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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第98回】聴き逃してたらもったいない!「B&O PLAY」の実力派イヤホン/ヘッドホンを激推し

公開日 2014/09/22 12:24 高橋敦
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▼BeoPlay H3 

ではまずは「BeoPlay H3」から見ていこう。オンライン直販価格2万5,200円。

B&Oロゴ周囲の小さな孔はサウンドチューニングの一環

形状的には普通のカナル型で装着感もそれに準ずる

アルマイト処理を施した高純度アルミニウム製のハウジングは、美しいラインと仕上げだが奇抜ではないルックス。これなら好き嫌いは出にくいだろう。ドライバーは10.8mmと一般的な口径のダイナミック型だ。それを「新しいマイクロベースポート」で「ダイナミックでバランスのとれたフルトーンサウンド」にチューニング。ハウジングの背中、B&Oロゴ周囲の23個の小さな空気孔がそれと思われる。

左耳側のケーブルにスマートフォン用リモコンを装備

プラグは金属ケースのコンパクトなストレート型

ということで見ての通り、ルックスや仕様の時点では過度の主張はない。B&O感が薄いと言えば薄いのだが、「別にB&O感とか要らないから。音さえよければ」という方には問題ないだろう。

ではその音のチェックだ。送り出し側のプレイヤーとしてはAstell & Kern 「AK120II」を使用した、不足のない条件だ。

実はそもそも、今回のこのB&O推し企画の発端は、別件で聴いたこのH3の音にとても感心させられたことだ。やや軽めの音だが、その代わりに抜けや明るさといった要素がとても優秀。つまり「カナル密閉型」っぽさがかなり緩和されているのだ。前述の大胆な空気孔のおかげだろうか。ただし一方で遮音性は弱いのでその点はあらかじめ注意が必要。

低音は控えめだが低音楽器の存在感を損ねてはいない。ベースやドラムスはその音色の抜けっぷりがよい。また音場全体を見ても抜けがよく、音と音の間に十分なスペースが確保されている。そのため低音楽器同士がぶつかって濁ることなくクリアに発音され、こちらに届いてくるのだ。

音場の余裕と音色の明るさもあって細部の見え方もよい。例えばスネアドラムのゴーストノート(譜面上の音ではなく各ドラマーによってニュアンスとして加えられる細かな音)やその細かな響きも豊かに届いてくるので、リズムの表現がより伝わってくる。

女性ボーカルの刺してくる成分の再現性は、“ほどほど”程度だ。すごく綺麗に刺してくれるわけではないが十分にシャープではあり、しかし嫌なシャープさではない。ヘヴィさや強烈なドライブ感といった表現は苦手だが、スピード感やキレは秀逸。それでいて疲れない心地よい音調。そういった印象のイヤホンだ。

次ページ続いて同社イヤホンの超名機「A8」のB&O PLAY版Earset 3i

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