスマートにまとめ、口元をくっきりと抜け良く描く。
ちなみにフロントパネルのディスプレイは、画面の明るさを調整する「Screen Dimmer」機能から“Off”を選択すると、操作時にだけ画面を表示できる。こうしておくと、サウンドのS/Nがさらに向上し、質感描写もよりクリアでスムーズに描かれるようになった。より音質にこだわりたい場合に有効だ。
■ハイレゾ音源では鮮度・純度の高い再現性を発揮
続いて、HA-1の醍醐味であるハイレゾ音源の再生を試した。PCM系音源として、『ヴィヴァルディ:四季』(HQM:192kHz/24bit・WAV)を再生。HA-1はストリングスやチェンバロの透明度の高いハーモニーを、ひとつひとつ鮮明に描写する。音像は中域の密度感も十分で、高S/Nでウェットな響きに満ちた音場表現とバランス良く両立する。『飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラ コンサート2013』(e-onkyo:96kHz/24bit・WAV)では、混濁感のないハーモニー、ホールのふくよかな残響と管弦楽器の澄んだ旋律が同時に楽しめる。
ロック系としてボストン『サード・ステージ』(HD Tracks:192kHz/24bit・FLAC)も聴いたが、奥行き深い音場に、立体的な音像がくっきりと浮き上がる。リズム隊はほんのり厚みを持ち、ボストンの顔ともいえるギターやコーラスのリッチな重なりも制動良くまとめる。倍音の伸びも素直だ。
続いてDSD系として、Suara『DSDライブセッション』(OTOTOY:2.8MHz・DSD)を聴く。個々の楽器が立体的に浮かび上がり、質感がしなやかで付帯感のない描写だ。ヴァイオリンのタッチが澄んでいて、分離良い。ギターの倍音はカラッとしており、艶良く締まった胴鳴りを聴かせてくれた。ボーカルの口元はくっきりと浮かび、ボディはスマートに描かれる。リヴァーブとの分離も良く、透明感ある空間を演出してくれる。
長谷川友二『音展2009・ライブレコーディング』(筆者自身による録音:2.8MHz・DSD)は定位感、位相表現が素晴らしい。弦のアタックにキレがあり、鮮度・純度感が高い。ウッドベースの胴鳴りは弾力良く、ボーカルは厚み十分。移動感も自然で、口元の描写のキレと有機的な質感表現をバランス良くまとめている。DSDならではの余韻の階調表現に加え、音像の芯を明確に捉えてくれた。
■USB-DACは同価格帯の単体機を凌駕する分解能の高さと鮮度感が持ち味
HA-1をUSB-DACとして捉えたとき、ハイレゾ音源はPCM系、DSD系ともに、ナチュラルで鮮度感の高い描写を得意とする。分解能の高さとともに、音像の密度感、そして空間表現も両立している。HA-1はヘッドホンアンプとしてはもちろん、単体USB-DACとして活用できるポテンシャルを持っているといえるだろう。
■CDリッピング音源をナチュラルかつ粒立ち滑らかに再現
気になるサウンドであるが、まずは本機をUSB-DACとして用いて、スピーカー環境に繋いだ際の検証を試みた。スピーカーシステムはELAC「FS249BE」、プリメインアンプにACCUPHASE「E-600」を用意した。
まずはCDリッピング音源を聴いた。粒立ちが滑らか、かつナチュラルで非常に耳当たり良い。オーケストラのハーモニーは高解像で、ホールトーンは響きが深くリッチ。ローエンドは弾力が良く、アタックのキレも十分。ジャズトリオにおけるピアノのハーモニクスがクリアで、エッジ感も素直に浮き上がる。ウッドベースの胴鳴りは制動高く、余韻の階調も細やか。伸びの良い響きを聴かせてくれる。ドラムセットの定位感も明確で、音像の立体感も自然だ。
ロックでも基本的な傾向は同じだが、ディストーションギターの引き締まったリフが小気味よく決まり、リズム隊の密度高いアタックもリッチに響く。ボーカルの定位はボトムをスマートにまとめ、口元をくっきりと抜け良く描く。
ちなみにフロントパネルのディスプレイは、画面の明るさを調整する「Screen Dimmer」機能から“Off”を選択すると、操作時にだけ画面を表示できる。こうしておくと、サウンドのS/Nがさらに向上し、質感描写もよりクリアでスムーズに描かれるようになった。より音質にこだわりたい場合に有効だ。
■ハイレゾ音源では鮮度・純度の高い再現性を発揮
続いて、HA-1の醍醐味であるハイレゾ音源の再生を試した。PCM系音源として、『ヴィヴァルディ:四季』(HQM:192kHz/24bit・WAV)を再生。HA-1はストリングスやチェンバロの透明度の高いハーモニーを、ひとつひとつ鮮明に描写する。音像は中域の密度感も十分で、高S/Nでウェットな響きに満ちた音場表現とバランス良く両立する。『飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラ コンサート2013』(e-onkyo:96kHz/24bit・WAV)では、混濁感のないハーモニー、ホールのふくよかな残響と管弦楽器の澄んだ旋律が同時に楽しめる。
ロック系としてボストン『サード・ステージ』(HD Tracks:192kHz/24bit・FLAC)も聴いたが、奥行き深い音場に、立体的な音像がくっきりと浮き上がる。リズム隊はほんのり厚みを持ち、ボストンの顔ともいえるギターやコーラスのリッチな重なりも制動良くまとめる。倍音の伸びも素直だ。
続いてDSD系として、Suara『DSDライブセッション』(OTOTOY:2.8MHz・DSD)を聴く。個々の楽器が立体的に浮かび上がり、質感がしなやかで付帯感のない描写だ。ヴァイオリンのタッチが澄んでいて、分離良い。ギターの倍音はカラッとしており、艶良く締まった胴鳴りを聴かせてくれた。ボーカルの口元はくっきりと浮かび、ボディはスマートに描かれる。リヴァーブとの分離も良く、透明感ある空間を演出してくれる。
長谷川友二『音展2009・ライブレコーディング』(筆者自身による録音:2.8MHz・DSD)は定位感、位相表現が素晴らしい。弦のアタックにキレがあり、鮮度・純度感が高い。ウッドベースの胴鳴りは弾力良く、ボーカルは厚み十分。移動感も自然で、口元の描写のキレと有機的な質感表現をバランス良くまとめている。DSDならではの余韻の階調表現に加え、音像の芯を明確に捉えてくれた。
■USB-DACは同価格帯の単体機を凌駕する分解能の高さと鮮度感が持ち味
HA-1をUSB-DACとして捉えたとき、ハイレゾ音源はPCM系、DSD系ともに、ナチュラルで鮮度感の高い描写を得意とする。分解能の高さとともに、音像の密度感、そして空間表現も両立している。HA-1はヘッドホンアンプとしてはもちろん、単体USB-DACとして活用できるポテンシャルを持っているといえるだろう。