人気シリーズに待望のイヤホン登場
ゼンハイザー「MOMENTUM In-Ear」レビュー。銘機の音とデザインを凝縮
■上質なデザインと仕上げにMOMENTUMならではのサウンド
イヤホンという小さなサイズなのでオーバーヘッド型ほど目立つデザインではないが、ボトムにはゼンハイザーの「S」ロゴを中心に、同心円型のヘアライン仕上げが施されており、精密さを強調したデザインの美しさはMOMENTUMやMOMENTUM On-Earに通じる。
ケーブルは片面がレッド、片面がブラックのデザインで、iOSデバイスやGALAXYシリーズのコントロールに対応したリモコンも備える。iOS機器向けが「iモデル」、GALAXYシリーズ向けが「Gモデル」となる。GモデルはGALAXYのほか、ソニー、LG、HTCのタブレットやスマートフォンでも使用できる(互換性はこちらでチェックできる)。
ちなみにイヤホン本体のケーブルの付け根はタッチノイズを抑える構造で、ポータブル用途にも配慮されている。
デザインやファッション性を重視しながら音質もクラス最上級というのが、MOMENTUMが高く支持されている理由。それでは「MOMENTUM In-Ear」はというと、そのサウンドクオリティももちろん、期待通り最上レベルのものだ。ヘッドホン好きなら一聴して同じコメントをするだろう。
そう、MOMENTUM In-Earは、同社のオーバーヘッド型ヘッドホン「MOMENTUM」と音質のテイストが同じである。筆者が初めてMOMENTUM In-Earの音を確認したのは、本機が世界初披露された、昨年9月のベルリンにおけるIFA会場だった。その時の第一印象が「オーバーヘッドのMOMENTUMと同じ音」というものだったのだ。
そして日本に戻り、同業の野村ケンジ氏とともに再度試聴したところ、野村氏も一言目に「MOMENTUMと同じ音がする」とコメントしていた。ヘッドホンの音を知る者であれば誰もがそう感じるに違いない。
そんなMOMENTUM In-Earの音質インプレッションなので、もしオーバーヘッド型のMOMENTUMを聴いたことがあれば、「あの音」を想像した上で読んで頂きたい。なお、今回の試聴はPCにオーディオテクニカのAT-PHA100を接続し、すべてハイレゾ音源で行っている。
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