<山本敦のAV進化論 第40回>
【レビュー】リモート視聴でチャプターも利用可能に ‐ DLPA 2.0に対応した新“RECBOX”を試す
はじめにRECBOXからホームネットワーク上のDMSである、BDレコーダーにアクセスして録りためた番組をダウンロードムーブする。本機能を活用するためには、レコーダー機器の側もダウンロードムーブに対応している必要があり、ソニーのBDZ-ET1100はこれをサポートしている。対応機器の一覧はアイ・オー・データのサイトで確認して欲しい。なお、HVL-DRシリーズをBDレコーダーの外付記憶媒体として直接録画を行うことはできない。
ダウンロードムーブはDiXiM Play SEとDR Controller、両方のアプリから操作ができる。宅外からダウンロードムーブは行えないが、DR Controllerアプリから「自動ダウンロード設定」をあらかじめ行っておくことによって、BDレコーダーで録画した番組を自動的にHVL-DRシリーズにダビングしておくことができる。例えば長期で旅行や出張などの外出をしてしまうときに便利な機能で、外出先で連続ドラマを見逃さずにフォローができる。ダウンロードの条件設定も「番組名」や「ジャンル」「タイトル」「チャンネル」「曜日」など細かく行えるので、無駄な録画を避けてHVL-DRシリーズのHDDを有効に活用できる。
なおHVL-DRシリーズに録画したコンテンツは、ネットワーク経由で他の“RECBOX”や東芝、パナソニックのBDレコーダーにムーブアウトができるので、アーカイブして残しておきたい番組はレコーダーを使ってBDディスクに保存しておくのが良いだろう。
■チャプター情報のダビングに対応
「DiXiM Play SE」はDLPA 2.0上で動作するプレーヤーアプリだ。筆者が普段使っているBDレコーダー「BDZ-ET1100」とプレーヤーアプリ「TV SideView」はNexTVフォーラムのリモート視聴に対応している組み合わせのため、基本的にはHVL-DRシリーズにわざわざ番組をムーブしなくても、「外からどこでも視聴」の機能を使って、外出先からライブ番組や録画番組の視聴が楽しめる。だが、録画番組のリモート視聴時には、NexTV-Fの「リモート視聴要件」に従ってチャプター単位のスキップ/スキップバック操作ができない。
一方で、「DiXiM Play SE」の場合ではダウンロードムーブを行う際に、BDレコーダーで生成された録画番組のチャプター情報を一緒にダウンロードしてくる機能があるため、リモート視聴時にもチャプター単位の操作や、30秒スキップ、10秒戻しなどの操作ができるところが特徴だ。なおチャプター情報のダビングについてもBDレコーダーの対応機種が限られているので、アイ・オー・データのホームページに掲載されている動作確認済み機器のリストを参照して欲しい。
■トランスコーダーの画質設定を比較
リモート視聴時に確保できる通信環境の品質は、時や場所によってバラバラであるため、HVL-DRシリーズに搭載されているトランスコーダー「Smartplaying Engine」が再生環境に適したサイズに映像ストリームをリアルタイムで変換処理をかけることで、快適なリモート視聴環境を提供する。