画質や機能、使い勝手はどう違う?
VODをテレビで観る!dTVターミナル/Nexus Player/Chromecast、それぞれの違いを整理
今後の拡張性が高い「「Nexus Player」
続いて、2月27日に発売された「Nexus Player」だ(国内の取扱はワイモバイル)。米国では昨年10月から展開している「Android TV」のリファレンスとも呼べるデバイスで、筆者としてもセットアップを済ませて画面を一目見た時にピンと来てしまった。それは、1月のInternational CESで見た、2015年のソニーのBRAVIAに搭載されるAndroid TVの画面にソックリだからだ(関連ニュース)。今後の世界的トレンドとなるAndroid TVを1つの外付けハードウェアとして独立させたものが「Nexus Player」なのだ。
「Nexus Player」のセットアップを始めてみると、この端末がAndroid OSをそのままテレビ向けにカスタマイズしたものだと一目で理解できるほどに、Androidのスマートフォンのセットアップとソックリ。利用にあたってはGoogleアカウントの入力が求められる。
セットアップを完了して「Nexus Player」を起動しても、Android TVのアイコンが並ぶ標準のGUIが表示されるだけでVODメニューらしいものはなく、Androidのスマートフォンを起動した状態のままに近い印象だ。日本語版では出荷時から「ムービー」(Google Play)、「Hulu」、「GYAO」のアプリは登録されているので、これらのサービスに会員登録済みならすぐに視聴もできる。
「Google Play」にも対応するためアプリは自由に追加できるが、Android TV用アプリは数える程度。「dTV」は既に対応を発表済みだが、検証を行った4月下旬時点では提供されていないようだった。
「Nexus Player」のユニークな点は、Android TVの端末はほとんどの面においてスマートフォンと同等であること。BluetoothのゲームパットからAndroidのゲームのプレイもできるし、付属リモコンからは「Google音声検索」もそのまま使え、「Hulu」の作品などを検索することができる。なお、検索履歴は普段からAndroidスマホやPCのGoogle Chromeブラウザの利用とも連動する。
もう一つの面白い機能として「Nexus Player」は、「Chromecast」を受ける機能も実装されている。「Chromecast」はスマホ/タブレット側のアプリと連動してTVに画面を連動して動画を配信したり、ミラーリングしたりできるもので、メジャーな「YouTube」は勿論、「dTV」も「Hulu」も視聴することができる。なお、iOS版アプリも用意されているので、筆者のiPhoneの「dTV」アプリからも、すぐに画面をミラーリングして動画を選択できた。操作は手元ですると考えれば、「dTV」の視聴用デバイスとしても十分機能する。
「Nexus Player」はAndroidベースであることから写真や動画再生もできるのではと期待したくなるが、標準の「YouTube」を除くと汎用的なメディアプレーヤーはなく、Google Playにも適当なアプリを発見できず、現時点では再生手段はナシ。Nexus Playerのハードウェアはスマホと同じくOTGケーブルを用意して変換すればUSB端子も利用可能なので、今後のアプリの登場次第で機能の発展にも期待できそうだ。