画質や機能、使い勝手はどう違う?
VODをテレビで観る!dTVターミナル/Nexus Player/Chromecast、それぞれの違いを整理
最も低価格。シンプル機能だが実用性十分な「Chromecast」
最後にスティック型の「Chromecast」だ。これはズバリ、スマホの画面をテレビに映すという機能だけしかない、非常にシンプルな製品。基本的なセットアップの流れはこちらを参照してほしいが、セットアップが完了してHDMI入力を「Chromecast」に合わせてもCast対応と表示されるのみで、何のGUI表示もなく、リモコンも付属しないため操作できる余地は何もない。
もっとも、現時点でiOS版に含めて「YouTube」「dTV」「Hulu」、更に画面ミラーリングまでできるので十分実用になる。
以上、「dTVターミナル」、「Nexus Player」、「Chromecast」と3つのデバイスを使い比べてみた結果をまとめたのが以下の表だ。
dTVターミナル | Nexus Player | Chromecast | |
---|---|---|---|
価格 | ¥6,980(税抜) | ¥12,800(税抜) | ¥4,200(税抜) |
アカウント・ID | ドコモIDが必須 | Googleアカウントが必須 | 不要 |
GUI | dTV専用 | AndroidTV 標準 | − |
リモコン | 付属 | 付属 | − |
音声検索 | − | Google音声検索対応 | − |
本体側の対応VODサービス | dTV、dアニメ | ムービー(GooglePlay)、Hulu、GYAO | − |
dTV対応 | 対応 | スマホからChromecastで対応 | スマホからChromecastで対応 |
Hulu対応 | − | 対応 | スマホからChromecastで対応 |
GYAO対応 | − | 対応 | スマホからChromecastで対応 |
アプリ追加 | 今後のファームウェア更新で対応(dTV独自アプリ) | AndroidTV用のGoogle Playから可能 | − |
iOS連携 | クラウドで再生履歴を連携 | Chromecastで対応。Googleアカウントでクラウド連携 | Chromecastで対応。Googleアカウントでクラウド連携 |
Android連携 | クラウドで再生履歴を連携 | Chromecastで対応。Googleアカウントでクラウド連携 | Chromecastで対応。Googleアカウントでクラウド連携 |
スマホ画面ミラーリング | Miracastで対応 | Chromecastで対応 | Chromecastで対応 |
ゲームプレイ | − | 対応 | − |
Bluetoothゲームパット | − | 対応 | − |
本体ストレージ | 4GB | 8GB | − |
Wi-Fi | IEEE802.11b/g/n(2.4GHzのみ) | IEEE802.11ac 2x2(MIMO) | IEEE802.11b/g/n(2.4GHzのみ) |
有線LAN | 対応 | 対応 | − |
USBメモリ再生 | 写真・動画対応 | ×(OTG接続は可能なのでアプリ次第か) | − |
ニューフェイスの「dTVターミナル」は、本体OSこそAndroidだがあくまでも「dTV」と「dアニメ」の映像配信に特化した専用STBという位置づけ。そのお陰もあってか電源を入れてすぐアクセスできる「ザッピングUI」と、リモコンによる操作性面の作り込みは最も優れている。
一方で「Nexus Player」は、Android TVプラットフォームが組み込まれたプレーヤーであり、Google Playも利用でき汎用性に優れる……はずなのだが、現時点ではアプリが殆どないため実用性はスマホと連携する「Chromecast」頼みだ。ただし、Android TVプラットフォームは今後世界的なトレンドになる事が見込まれるため、アプリの拡充が進めば将来性に大いに期待できるデバイスと言えるだろう。
最後に「Chromecast」は、テレビに接続してもGUIの表示もなく、スマホ連携のみという潔さ。もっともChromecast対応アプリの拡大により、映像配信をテレビの大画面に映したいという用途には、最も安価かつ簡単に利用できるだろう。
今回3つのデバイスを試して気付いたのは、やはり映像配信を利用する際に専用STBを利用する利便性の良さ。テレビ本体内蔵の映像配信を敬遠していた人も、これを機にテレビの映像配信にチャレンジしてみてほしい。