<山本敦のAV進化論>第20回
超高精細WQXGA有機ELタブレット「GALAXY Tab S」レビュー − 10型/8型両方でAV機能を試す
8.4インチモデルは、画面のサイズ感とコンパクト・軽量な本体のハンドリングの高さを活かして、電子書籍リーダーとして便利に活用できると感じた。8.4インチの大きな画面はコミックスや小説を読むのにとても都合が良い。コミックスは1ページが全画面に大きく表示されるので迫力もグンと上がる。ページめくりのレスポンスも俊敏だ。
読書モードをオンにすると画面の色温度がやや下がって「紙」の色合いに近づく。GALAXY Tab Sシリーズには明るさの自動調整機能も搭載されているので、暗い寝室での利用時には明るさを抑え、反対に屋外では十分に明るくして視認性を上げるなど、常時見やすい表示を実現している。
Androidのゲームコンテンツも試した。タッチ操作のレスポンスがとてもスムーズで、オクタコアCPUの高性能を感じさせる。グラフィックスをつくり込んだコンテンツを表示すると映像の精彩感や立体感も高く、WQXGAのディスプレイでプレイするメリットが十分に感じられた。
本体のカメラで写真を撮影してみた。GALAXY S5に搭載された「選択フォーカス」は残念ながら非搭載だが、フロントカメラとリアカメラを同時に使ってPinP撮影ができる「デュアルカメラ」や、動画・静止画両対応のHDR撮影などシリーズならではの多彩な撮影機能を網羅している。
リアカメラでは最大8メガピクセル(4対3)の静止画撮影のほかフルHD動画の撮影に対応。なおGALAXY S5やGALAXY Note 3が対応する4K動画撮影はサポートしていない。
本機で撮影したものと、GALAXY S5で撮影した8メガ/画角4対3(S5自体は最大16メガ対応)の静止画と比べてみたのが次の写真。両方ともにHDRモードで昼間の花壇を撮影した画像は、色合いやコントラストの再現性はとてもよく似ている印象だ。
また、10.5インチのモデルとGALAXY S5で、それぞれHDRモードをオフにして室内で撮影した料理の写真を比較してみると、GALAXY Tab Sの方が赤や緑の色合いが若干あっさりと仕上がるものの、コントラストのバランスはとても自然に再現されている。
■【10.5インチ】タブレットにとっての高画質の基準を変えるWQXGAディスプレイ
10.5インチのモデルも薄さ6.6mm、約465gという軽量設計を実現しているためポータビリティがとても高い。フロントパネルは”横構え”を基本としたボタンレイアウトが特徴。長辺の上側にサムスンのブランドロゴとインカメラ、下側にホーム/戻る/履歴ボタンを搭載している。