【特別企画】組み合わせレビュー
ラディウスのAndroid直結ポタアン「RK-LCH61」&ハイレゾ視覚化再生アプリ「Ne PLAYER」を使ってみた
ラディウス純正のハイレゾ対応プレーヤーアプリ「Ne PLAYER」
ラディウスはこれまでにもスウェーデンのDirac社との共同開発により、ラディウスの“ドブルベ”シリーズをはじめとするイヤホン専用の高音質プレーヤーアプリ「Ne AUDIO」をリリースしてきた。今回その経験値と成果を活かしながら、初めてハイレゾ再生と心地良い操作性にフォーカスしたプレーヤーアプリ「Ne PLAYER」を完成させた。
動作環境はAndroid 4.1以上で、Google Playストアでの販売価格は1,800円(税込)。再生できるファイル形式はハイレゾがFLAC/WAV、その他MP3/WMA/AAC/HE-AAC/OGGとなる。なお、リリース時期は未定だが、現在iOS版の「Ne PLAYER」も開発が進んでいるとのことだ。
前述のとおり、「Ne PLAYER」ではモバイル端末でハイレゾをより一層楽しみやすくするために、ハイレゾの「視覚化」「リスト化」「ライブラリ管理のスマート化」をテーマに掲げている点が大きな特徴だ。
「視覚化」のポイントは、再生中音源と接続機器のステータスが一発でわかる「ハイレゾビジュアライザー」を搭載したところだ。音楽再生時のGUIはジャケット写真やコントローラーが視覚的に美しく配置されているだけでなく、上部に再生楽曲のサンプリングレートとビット数、送り出し先のDACが受けているステータスがメーターで表示される仕組みになっている。たとえば192kHz/24bitの音源を再生した際、それがそのまま再生されているのか、それともダウンコンバートされて再生されているのか分かりやすく確認できるAndroidアプリはなかった。「Ne PLAYER」であれば、それを一目で確認できるというわけだ。
また、「RK-LCH61」などラディウスのDACやアンプが繋がっている場合はライムグリーンに、他社製品の場合はグレーにバックグラウンドのカラーが変化。再生している曲のサンプリングレート/ビットレートとDACへ出力しているサンプリングレート/ビットレートに差分がある時にもグレーに変化するため、音源の再生時にダウンコンバートされた場合も分かりやすい。音源のクオリティをそのまま味わえているかどうか把握できるのは、DAC選びや音源購入の際参考になるだろう。
「リスト化」はハイレゾのアーカイブをとにかく探しやすくしてくれる機能を指す。サンプリングレートから楽曲を選べる機能はユニーク。リストから「24bit/96kHz」と書かれた部分をタップすると、合致する楽曲が一覧表示されるので、同じ楽曲でも形式が違うファイルを聴き比べたいときに重宝するだろう。また、WAV/FLACなど「フォーマット」を基準にライブラリから素早く聴きたい楽曲を見つけることができる。
音楽ライブラリをスマートに管理できる補助機能も充実している。例えばスマートフォンの内蔵メモリーに保存した不要な音楽ファイルを削除したり、SDカードから内蔵メモリーへの音源のコピーがアプリから行える。各ストレージの残量は数値とグラフで把握できるようになっている。
「Ne PLAYER」を使ってみると、迷うことなく「次のアクション」へとスムーズに遷移できるよう、メニューやボタンの配置がシンプルで洗練されているユーザーインターフェースであることがわかる。ジャケット写真のグラフィックスもきれいで、ジャケットをタップすると再生楽曲のタグ情報が参照できるようになっている。操作のレスポンスも機敏で心地良い。そこからは「Ne AUDIO」アプリの開発によって得られたノウハウの重みだったり、デザインセンスの良さが実感できる。
なお、「RK-LCH61」との関係性についても確認しておくが、アンプ単体、あるいはアプリ単体でもそれぞれ個別に利用できる。だが、二つを揃えることで、「RK-LCH61」による音質向上と、スマートフォンにプリインされているプレーヤーアプリよりも、さらにインターフェースを磨き上げた「Ne PLAYER」による快適操作の両方のメリットが得られる満足感がかなり高いので、ぜひ併用することをおすすめしたい。
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