【レビュー】テレビを手軽に高音質化！ソニーとヤマハの注目サウンドバー/HTシステムを徹底比較

■3モデルを実際に視聴して音質をチェック

では、映画『アメイジング・スパイダーマン』と音楽BD『Legends of Jazz: Showcase』を使い、各モデルを試聴した印象を紹介していこう。

・ソニー「HT-CT370」はバランスの良い音の仕上がり

HT-CT370は、家電量販店のホームシアタースピーカーシステムカテゴリーで一番人気になっているだけあって、すべてにおいてバランスの取れたモデルだ。

サブウーファーはコンパクトだが、爆発音のような重低音が破綻せずに響く。ホームシアタースピーカーでは重低音が強すぎるような場合もあるが、HT-CT370は弱すぎず強すぎず、マンションのリビングなどで楽しむ上でバランスの良いセッティングだと感じた。ガラスの割れる破裂音が耳に刺さるようなこともなく聴きやすい。

音声モードの「ナイトモード」もHT-CT370の魅力の一つだろう。音量を下げた場合、通常は低音域や高音域がカットされてスカスカの音になってしまうのだが、ナイトモードは低音域と高音域を持ち上げることによって聴感上バランスの良い音に仕上げてくれる。割れたガラスや砂を踏むような細かい音が小音量でもしっかりと聞こえるのがうれしい。「夜に迫力満点のアクション映画を楽しみたい」という人に最適の機能と言える。

サウンドバータイプなので、画面の左右から回り込むような広がり感はないが、音楽コンテンツもそこそこ楽しめた。ずっしりとした低音とシャキッとした高音はメリハリが効いていて聞きやすい。女性ボーカルなどもしっかりと聴かせてくれる。低価格モデルながらも「心地よさ」のポイントを押さえている印象だ。