装着感からサウンドまで詳細レポート
フィリップス“Fidelio“「X2」レビュー − 進化したフラグシップ開放型ヘッドホン
フィリップスのプレミアムオーディオライン“Fidelio”のフラグシップヘッドホン「X1」が、「X2」へとリプレイスされた。開放型ヘッドホンのハイエンドモデルとして高い評価を受けた従来機をさらに進化させた「X2」のサウンドを、長谷川教通がレビューする。
■Fidelioのフラグシップ「X1」が「X2」へと進化
フィリップスのプレミアムヘッドホンブランド“Fidelio”のフラグシップモデル「X2」が登場した。2013年秋に発売された"Fidelio”「X1」がヘッドホンユーザーから高い評価を得ているだけに、その後継モデルがどのように進化しているか、期待は大きい。
デザインはX1のテイストをほぼ継承しており、2本のメタルフレームと本皮により作り込まれたヘッドバンドはとても上質感がある。X2ではカラーがブラックになり、ハウジングもブラックで統一されている。ハウジングに組み込まれたメタルグリルからは、スタイリッシュなイメージに加え強靱でワイルドな個性も感じられ、X2がオープン型であることを見事に視覚化している。
■計算しつくされた装着性。15度傾斜したイヤーカップも特徴
早速装着してみる。ヘッドバンドの内側にあるメッシュのバンドによって適切な位置に調節されるのだが、このバンドは幅が広くソフトな感触で、通気性もある。長時間装着しても蒸れたりすることもないだろう。側圧も適度で窮屈さは感じないが、しっかりとホールドされているので、試聴中に下を向いてもずれたりすることはないはずだ。
イヤーパッドは、低反発ウォームをベロア生地で覆ったもので、フィット感は快適。このイヤーパッドが交換可能になったのは嬉しい。イヤーパッドを外すと4本のプラスチック製ピンと位置合わせ用のガイドピンが現れる。イヤーパッドは、装着感は言うまでもなく、音質においても重要な役割を果たしている。よってX1では固定式を採用していたのだろうが、このように確実な着脱方式でクオリティと快適性を両立させようとしたアイディアはすばらしい。
イヤーカップが15度傾いているのも特徴だ。これにより50mm口径のネオジウムドライバーが発する音波が真横からではなく、いくぶん前方から耳に到達することになる。ちょうど耳たぶの形状に合わせるような設計だ。これは重要なポイントで、ステレオ音場の自然で立体的な拡がりと、明確な音像感に少なからず貢献しているはずだ。また、イヤーカップを二重構造にすることにより、響きの透明感を損なう共振を抑え込むとともに、リスナーの聴感を大切にした音のチューニングを行っている。
■Fidelioのフラグシップ「X1」が「X2」へと進化
フィリップスのプレミアムヘッドホンブランド“Fidelio”のフラグシップモデル「X2」が登場した。2013年秋に発売された"Fidelio”「X1」がヘッドホンユーザーから高い評価を得ているだけに、その後継モデルがどのように進化しているか、期待は大きい。
デザインはX1のテイストをほぼ継承しており、2本のメタルフレームと本皮により作り込まれたヘッドバンドはとても上質感がある。X2ではカラーがブラックになり、ハウジングもブラックで統一されている。ハウジングに組み込まれたメタルグリルからは、スタイリッシュなイメージに加え強靱でワイルドな個性も感じられ、X2がオープン型であることを見事に視覚化している。
■計算しつくされた装着性。15度傾斜したイヤーカップも特徴
早速装着してみる。ヘッドバンドの内側にあるメッシュのバンドによって適切な位置に調節されるのだが、このバンドは幅が広くソフトな感触で、通気性もある。長時間装着しても蒸れたりすることもないだろう。側圧も適度で窮屈さは感じないが、しっかりとホールドされているので、試聴中に下を向いてもずれたりすることはないはずだ。
イヤーパッドは、低反発ウォームをベロア生地で覆ったもので、フィット感は快適。このイヤーパッドが交換可能になったのは嬉しい。イヤーパッドを外すと4本のプラスチック製ピンと位置合わせ用のガイドピンが現れる。イヤーパッドは、装着感は言うまでもなく、音質においても重要な役割を果たしている。よってX1では固定式を採用していたのだろうが、このように確実な着脱方式でクオリティと快適性を両立させようとしたアイディアはすばらしい。
イヤーカップが15度傾いているのも特徴だ。これにより50mm口径のネオジウムドライバーが発する音波が真横からではなく、いくぶん前方から耳に到達することになる。ちょうど耳たぶの形状に合わせるような設計だ。これは重要なポイントで、ステレオ音場の自然で立体的な拡がりと、明確な音像感に少なからず貢献しているはずだ。また、イヤーカップを二重構造にすることにより、響きの透明感を損なう共振を抑え込むとともに、リスナーの聴感を大切にした音のチューニングを行っている。
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